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LTADまとめ⑨第7章 思考、感情、道徳性の発達

第7章 思考、感情、道徳性の発達

発育発達というと、身体の発育発達のみを考えがちですが、
人間の思考や感情、道徳性にも発達段階が存在します。

育成年代のスポーツにおける思考、感情、道徳性の発達は
ゲーム理解、空間認知、ルールの遵守、実力の発揮などと関わる大きなテーマです。しかしながら、このような精神面に関する指導は、理論的な根拠のない指導に陥ったり、根性論的な指導に終始したりする傾向はないでしょうか?

この章は、私自身がLTADの中でも非常に考えさせられた章でもあります。
と同時に、研究が進んでいない分野であるようにも感じました。
この学びを実際のコーチングに活かしながら、現場でさらなる発展をさせたいと考えています。

この章では、LTADの10個のキーファクターのうちの一つ、
「思考、感情、道徳性の発達」についてまとめました。

※ここから先はLTAD第7章「思考、感情、道徳性の発達」を簡単にまとめた内容になります。

はじめに

この章では、人間の身体だけではなく思考や感情、道徳性といったシステムがどのように異なる速度で発達していくかについて明らかにします。
LTADのあるステージから次のステージに進むタイミングは、年齢ではなく、子どもの能力(capability)のレベルによって決まります。身体的な発達の面ではある段階の子どもが、技術、戦術、感情の面では異なる段階にあるということはよくあることです。

ここでは、長期的なアスリート育成(LTAD)の各ステージにおいて、メンタルトレーニング、感情のコントロール、脳の意思決定メカニズムのトレーニングなどの観点から、必要なことを取り上げています。

能力(capacities)

LTADでは、子ども達が各段階に到達する年齢をいくつか提示していますが、これはあくまでも目安に過ぎません。発達は継続的なプロセスです。子どもたちは、誕生日に魔法のように目を覚まして、次のステージに進む準備ができているわけではありません。提示している年齢は、そのLTAD段階に関連する身体的、精神的な能力が一般的に発達する年齢を示したものです。

能力(capacities)とは何でしょうか?スポーツの用語では、特定の身体システムが特定の活動やトレーニングにどのように反応するかを意味します。

成長とともに、指導やトレーニングに対応する能力は、同じ発達の順序をたどりますが、同じ年齢の子どもが同じスピードで、同じ時期に進歩するとは限りません。これが、トレーニングプログラムの個別化を必要とする主な理由の一つです。

ある若いアスリートがすでに成長期に入っている場合、プログラムに参加している他のアスリートが成長期に入っていなくても、そのアスリートのトレーニングは成長期に必要なものに焦点を当てる必要があります。つまり、身体の「エンジン」を作ること、つまりフィットネスとストレングスを鍛えることですが、チームの他のメンバーはスキルアップにもっと集中する必要があるかもしれません。

さらに複雑なのは、一人のアスリートの体の構成要素は、それぞれ異なる速度で発達することです。図1は、子供の典型的な発育パターンを示していますが、発育順序のタイミングと変化のスピードの両方において、かなりのばらつきがあることを忘れてはいけません。

図1:身体の各器官は異なる年齢とスピードで発達する。
出典:『LONG-TERM ATHLETE DEVELOPMENT』p.95 FIGURE7.1を修正

最も観察しやすいのは、身体的な変化です。保護者やコーチは、チームの中の他の子どもたちと比較し合うことで、身体的に変化をはっきりと知ることができます。

しかし、本当に難しいのは、子どもの思考、感情、道徳性の発達段階を判断することです。これらの発達段階について、成長期までは、ある段階から次の段階への移行を示す指標はありません。

つまり、「Active start」と「FUNdamental」、「FUNdamental」と「Lern to train」の間の境界線は、年齢で判断せざるを得ないのです。「Learn to Train」と「Train to Train」の境界線は、成長期のスパートの開始を意味し、「Train to Train」の終了は成長期の終了と一致します。「train to compete」と「train
 to win」は、主にアスリートの競技レベルによって決まります。なぜなら、この段階は、オリンピック、パラリンピック、世界選手権、プロリーグなど、そのスポーツの最高レベルのパフォーマンスで競争力のある(勝つチャンスがあるという意味)アスリートが対象であるからです。

思考、感情、道徳性の発達における相互作用

幼児期、児童期、青年期、成人期と、それぞれの人が通過する身体的な発達段階は、それなりにわかりやすいものです。背が高くなり、体重が増え、性的に成熟するにつれて、その人の特徴が変化していきます。しかし、情報を処理する方法(思考の発達)、周囲の状況に対して感情的に反応する方法(感情の発達)、何が正しいか間違っているかを考える方法(道徳性の発達)については、それぞれの段階を明確に定義することは困難です。

図2は、身体、思考、感情、道徳性の発達について各変化の段階と、LTADのステージとの関係を示しています。

図2:身体、思考、感情、道徳の発達について各変化の段階とLTADのステージとの関係
出典:『LONG-TERM ATHLETE DEVELOPMENT』p96.FIGURE7.2を修正

図2は、育成年代のアスリートに関わる親やコーチが考慮しなければならないことを簡略化して示したものです。子どもは、身体的発達、思考の発達、感情の発達、道徳性の発達の4つの領域において、いくつもの段階を経ていきます。しかし、一般的に子どもがある段階から次の段階に移る年齢は、これらの領域間で一貫しておらず、1つの領域の発達であっても、子どもが現段階から次段階に移る年齢にはかなりの差があります。

一人の子ども(図2のピンクの縦棒)を見てみると、女の子はTrain to Trainの段階にあると思われますが、男の子はLearn to TrainまたはTrain to Trainの段階にある可能性があることがわかります。

身体的な面では、成長前の子供もいれば、成長期にある子供もいて、その成長期のどの段階にあるかが、どのような身体的トレーニングを行うべきかということに影響します。

思考面では、具体的動作段階の終わりか、形式的動作段階の始まりが考えられます(このことについては後述します)。感情面では、能力段階の終わりか、忠実段階への移行の始まりにある可能性があります。道徳性の発達の分野では、対人関係段階から社会秩序の維持段階への移行期にあると思われます。

個人競技も選手の発達段階を把握することは非常に難しいのですが、チーム競技の場合、選手全員が4つの領域それぞれで異なる発達段階にある可能性があるため、なおさら困難なのです。
このことについて、コーチや保護者は、全体像においておおよそ正しいことが重要で、すべての側面において正確に行わなければならないと考えてはいけません。

思考の発達

現在、子どもの思考の発達段階に関する考え方の多くは、ジャン・ピアジェ(1954)の研究に基づいています。ピアジェは、子どもの思考の発達を次の4つの段階に分け、初期段階はいくつかの下位段階から構成されているとしました。

第1段階:感覚運動期
感覚運動期は、生まれてから2歳までです。この時期、子どもは運動や感覚を通して周囲の環境を探索します。一般に、他の人の視点から世界を認識したり、理解したりすることはできません。6つの段階を経て、幼児は自分の動きと周囲の環境を徐々にコントロールできるようになります。生後1年の終わりには、物体の永続性(見えないところでも存在し続けること)を理解し始めます。2歳頃までには、自分の欲しいものを手に入れるための動きを計画し、実行できるようになります(例えば、あるものを動かしてその後ろにあるものを手に入れることができるようになります)。

第2段階:前操作期 
前操作期は2歳から7歳の間に起こります。この段階では、言語の発達が急速に進みます。前操作期の子どもは、論理を理解できず、情報を精神的に操作することができません。また、他人の立場を理解することができず、自己中心的な考え方にとどまっています。存在しないものを言葉で表現し、見えていてもいなくても存在することを理解する能力が発達します。
また、前操作期には記号の使い方がだんだん上手になってきます。例えば、2つの椅子の間に掛けられた毛布を、自分や、時には空想の友達が住んでいる家のように見せかけることができるようになります。ママ、パパ、警察官、バスの運転手など、さまざまな役割の演じ方を理解し、それをこなすことができるようになります。

第3段階:具体的操作期 
具体的操作段階は7歳ごろから始まり、11歳ごろまで続きます。この時期、子どもたちは世界とそれがどのように動いているのかについて、より深く理解するようになります。具体的な物や出来事について論理的に考えることができますが、ゲームプランやチームの戦略など、概念や抽象的なことを理解するのはまだ非常に難しいのが普通です。

具体的操作期にある子どもたちは、一般に、具体例から一般原則へと思考を広げることは得意ですが、その逆、つまり、一般原則から具体的な出来事で何が起こるかを判断することは困難です。スポーツでいえば、サッカーで「ボールに手で触れてはいけない。触ると審判が相手チームにボールを渡してフリーキックになる」という直接的な指示は理解できても、「無駄なファウルはやめよう」というような抽象的な指示は理解できない、ということです。

さらに、具体的操作期で発達するのが、人間関係の「可逆性」の理解です。つまり、この段階の子どもは、通常、さまざまなカテゴリーの対象物の関係の順序を逆転させることができるようになります。例えば、バスケットボールでボールを蹴るのは反則であり、5回ファールをすると試合に出ることができなくなることが分かるようになります。「5回ファウルしたら退場」というルールがあること、反則にはさまざまな種類があり、ボールを蹴ることはそのひとつであることも認識できるようになるのです。

第4段階:形式的操作期
形式的動作期は、およそ12歳から始まり、その後の人生に大きな影響を与えます。この時期には、抽象的な概念について考える能力が現れ、論理的な思考や推論ができるようになります。また、体系的な計画を立てることができるようになるのもこの段階です。

演繹的推論とは、一般的な原理を利用して具体的な結論を導き出す能力であり、仮定的な状況を考え、起こりうる結果を判断する能力のことです。このような推論ができなければ、長期的な計画を立てることはできません。スポーツの分野では、特に不正行為や非倫理的行為、ドーピングなど、ゲームのルールや自分の行動の結果を十分に理解するために、このようなの能力が重要になります。

感情の発達

エリクソンはデンマークに生まれ、ドイツで育ち、人生の大半を米国で過ごしました。彼は、人間の感情の発達に関する8つの段階のそれぞれにおいて、うまく子育てや教育ができれば子ども(または大人)は何を得ることができ、そうでなければ何が問題になるかを明らかにしました。エリクソンによって特定された最初の5つの段階は、LTADに携わるコーチや親にとって特に重要です。ここでは、8つの段階すべてについて説明をします。

第1段階[生後約1年間]: 希望 (基本的な信頼 vs 不信)
よく世話をされ、愛情を注がれた子どもは、大人に対する信頼感を育みます。そうでない子どもは、大人に対して不信感を抱くようになります。この段階は、生後約1年間の期間になります。

第2段階[2〜3歳]:意志自律心 vs 恥と疑念
生後2年目から3歳にかけて、子どもは世界を探索し始めます。安全で安心できる環境で探検が許され、その探検を承認されれば自律性が発達しますが、大人の関与があまりにも息苦しかったり、逆に無視されたりすると、恥や疑念を抱くようになります。

第3段階[4~6歳]:目的(主体性 vs 罪悪感)
励ましとサポートがあれば、子どもは自分で計画を立て、食事や着替えを含め、自分で何かをすることを学び、自発性を発達させる。しかし、エリクソンは、このような罪悪感は短期間で解消されると考えています。

第4段階[7歳~12歳]:有能感(勤勉性 vs 劣等感)
6歳頃から思春期を迎える頃まで、子どもは自分や他人の行動を比較して判断します。特にスポーツや教室などの環境では、他人と自分を比較します。彼らは能力の違いを認識することができ、自分が他人よりも劣っていると判断すると、参加するのをやめてしまうこともあります。子どもたちが仲間と同等の能力を身につけるための介入は、劣等感の防止に役立ちます。

第5段階[13歳〜19歳]:忠誠心(自我同一性 vs 自我同一性の拡散)
10代は、自己への問いかけが多くなります。自分は何者なのか?どうすればいいのか?私はどこに向かって生きているのだろうか?エリクソンは、この年代の若者には、自分が誰で、どのように溶け込むかという自分自身の考えを探求することが許されるべきであり、特定の役割を担うようにという親やコーチの圧力は、役割の混乱の元凶であると考えました。親が子供を通して生き、子供の意思に反して高いレベルのスポーツパフォーマンスを押し付けることは、子供を混乱させる危険性が高いのです。

エリクソンは、LTADが完成に近づく10代以降に、次の3つの段階を特定しました。

第6段階[20歳~34歳]:愛(親密性 vs 孤独)
この時期は、長期的な恋愛関係が形成され、若年層がスポーツ、学校、仕事、家庭の要求を両立させようとする時期になります。

第7段階[35歳〜54歳]:世話(世代交代 vs 中年の危機)
この時期、人々は自分の生涯の達成と失敗を測り、自分の人生に満足しているかどうかを自問するようになります。満足した人は、コーチングやスポーツ行政に真剣に取り組み、若い世代に貢献したいと考える傾向があります。また、自分の人生に満足していない人は、次の世代に何もしてあげられなかったという閉塞感を抱くことになります。

第8知恵[老後から死ぬまで]:英知(自我の充実 vs 絶望)
死が近づいても、その前の段階で長く生産的な生活を送っていれば、うまく対処できる人もいます。また、不幸、憤り、不満があり、絶望を感じる可能性のある人もいます。

道徳性の発達

道徳性の発達段階に関しては、ローレンス・コールバーグ(1973年)の研究に由来しています。コールバーグは、シカゴ大学の大学院生時代にこの理論を構築し、生涯にわたってこの理論の研究を続けました。
身体、思考、感情の発達段階とは異なり、誰しもが同じように道徳性の発達段階をを経るという証拠はほとんどありません。

レベル1 [生まれてから6〜7歳まで]:習慣以前の道徳性
第1段階:服従と罰の志向
道徳性の発達の最も早い段階で、子どもは "どうしたら罰を避けられるか?"と問いかけます。この段階の子供にとって、良いこと、悪いこと、正しいこと、間違っていることは、罰を受けることによって決定されます。罰があるかないかということ以外には、行動の善悪を考えることはありません。
第2段階:利己的な志向
この発達段階では、子どもは "自分にとって何が得なのか?"と問いかけます。自分の行動が他人に与える影響について多少は考えるかもしれなませんが、その重要性はほとんど、"あなたが私の背中を掻いてくれるなら、私はあなたの背中を掻いてあげる "という程度です。

レベル2 [7歳くらいから]:習慣的な道徳性
第3段階:対人関係における同意と適合

この段階では、他人からどう思われるかを考慮して行動を考えます。自分のとった行動が、他人から良いこと、適切なこと、正しいこと、尊敬に値することだと思われるか、また、自分のしたことが「良い子」と思われるかどうか。
この段階では社会的な承認が非常に重要になり、一般的に社会的な規範に従った行動を取ることができるようになります。その社会規範とは、一般社会のものであったり、家族のものであったり、チームのものであったりしますが、若い選手がチーム内で家族や一般社会のものとは異なる社会規範にさらされた場合、内的葛藤が生じる可能性があります。この社会規範の衝突は、チームの選手が異なる民族的背景を持つ場合、特に強くなる可能性があります。

第4段階:権威と社会秩序維持の志向
これはしばしば法と秩序の道徳と表現され、規則に従って行動することが皆の最善の利益であると認識します。もし皆がルールを破ったらどうなるかということも考えるようになります。スポーツにおける道徳的思考はこのレベルで争われることがよくありあます。

レベル3 [成人]:脱慣習的道徳性
第5段階:社会契約志向

道徳性のこのレベルでは、規則に従うことと正しいと行動との内的衝突が生まれることがあります。盗むことは間違っているが、飢えた子供を養うためにパンを盗むことは、他に手立てがなければ正しい選択ともなり得ます。
この段階では、自分の行動の結果が自己と社会(他者)へ与える影響を考え、たとえその行動が自分にとって最善の利益でない場合でも、どのように行動するかを理性的に決定することが特徴です。
第6段階:普遍的倫理原則
道徳性の最高レベルでは、決定は普遍的な倫理的原則を使用した抽象的な推論に基づいています。法律が正当化されるのは、法律そのものが正しく、正義であり、その人が正しいことをすることに専念している(つまり、原則的な良心を持っている)場合だけで、「法律だから」というだけでは正当化できないと考えるようになります。

それぞれの発達段階に対する個別のアプローチ

親やコーチの重要な課題は、身体、思考、感情、道徳性の各分野におけるアスリートの発達のレベルに合わせた指導を行うことです。ある意味、この問題は効果的なコーチングの核心であり、ここだけでは深く述べることはできません。
しかし、いくつかの例は役に立つかもしれません。そこで、戦術、意思決定、不正行為の分野について、それぞれの指導のあり方を考えてみましょう。

表1:思考の発達段階に即した指導のアプローチ(サッカー)
出典:『LONG-TERM ATHLETE DEVELOPMENT』p100. TABLE 7.1を修正
表2:感情の発達段階に即した指導のアプローチ(競泳)
出典:『LONG-TERM ATHLETE DEVELOPMENT』p.101 TABLE 7.2を修正
表3:道徳性の発達段階に即した指導のアプローチ
出典:『LONG-TERM ATHELET DEVELOPMENT』p.102 TABLE 7.3を修正

結論

アスリートのレディネスを考えるとき、身体、思考、感情、道徳性の発達を考慮する必要があります。子ども達はそれぞれの分野におて異なるスピードで成長します。その総合的な能力のレベルによって、ある段階から次の段階へ進むタイミングが決まります。スキルは、技術的に正しいだけでなく、これらの発達段階に応じたものでなければなりません。

身体的な発達は一般に目に見えるので観察しやすいのですが、人が情報を処理し、感情的に反応し、何が正しいか間違っているかを考える方法については、もっとずっと難しいものなのです。また、若いアスリートが視覚的学習者なのか、聴覚的学習者なのか、運動感覚的学習者なのか、判断が難しいところですが、コーチや保護者が理解することは非常に重要です。

子ども達は同じ発達の順序をたどりますが、そのスピードには大きな差があります。そのため、アスリートの発達を構成するさまざまな要素を注意深く観察し、トレーニングプログラムを個別に作成する必要があります。コーチは、子ども達と協力して、彼らが好む学習方法を理解し、彼らに最も役立つ方法で指導を行う必要があるのです。

まとめ

今回の章は「思考、感情、道徳性の発達」について書かれたものでした。

これを中学校の部活に応用するための視点としては
①生徒たちの発達段階を思考面、感情面、道徳面から捉え、実際の指導に活かす。
ことが考えられます。

①生徒たちの発達段階を思考面、感情面、道徳面から捉え、実際の指導に活かす。

私の身の回りには「子どもたちの心が育っていない」といった表現をする人が多くいます。自分の非を認めることができない生徒や日頃の生活で周りに感謝の気持ちを持てない生徒など生徒指導上問題のある生徒に対し、よく使われる言葉です。
では、その心を育てるにはどうしたら良いのか?
実際の教育現場でも、その方法論はさまざまで、「本当にその指導法で心が育つの?」と思う指導方法もよく見ます。
今回の第7章を読んで、人間の思考面、感情面、道徳性にはある程度の決まった道筋=発達段階があるということを念頭において生徒と向き合うことが大切だなと私は感じました。

しかしながら、部活動において成長速度曲線を利用して身体の発達については、ある程度そのフェイズを把握していますが、思考・感情・道徳性のそれぞれについてその発達段階を細かく把握することは至難の技です。
これは、文中でも書かれていますが「全体像においておおよそ正しいことが重要で、すべての側面において正確に行わなければならないと考えてはいけない。」ということが正解だと感じます。

また、思考・感情・道徳性の発達については、私が不勉強なだけかもしれませんが、研究がまだまだ進んでいない分野のように感じます。今後、勉強をして、どのように部活指導に応用できるかを考えていきたいと思います。



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