25歳3ヶ月でスペインの3つ星レストラン「エル・ブジ」で働く事が出来たのは、PDCAを高速回転させたからです。
木村拓哉さん主演の「グランメゾン東京」のドラマが話題になっていますね。
その「グランメゾン東京」の第6話にも名前が出てきた「エル・ブジ」。
僕がどのようにして世界一予約の取れないレストラン「エル・ブジ」で働く事が出来たのか?
その方法をここではご紹介します。
料理人を主役にしたドラマが話題になり、料理人になりたいという若い人達が増える事は飲食業界にとっても大きな財産です。
そんな若者の為に実際に僕が行った方法をシェアします。
こちらの記事を最後まで読んで頂ければ、世界一のレストランで働くことに近づきます。
世界に飛び立つ若い料理人が少しでも増えたら嬉しいなと思います。
お近くに料理人を目指す、学生さんや料理を始めたばかりの人、ミシュランの3つ星を狙っている料理人がいる方はオススメして頂けると幸いです。
また、PDCAというのは飲食業界で使われる言葉ではなく会社員がビジネスで使う言葉です。
ですので、一般の企業勤めている会社員の方にも少しは役立つのかもしれません。
1|エルブジとは?
「エル・ブジ」というレストランはこれを執筆している、2019年11月末時点で閉店しています。
閉店しているなら、大したことないレストランだと思われてしまうかもですが、歴代の働いてきた諸先輩方や、レストランの名誉の為に言っておきます。
世界一予約の取れないレストランのまま閉店しているのです。
飲食店が閉店する理由というのは大きく2つです。
・経営難
・後継者不足
経営難は説明する程でもないですが、売上が赤字になり継続する事が出来なくなる状態です。
後継者不足は、任せられる人がいない事、働き手が見つからずに泣く泣く閉店せざるを得ない事です。
「エル・ブジ」はどちらの理由も見当たりません。
「エル・ブジ」が閉店したのは2011年の営業を終了した後の事です。
この年の予約も満席。
翌年の予約を受け付ければ、間違いなく埋まっていました。
「エル・ブジ」はレストラン業務だけでなくホテルや調理器具のコンサルのような業務もしています。
ですので、経営難や資金繰りが厳しくて閉店したというのは考えられません。
後継者不足についても完全に否定できます。
「エル・ブジ」というレストランには世界中から修行したいという応募があります。
しかも無償で。
僕もそのうちの1人です。
それは料理を作る人だけでなく、サービスの人も同じだと聞いた事があります。
つまり、後継者不足どころか、働きたい人が行列を作って待っているという状態です。
ですので後継者不足や人で不足で、閉店したというのは考えられません。
これらの事を踏まえて言える事は、人気に陰りが出てきてから閉店したのではなく人気絶頂期に閉店したレストランと言えます。
ですので、人によっては「伝説のレストラン」と呼ばれます。
2|PDCAとは?
PDCAとは主にビジネスで使われる用語なので、飲食業で働いていても耳にすることはありません。
ですので、PDCAについても簡単に解説しておきます。
PDCAというのは以下の4つの言葉それぞれの頭文字を取ったものです。
・Plan:計画
・Do:実行
・Check:評価
・Action:改善
一般的にはこれをP→D→C→A→P→D→C→Aと何度も繰り返すことで、仕事を改善したり効率化したりするのに使われます。
・Plan:計画
計画を立てる。もしくは目標を立てる。
全てのビジネスは、小さな決め事から大きなプロジェクトまで、仕事に関するありとあらゆる事を計画を立てたり、目標を立てる所から始まります。
・Do:実行
Pで立てた計画や目標を元に実行します。
必要な時間や日数、手順通りに実行します。
・Check:評価
Pで立てた計画をDで実行して、どれだけ達成できたのか?
目標にした数字まで到達できたのか?出来なかったのか?
客観的に数値として分析し、達成出来ていな場合はどこが悪かったのか?何が原因だったのかを見極める作業です。
・Action:改善
Cで出した評価にに基づき、良かった点はそのまま継続し、悪かった点はどのように改善するべきかを考えます。
その改善店でどれほどの効果が期待出来るかなども考慮して、改善策を出します。場合によっては計画そのものの修正や、プロジェクトの中止も検討します。
そして、このAで出した改善策を元にまたPの計画を立て同じように実行→評価→改善をひたすら繰り返し、仕事の精度や企画の内容をブラッシュアップします。
これがPDCAサイクルを回すという事です。
3|僕は特別なんかじゃない
「エル・ブジ」と「PDCA」という単語の意味は、上記の説明で理解していただけたのではないでしょうか?
簡単に言ってしまえば「エル・ブジ」というレストランはすごいという事です。
そんなすごいレストランに25歳にして働くことが出来たなんて、あなたが特別だからできたんでしょ?
と思われる方もいるかもしれませんので、僕についても簡単に自己紹介をさせていただきます。
はっきり言いましょう。僕は特別なことは何一つなく、全く普通の学生時代を過ごしていました。
よくいる野球少年でした。
埼玉県に生まれ育ち、両親は会社員です。
実家が飲食店を経営しているわけでもありません。
家の周りは田んぼや畑などの風景が広がり、最寄りの駅までは自転車で15分程度かかります。
実家から最寄りの駅までの道のりの間にコンビニはありません。(現在はセブンイレブンが1件)駅についてようやくローソンがあるような田舎町で育ちました。
小学4年生の時に友達に誘われて始めた少年野球。
毎週日曜日は小学校の校庭で練習をしていました。
いわゆる、クラスに一人はいるスポーツだけが得意な奴です。
体育の時間だけ張り切ってる、運動だけが取り柄の奴があなたのクラスにもいませんでしたか?
そんなのが小学生の僕です。
中学生になってからは部活動とは別の硬式球を使ったシニアリーグで野球を続けていました。
中学生になっても、野球ばかりの日々。
中学校の授業が終わると、シニアリーグの友達とティーバッティングの練習。
土日、祝日は河川敷のグラウンドで練習。学校の勉強は当然・・・。高校には運よく推薦で入学することが出来ました。
高校に入ってからも野球部として、毎日練習に参加して白球を追いかけ甲子園を目指す日々です。
高校2年生の秋にこのままでは甲子園はいけないだろうと野球部を退部。
8年続けて来た事をあっさりと辞めました。
ずっと野球ばかりしていたので、周りも野球友達ばかりでした。
野球部を辞めると、付き合う友人ががらりと変わります。
人生で初めてのアルバイト経験もしました。
大学に進学してもやりたい事がないなと思い、池袋にある武蔵野調理師専門学校に進学。
1年で調理師免許を取得し、20歳のになる翌年には働き始めました。これが飲食業界で働き始めるまでの僕です。
本当にどこにでもいるような野球ばっかりやっていて、勉強が今ひとつな野球少年だということがわかって頂けたのではないでしょうか?
実家が飲食店を経営しているわけでもないので、特別料理が出来るという事もありません。
しいていうなら、両親が共働きだったので、自分でご飯を作る機会というの何回かはありました。
そんな特別感が全くない、普通の僕がどのようにして25歳でミシュランの3つ星の「エル・ブジ」で働くことが出来たのか?
それは飲食店で働き始めてから高速でPDCAを回したからです。
当時は「PDCA」という言葉は知らずにただただがむしゃらに頑張っただけだったが、今振り返ってみるとPDCAを高速で回していたなということに気づきました。
ではどのようにPDCAを高速で回していたのか?
その具体的方法を解説していきます。
4|飲食店でPDCAを回す
「飲食店でPDCAを回すと言われても、一体何をどうすればいいの?」
と疑問に思うかもしれません。そんな疑問を僕が実際に行っていた方法を踏まえて、解説していきます。
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