奇形の椅子
昨日からずっとDIR EN GRAYを聴いているせいか奇形だのなんだのという気分でいる。
元家具メーカー勤務の友人にアドバイスを請いながらイームズのラウンジチェアの割れた背もたれを分解してアロンアルファで接着中である。寝てる間くらいの接着で十分と思ってこれまで2回失敗してきたが、今回は接着部をクランプ(お布団用洗濯バサミ)で強固に挟み込み、丸2日寝かせることとした。前の接着チャレンジ分の接着剤を綺麗に取り除いてから接着するのがセオリーらしいが、それを聞く前に今回の接着に取り掛かってしまったので完璧な取り組みではないが、取り除くのもめんどくさいので先に言われていてもやらなかったと思う。
作業机はこのラウンジチェアの高さに合うようにセッティングしているため、通常の高さ40cm程度の椅子だと作業には適さない。居心地が悪いため結局長居できないため早めにベッドに入り、なんかよく眠れた気がする。久しぶりに8時間くらいぐっすり眠れたようだ。
天気が良く植物に水をやり、掛け布団を太陽に当てるような日だ。
ずっとベッドの上で伊坂幸太郎を読んでいるわけにもいかないと思い、背もたれを剥がされた奇形の椅子を机の前に戻す。座ってみるとこれが座れるものである。違和感ない。コンフォートではないが、シッタブルではある。
note見ました、すごい共感しました、と連絡くださった方がいて、毎日書いてるし明日も書きますねなんて調子よく返してしまったので流石に今日はサボれない、奇形の椅子に座り机に向かう。
牛乳が切れてしまって持て余したコーヒーを氷で一杯のグラスになみなみ注いで気が付いたが眠れないのはこれのせいかもしれない。会社でも毎日舌が痺れるほどコーヒーを飲んでいたし。カフェインが効きまくる身体なのかもしれない。みるみる目の奥が覚醒していく気がしてきた。視界は眠いが、目の奥に重さがない。今横になっても寝れないな、という感覚がある。
そんなことはさておき、ハローワーク帰りにDIR EN GRAYを聴きながら歩いているとアイデアが浮かんできた。今の自分なら実現できるかもしれない、というワクワクがあったが椅子が気になって昨日は手をつけられなかった。
最新作の「PHALARIS」から遡って聴いていく。ディルは時間が確保できる時にアルバム通して聴くことがほとんどなので曲名と曲が一致しない。どのアルバムのどの曲を聴いていたときにアイデアが浮かんだかは覚えていないのだけど、こういうのやりたいなぁ!!!という衝動に駆られる共通の要素が複数の曲で現れる。いいチームだなぁ。
SLIPKNOTの新作が9月30日に発表される。
前作はジャケットは見たことあるものの一回も一回も聴いたことが無かった。今聴いている。それほど初期の3作が強烈で聴き込んだ3枚だったので、学年が上がるごとに移りゆく興味から外れても初期の曲は聴いていた。というかyoutubeでライブは見ているので聴いていないアルバムでも結構曲は知っている。非すっぴんヴィジュアルを観るのが好きなのはSLIPKNOTの影響かもしれない。SLIPKNOTは全世界的に聴かれるのに、DIR EN GRAYはなぜ同じ規模で聴かれないのだろうか。本当に謎である。
歌ってみたや弾いてみた、やってみた、作ってみた、そういう発想では到底辿り着けない領域のものを私は創る。冷蔵庫を開ける瞬間そんな思いがよぎった。過程として「作ってみた」は必要だ。「こうじゃないんだよなぁ」に悩まされる。それを一つ一つ形にして行って、やってみたら違った、これは近かった、これをやってみたからこそこの発想が生まれた、何年も何年もそれをやっている。少しずつデータが溜まってきて一歩ずつ進んでいる。苦しく悩ましいが少しでも新しいアイデアが生まれて嬉しい瞬間がある。
話は変わるんだけど今回単独ライブで弾き語り生演奏とオケライブ両方やってみて、生演奏だろうがオケだろうがお客様の反応はあまり変わらないということがあった。まぁそれぞれに良さがあるしオケでは久々のSiriネタも効いていた、思えばヒップホップはオケだし、生演奏にこだわる必要はなさそうだ。こだわりたいかどうかということ。一人で作るときは、一人で再現できるものに限定したい。全部やろうとすると明らかに腰が重くなるので。
こうやって文章を書いていると興味があちらこちらに飛んで、エフェクターを調べてレビューを読んだり動画を見たり、ディルを聴いたりSLIPKNOTを聴いたりしちゃって飛ぶように時間が過ぎる。なみなみ注いだコーヒーが明らかに身体に悪影響を与えている気がする。身体が重いしお腹が痛い。コーヒー飲んじゃいけない人なのかもしれない。
写真は奇形の椅子。