空虚というバケモノ
しばらくの間、ずっと体調も悪く、何もやる気が起きず、ただ毎日をやり過ごしていた。
集中してやることは仕事くらいで、他のことは頑張らないとできないくらいの精神力しかなく、非常に辛かった。
理由は明らかであった。
ただ、その理由も、自分で頑張ってどうなるものでもなかったものだから、タチが悪かった。
人々は未来を生きることを閉ざされ、希望を持つことすら阻まれてしまった。
人との距離は縮めることはできなかった。
とにかく人恋しい毎日を強いられた。
私は、初めからこの騒ぎの違和感に気づいていたので、近い将来、今現在の状態になることは目に見えていた。
日本は激しいインフレに襲われ、紙幣価値など無いも同じ状態になる。はじめから、仕組まれていたのだから、そうなることはすぐにわかった。
とかく、この国の国民は考えることが嫌いで、大きなものに巻かれてしまう。そうして人生を終わらせる。あたかも、人生を謳歌したかのようなエピソードを無理に創造し、墓に入るのだ。
なにもしていないのに。
今、私は燃え尽き症候群のように、何の意欲もなく、ただ毎日を費やしている。
私の人生は楽しかった。少なくとも、誰かの言いなりにはならなかったから。
大好きなことを思いっきり楽しんだし、大好きな人と時間を過ごした。
一度きりの人生を、無駄にしないように、一生懸命に毎日を生きたのだ。
しかし、自分自身の人生を自由に生きるということはそうたやすいものではなかったようだ。
そうさせた、その正体こそが新型コロナウィルスだ。というか、新型コロナウィルスという言葉に我々は振り回されたのだ。
嘘が人生を狂わせる。
口は災いの元とはよく言ったものだ。
もう限界は超えた。
人恋しさもない。
慣れとは怖いものだ。
目覚めなければという気持ちすら薄れていくようだ。
ある人の顔が脳をよぎった。
写真を見返した。
何度も何度も。
このままではいけない。
自分の人生、自分で歩いてやる。
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