「岡本太郎」展を観て 最速の観覧時間更新
愛知県美術館で開催中の「岡本太郎」展を観てきました。
この日の本当の目的は、なかなか評判が良いと聞いていた「ゴッホ・アライブ」を観ることだったんですが、いざ行ってみると、私の中で、歴代美術展(?)史上、最速の観覧スピード記録を塗り替えてしまうほどの、早さで見終わってしまいました(感想は察してください)。そこで、後日行くつもりだった「岡本太郎」展に、急遽行くことにしました。
つまりは、記憶の上書きをしたかったのです。
自分としては、岡本太郎は、絵より先に書物ありで、著書「自分の中に毒をもて」、「自分の中に孤独を抱け」等々の中にある言葉にずっと励まされてきました。
例えば、
のように。
感銘を受けた割に、これまで長いこと岡本太郎さんの展覧会は見れませんでした。今回ようやくチャンスが訪れたというわけです。
芸術=全存在=今この瞬間
これらのキーワード(私の解釈)を元に、すべての作品が爆発していました。まさに、岡本太郎が常々言っていたとおり、「 芸術 とは 自分 の 全 存在 を 賭け て 生きる もの だ」でした。
絵に関しては、まったくのずぶの素人で、もっぱら観る専門で、技術的なことはよくわりませんが、とにかく、岡本太郎が、「爆発」だと言っていたのは、まさにこのことだとわかりました。
で、結局のところ、感想はどうだったの?それがなんと、直前に行った、ゴッホ・アライブを超える、観覧時間スピードを更新してしまったのです。
「つまらなかったのか?」いえ、違います。その逆だったんです。とても感動したんです。特に造形芸術系に関して。それもかなり。
これは、別に美術展に限ったことではないですが、私の場合、映画でもライブでも、感動すると、なぜかいても立っても居られなくなり、どこからかむくむくと創作意欲が湧いてきて、一秒でも家に帰りたくなる習性があります。つまり、見たものが触媒となって、身体の中でメラメラと火がついてしまうのです。
とにかく、一秒でも早く独りになって、今感動したことを整理して言葉にしたい。その衝動を今日もまた、止めることができませんでした。
というわけで、二つの美術展をそこそこお金を払ったにも関わらず、トータル1時間足らずで見終える羽目になってしまいました(もったいない)。
世の中には、一枚ずつじっと鑑賞していきたくなる系の美術展もありますが、見ていると身体がむずむずしてきて、何かすぐに行動に移したくなる美術展があるとしたら、まさに「岡本太郎展」は後者でした。
こうして、一日で二つの美術展をはしごして、期せずしてわかったこと。
それは、「最悪の美術展」と、「エモーショナルな美術展」の観覧時間スピードは結果として同じになるということ。・・・というわけで、本日、新しい法則が生まれました。
ではまた