2020年行政書士合格 約4か月
40歳を過ぎて急に机に着けるようになる
私の人生は若干変わっていて人にはあまり理解されないかもしれないのですが、家で机について勉強をするということが出来ず簡単な試験さえ準備ができないので受からないという人生でした。
当時の私にとって勉強を家の机でするという行為を例えると、机に置いている羽を超能力で動かせと言われるようなものであり、少しの風でも吹けば簡単にできそうなのにもかかわらずどう頑張ろうが念じようが何も動かないようなものでした。
真冬に勉強をしない自分を戒めるために水を浴びたり友人にもし勉強を毎日30分しなかったら1万円払うという約束をしたにもかかわらず数日後に勉強が出来ず支払うようなこともありました(友人は申し訳ないといって返そうとしました)。
普通に頑張れば勉強ができる人には理解ができないかもしれませんが非常につらい経験でした。周りからは勉強もせず遊んでいるようにしか見えなかったと思います。
ちなみに行政書士も25歳の頃に受験したことがありました。
もし1か月でも勉強ができれば十分受かる可能性はあると思い、受験3か月前に申し込みましたが結局3日ぐらいしか勉強が出来ず当然落ちました。
落ちるのはわかっていましたが机につけない自分を罰するために受験会場に行きわからない問題を前に悔しい思いをしました。
それを機にもう2度と勉強はしないようにしようと思いました。
勉強を時間をかけてするのも才能が必要であり、理解力や記憶力がいくら自信があっても机に着けないのであればどんな簡単な試験にも受からない。
そのようなことを悟り私は勉強をしなくていい道を歩むことにし、不動産経営をしながら大手携帯会社の営業の仕事をしていました。
携帯会社の仕事は土日も出勤しなければならず子供が小学生になると休日が合わなくなってしまうため他の仕事も見てみようと思い2020年(41歳)の7月、英語のTOEICの勉強を無料アプリで数日始めて見ました。
すると過去にあれほど10分も机に着けなかったものが苦も無く1時間、2時間勉強できるようになっていました。こんなことは人生で一度もなかったので涙が出そうになるぐらい嬉しかったです。
これなら時間さえあればどんな資格でも取れると思いました。
自分が感じた兆候としては30代後半子育てに追われていた時期から徐々に社交性が減少していたというか昔のように誰とでも話したり遊んだりしたいという気持ちが無くなってきていました。
「もしかすると加齢とともに落ち着いてきているんじゃないか?そうであれば勉強もできるようになっているんじゃないか?」というようなことが少し脳裏をよぎったこともありましたが当時は仕事も変えるつもりもなかったので試験に挑戦してみようとは思いませんでした。
いろいろある資格の中で、まわりの外国人の友人から行政書士を開業してくれたら仕事がありそうという話を聞いていたので急遽行政書士を受けることにしました。
試験まで3か月程度勉強がこの調子で続くのであれば十分間に合うだろうと思いました。
行政書士の勉強開始
受験にかかった総額 15,560円
内訳
合格革命(過去問)4,180円
合格革命千問ノック(予想問題集)1,980円
合格革命直前模試(3回分)1,760円
LEC直前模試(3回分+昨年本試験)1,760円
TAC直前模試(3回分+昨年本試験)1,760円
受験費用7,000円
最後メルカリで売却 -2880円
基本書のようなテキストは購入せず過去問、問題集+模試のみで勉強しました。六法はスマホの無料アプリを使用。
解説と条文を読んでわからないことがあれば自分が納得するまでネットで調べました。ユーチューブをみたり講義ビデオを見たりはしなかったです。
2020年7月20日(本試験まで残り113日)
合格革命という分厚い過去問集を購入しスタート。
ユーチューバーの佐藤先生という方がこれだけで受かるというのを見て、
「とりあえずこれで受かってる人がいるなら大丈夫だろう」ということで購入。
一週間程度やってみて、このレベルなら勉強さえ続けば大丈夫だろうと思いました。しかし人生で一週間以上勉強ができたことがないのでここから先は未知の世界でした。
ただ今までの人生には体験したことのない安定感があり毎日2、3時間平気でできていました。つらい過去があったので正直合否の不安よりも机に着ける喜びが大きかったです。勉強さえできれば仮に落ちてもいずれ受かるわけですから。
8月25日(残り76日)
合格革命1周目が終わりました。わからないことは全てネットで納得いくまで調べていたのでほぼ全て理解できていました。正誤記憶も60%ぐらいは覚えていました。
理解したことは全てスマホのメモに書き込んでいきました。
9月5日(残り65日)
合格革命2周目が終わり。問題の正誤も90%ぐらい暗記、この時から理解した内容を個別理解からほかの問題とのつながりに応じて横断的に理解できるようになる。
翌日、合格革命直前模試(1回目)をしてみるとギリギリ合格。時間は30分余る。自己判断としてはまだまだ不安定でこの時点で合格率は50%ぐらいではないかと思った。
ちなみに記述の採点は採点表を見ながら自己採点です。
9月13日(残り57日)
合格革命3周目終了。問題の正誤は95%ぐらい暗記。
翌日、合格革命直前模試(2回目)を受けると合格。時間は前回同様30分余る。時間切れを恐れすぎて雑に解答している問題が多かったため次回からはもう少し精読をしようと思った。
また違った角度からの問いに対応するため「千問ノック」を始める。
9月24日(残り46日)
千問ノック終了。知識は増え、一部誤解していた部分も修正できた。特に一般知識の幅が増えた。
翌日、合格革命直前模試(3回目)。不合格。知識は大幅に増え合格率も80%に達しているように感じた。時間配分を効果的にしてうっかりミスを減らそうと思った。
10月5日(残り35日)
合格革命4周目終了。ほぼ知識理解共に完成。解説部分の説明文もほぼ記憶。
翌日、LEC直前模試(1回目)。合格。時間の余りは10分程度。知識理解も十分できこの頃になると合格率は80%を超えているように感じた。
と同時に試験対策ができないような知識を問うてくる試験の特性上これ以上勉強しても労力が多い割にはもう伸びないだろうと感じた。
私の作戦では合格率が80%を超えた時点で勉強は止めてもいいと思いました。本当に80%を超えていれば2回挑戦すれば落ちる確率は1/5×1/5=1/25。
要するに25回に1回しか連続で落ちる確率はない訳です。もし今度の試験で落ちたとしても勉強は来年の9月頃から再開して実力を戻せばいいだろうと思いました。もし落ちたとすればそれまでの間にほかの資格も取ってしまおうと思いました。
10月13日(残り27日)
千問ノック2周目終了。
翌日、LEC直前模試(2回目)。合格。
10月22日(残り17日)
合格革命5周目終了。
翌日、LEC直前模試(3回目)。合格。
10月27日(残り13日)
千問ノック3周目終了。
翌日、TAC直前模試(1回目)。合格。
翌日、前年度本試験。合格。
これは合格は当然といえば当然で合格革命の中に過去問として同じ問題があったわけです。
しかし記述が聞いたこともない契約について出題されて初めて危険を感じました。
しかもこれは昨年の本試験なので今年も同様に聞いたことのない問題が出題されると落ちるかもしれないと思いました。
翌日、TAC直前模試(2回目)。不合格。
今回も記述が難しく点が伸びずギリギリ不合格。
記述に不安を覚えたので過去問をネットで探し記述を少し練習しました。
この段階ではじめて記述の勉強をしましたが基礎は合格革命の解説文がスラスラいえるようになっていれば記述も対応できると思います。
11月4日(残り5日)
合格革命6周目終了
11月7日(残り2日)
合格革命7週目終了
翌日、TAC直前模試(3回目)。合格。
本試験当日
熟睡はできたものの朝にひどい副鼻腔炎をおこし頭痛がありました。
試験中はコロナの影響で定期的に換気があり、外の路面電車の音が気になりました。
試験中でもどんどん頭痛がひどくなりました。
時計を見ると時間がいつもより厳しくなり頭痛をこらえて全力を尽くしました。
前半部分は見たこともない問題がたくさん出題されましたが10回分模試で経験しているので動揺するようなことはなかったです。
全然わからなくても結果を見ると悪くないことが多かったからです。
解答速報
翌日ぐらいに解答速報をみて答え合わせをすると前半の専門科目(112点)が過去に一度もないぐらい壊滅的でした。
ある程度運の要素のある試験ですが専門科目においては運に見放されてしまいした。
しかし一般知識が44点でこれは過去にないぐらいの点でした。
結果としてマークシートは156点。
よくはないですが記述は基本的には模範解答に近かったので採点の方法が厳しくなければ24点/60点はあるだろうと思いました。
結果としては厳しめの採点で30点でしたが何とか180点を超えることが出来合格していました。
1日平均4時間ぐらいの勉強を113日間でした。
この後、合格発表までに3か月程度時間があったのでTOEICの方も915点取得しました。ご興味があれば過去の記事をご参照ください。
長文でしたがご清聴ありがとうございました。
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