中二病はコスパが良い
中二病という言葉があります。グーグルで調べてみると“(日本の教育制度における)中学2年生頃の思春期に見られる、背伸びしがちな言動」を自虐する語。 転じて、思春期にありがちな自己愛に満ちた空想や嗜好などを揶揄したネットスラング。”と出てきます。
中学2年生という大人へと成長していく多感な時期に、反抗期もあったりしますし、その時期に好きだったものは自分の中でレジェンド扱いになり、一生好きだったりします。人生の中で非常に重要で密度が濃いのがこの中学2年あたりであるということが言えると思います。肉体的な性徴とともに、反抗期によるアイデンティティを形成する時期がこの時期です。
そういった反抗精神にマッチするのが、ちょっとワルな人に憧れたり、ロックバンドにはまったりすることだと思います。
私も例外なく、中学生ぐらいではまったもの、エヴァンゲリオンやラルクアンシエルは、今でも好きですし、今でもアニメ新作があればみるし、ライブの都合があえばいきます。そのころやったFF7は神ゲーだと思っています。しかし冷静に考えると、中二病の時に、思い出補正というものがあるなと感じています。今の人に、昔の作画のアニメをみて感動してくれといっても、耽美的なロックをきいてくれといっても、ローポリのゲームをやってくれといっても中々無理があるわけで、思い出補正というのが強力にはたらいていると思います。
中二という多感な時期に、アイデンティティも形成されるわけですから、嫌いなもの増えるのもこの時期と思います。価値観の指針なるような時期です。この時期に嫌いだなと思ってしまえば、一生嫌いでいるということです。勉強が嫌いになる時期もこの時期はないでしょうか。
つまり、中2ぐらいに何を好きになるか、何を嫌いになるのか、教育の側面でいうと、どういったコンテンツに触れさせるのかがめちゃくちゃ重要なわけです。これを会社のブランドイメージアップの視点でいうと、この時期に潜在的に企業イメージをアップするような戦略をうつのが最もコスパがいい企業戦略となります。
私の会社は清掃などを請け負う会社ですが、この時期に掃除のブランドといえばこれ、ということを刷り込み、掃除をするということを嫌いにならないアイデンティティを形成していくのが良いのかと思います。
現代人が掃除を最初に嫌いになるタイミングもこの時期であると思います。学校の清掃教育で当てはめると、先日こんな記事をみかけたことがありました。既定の時間より早く一生懸命に掃除を終わらせたら、時間いっぱい掃除をしろと言われたので、ダラダラと掃除をするようになったというものです。
掃除を頑張って早く終わらせるではなく、時間いっぱいでギリギリ終わらせるように手をぬこうという精神が醸成されてしまっているわけです。これは現代の時間管理労働にも影響を及ぼしていて、能力が高い人ほどつまらないと思ってしまう状況を作ってしまっています。
話を戻しますが、中学2年生あたりに体感することが非常に重要でありコスパが非常に高いので、この時期の教育についてもっと考える機会があってもいいのかもしれません。