東プレREALFORCEキーボード『GX1』を買った&昔の自作キーボードについて
自宅で仕事をしている人となると、仕事とゲームでキーボードをどうする問題なるものが出てきます。仕事で使うのに適したキーボードとゲームで使うのに敵したキーボードって微妙に違いがあり、これをクリアするために必然、キーボード2台持ちという選択肢を迫られる場面が往々にしてあります。具体的にはFPSをやる人だけだと思うんですが、キーの押し込み(アクチュエーションポイント)が浅い状態でキーがONになる(=反応が早い)のが強いとされており、これにより銀軸のキースイッチを好んで使うユーザーが一定数存在します。
(MOBAプレイヤーもキーボード使うけれど、僕はMOBAをやらないのでどういった物が好まれているのかはよく分かりません)
が、銀軸って少し押し込んだだけで反応するので、通常のタイピングだとやや使いづらいんですよね。ミスタッチが発生しやすくなるので、急いで入力すると他のキーにも触れてしまうだけで反応してしまうため、結果としてにゅうtりょpくみうしゅが起こります。
なので本当は銀軸で遊びたいけど、仕事のことを考えると無難に赤軸かな……という人が多いのではないかと思います。それが嫌な場合は1台はタイピングがしやすいキーボードとして、パンタグラフキーボード、Apple Magic Keyboard あたりを使い、もう1台をゲームに特化したキーボードとして各々好きな光るキーボードを選択するという「2台持ち」せざるを得なくなります。
僕は仕事で使っているキーボードの「半角/全角」キーと、左下のCtrlキーの反応が悪くなってきてしまい、これはいよいよ仕事に支障が出てきたぞということで買い替えを迫られる事態に。ゲーム用のキーボードは別で使っていたので、これを機になんとか上手いこと1台使いにできないかと思案しました。自分は企画職でコード書いたりはしないため、日本語配列は必須。英語配列キーボードでもよければ選択肢は大きく広がるのですが、日本語配列を条件に入れると途端に買い難くなります。
そこへ、東プレが出していたREALFORCEキーボード『GX1』がどうやら評判良さそうということでリサーチ。REALFORCEブランドといえば静音とタッチの良さで評判の静電容量無接点方式を採用しており、REALFORCEブランドをそのままにゲーミングキーボードを改めて開発したのが『GX1』とのこと。静電容量無接点方式(この技術的解説は他所で沢山あるのでここではしません)なら仕事のタイピングには最高だし、それがゲーミングキーボードなら1台持ちでどっちにも快適に使えるのでは? ということで買いました。
このキーボードのレビュー自体は方方に上がっているので僕が何か書いても蛇足なので、タイピングの感覚であったり、やれラピッドトリガーだのAPC機能だのKill Switch機能だのといった解説については他で書いていることを読んでください。ただこのキーボードのライティングでAPCの設定を反映させるという仕様に関してはちょっと面白かった(いる?って言われたらいらないけどw)ので写真を載せておきます。
ラピッドトリガー(『GX1』では「Dynamic mode 機能」として搭載)に関してだけ少しだけ書いておくと、確かに従来のスイッチ機構だとキーを離して実際にOFFになるまでの間に極僅かなラグがあり、その程度のラグはもう「仕方のないもの」として受け入れて遊んでいましたが、それすらも解消されるとなるとゲーム内で優位に立てるという話よりも前に、純粋に遊んでいて快適という感想が先に出る。プレイヤーの求める操作により近いフィールになったことでストレスフルな体験が得られたというのが何よりの利点であると思う。ラピッドトリガーはおそらく今後のキーボードを購入する上での欠かせないマスト要項になると思うし、実際にラピッドトリガーを搭載した新製品は増えている。
じゃあこのキーボードを買う前のゲーム用のキーボードはどうしてたんだ、という話でいうと、実は3年ほど前に自作キーボードに手を出していました。自作と言ってもはんだ付けを始め工学的な知識は一切無いため、本格的なものではなく、ベアボーンキットを購入しての簡単なカスタマイズを施した物を作っていました。
中華系通販サイトで入手した『GK64x』は60%の英語配列キーボードで、ハッキリ言って評判が良いものではありません。ただ初めての自作なのでとりあえず手に入りやすい物から始めてみようと思ったのと、スペースキーの部品を付属品と付け替えることで分割スペースキーになる変態仕様が面白かったのでこれにしました。
この時に購入したキースイッチが銀軸4個、黒軸10個、静音赤軸60個。本来ならはんだ付けでスイッチを取り付けなければいけないところですが「ホットスワップ」仕様であればその様な作業は不要。スイッチをキットに手でプチプチと嵌めていくだけでできあがる、工学知識ゼロの人間には非常にありがたい仕様になっています。スイッチが反応しないなどあればそこだけ取り替えるというメンテナンス性も兼ね備えています。
3種類のキースイッチを購入した理由ですが、WASDを反応が早くなるように銀軸にし、WASDを押した時の周囲のキーの誤タッチがよく起きていたので、これをキー荷重の重たい黒軸、それ以外を静音赤軸にしていました(いま思うと静音赤軸は要らなかったな)。というわけで3色のキースイッチが混在したキーボードを作って遊んでいたのですが、この銀軸+黒軸の組み合わせは結構快適で当時は『VALORANT』をこれでよく遊んでいました。ただ、通常のタイピングでキースイッチが重さや押し込みの深さの統一されていないキーボードだと想像以上に打ちにくく、本当にゲーム専用キーボードとしてしか使いようの無い代物になっていました。あとそもそも英語配列キーボードなので仕事だとちょっとねぇ。もう一度言うけどエンジニアってわけでもないし。
ここで先ほどのAPCの設定がライティングに反映される画像をもう一度見て欲しいんですが、要はこれは上記の銀軸+黒軸で遊んでいた頃の再現をAPCで擬似的に行っています。WASDが銀軸以上の浅さで設定されているのでそれ以外はあまり深い設定にしていませんが、これで誤タッチが起きるようであればWASDの周囲のアクチュエーションポイントを深い物に変えるなどして対応するつもりです。
あとは自作キーボードの楽しさとして、キーキャップの交換という要素もあります。カラーリングをここで演出してこだわりを出すことができます。キーの大きさなど諸々気をつけて買わなければいけないのですが、Enterキーを「GAME OVER」と書かれている物に取り替えたり、Shiftキーを山型の物に変えるなど、最初に購入した時点で既に色々遊んでいます。で、この「GAME OVER」が後にEnterキー用ではなくBackSpaceキー用であると後に気づきます。微妙に大きさが違う。。。
ここからキーキャップを取り寄せては交換するという工程が何回か繰り返され、最終的に↓の写真のような様子で一旦、大人しくなりました。WASDがメタリック、矢印キーが木製、大嫌いなCapsLockは少しでも誤タッチしないよう段差が付いている物に変えられています。あと意味もなくEscキーのスイッチがキー荷重80gの緑軸に変わっています。
話を『GX1』に戻すと、仕事とゲームの二刀流を実現させたキーボードとして評価して良いと思います。ただ前述したようにラピッドトリガー搭載の新製品が増えているので、秋葉原などで触れる機会がある人は他のキーボードとタッチ感を比べてみてもいいと思う。ともかく『GX1』は今年のベストバイになりそうな買い物でした。
★インディーゲームのレビューを書いていくので「スキ!」とクリエイターフォローしてね!