大注連縄張神事 in 夫婦岩
現在、参加をしている伊勢市クリエーターズワーケーションへ応募の際、
「なぜ伊勢に来たいのか、伊勢で何を見たいのか。」という質問に、
二見興玉神社で行われる、夫婦岩の大注連縄張神事を絶対に見たい!!
ということを何度も書きました。
二見興玉神社の御祭神である猿田彦大神に強く興味があるのはもちろんのこと、
普段は山の神事を目にすることが多いので、海で行われる神事の姿を経験したいという強い思いがありました。
残念ながら今年は、参拝者も参加ができる「手送り」が中止となってしまったのですが、天候も良く素晴らしい日に神事を見ることができました。
通常、こういった張替えの神事は年一度のイメージがありましたが、夫婦岩の場合は台風や波風ですぐに縄が弱ってしまうので、なんと年3回も張替えを行います。
たまたま、今回宿泊させて頂いている二見の「麻野館」の方が氏子として神事に参加しており、今日の天候についてお伺いしたところ、ひどい時は首の下までどっぷり荒波に浸かってしまう回もあるようで、今日は例年と比べても天気が良い方に当たるのだそうです。
かなり驚きです!
初めてこの神事を見た私からは、とんでもない強風と荒波で、悪状況にすら感じられるほどの、荒々しい状況でした。
岩に当たる波が、細かな霧状になって吹き荒れている状況で、慣れっことばかりに力強く縄を結んでいく氏子の人々、伊勢音頭(おそらく)を轟音の風音に負けじと声を張り上げる様子。
まさに私が絶対に見たいぞ!と意気込んでいた海の神事の姿がありました。
動画では、歌のところを少しだけ…。
肉体的にとても大変な神事だと思いますが、二見の茶屋と江の氏子さんが持ち回りで担当をされていると伺いました。(12月は合同で行うそうです。)
神社と氏子の人々がこの地で長い時間と労力をかけて、この夫婦岩の姿を守っているからこその、私の今日の経験だと感じました。
伊勢の皆様、本当にありがとうございます。
出会いはいつも突然に
今日は大注連縄張神事の他に、少し車を走らせて西の方にも行きました。
そこで出会ったのが、多気町にある佐那神社という天手力男神(アメノタヂカラオ)を御祭神する、神宮とも関わりの深い神社でした。
(伊勢市…?という声は痛いほどですが…別名「中宮」と呼ばれるほど内宮外宮ともに古くから関わりのある神社なのです。)
御神木は江戸時代に植えられた夫婦杉で、今日は偶然に"夫婦"な日となりました。
とても興味をそそられたのは、天宇受売命(アメノウズメノミコト)の和魂と荒魂をお祀りする御神体です。
写真が少しわかりづらくなってしまったのですが、
和魂は、割れた岩の断面。
荒魂は、割れた岩の側面が、正面に据えてありました。
和魂と荒魂は、一つの神様が包有する別々の個性を表しています。
安らかな慈愛の顔と、荒々しい破壊の顔。そんな感じです。
神様のもつ二つのお顔を、同じ岩のそれぞれ別の面を見せることで表現する。
その発想に強い感嘆と興味をそそられました。
そしてこちらが、疑惑の石棒…。
石棒とはなんぞやというのは念のため外に置いといて、
こちらの石棒は、やすらぎ神という名で境内に鎮座しておりました。
昔は、本殿の下に静かに祀られていたらしく、
立て札には「優しくなでて心静かにお祈り下さい」との文字。
なんだかこの説明の仕方、とっても気に入りました。
はっきりとした説明がないため、石棒だと断定できないところがあるのですが、
御祭神である天手力男神、天宇受売命に相応しい石棒でありました。
もしご興味があれば、私が活動の拠点としてる長野県佐久地方の石棒もどうぞ。
そして、今日はもう一つの大切な出会い。
9日より伊勢市に滞在しておりましたが、ついに他のクリエイターズワーケーションの参加者の方々とお会いすることができました!
普段、ずっと自宅にこもっているので、クリエイターの方とお話しするのも久々ですごく緊張したのですが、それぞれ興味の先がどこにあるかを話したり、次回作についての特別なお話を聞けて、とても刺激のあふれる時間を過ごせました。
2020年の最後に、本当に素敵な経験ばかりです。
実は厄年なんです。
でももう忘れました。
明日は少しばかりお休みの日になりそうですが、引き続き伊勢を楽しみます。
パートナーである石田諒の、大注連縄張神事の写真もぜひっ。