神は「沈黙」されているのか?隠れキリシタンの悲劇を描く衝撃作🌟遠藤周作の『沈黙』②
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7月第2作目には、遠藤周作の小説、『沈黙』を取り上げます。
近代文学じゃなくて現代文学じゃない?と思った方!
まあ、良いではないですか🤣🌸笑
『沈黙』は遠藤周作によるキリスト教文学の金字塔。
長崎の隠れキリシタンの迫害・棄教を扱っており、宗教的にも議論の分かれるテーマです。
2016年には、映画界の巨匠、マーティン・スコセッシ監督によって映画化され、世界的に知られる作品となりました。
【参考】
共作小説「白い春~君に贈る歌~」にも、「死」や「神」について思いを馳せる場面が出てきます🌸
どうぞよろしくお願い致します!
共作小説「白い春」全編まとめはこちら!↓↓
「沈黙」
―神の「沈黙」という命題に問いを投げかけた、キリスト教文学の金字塔
遠藤周作(1923~1996)
【書き出し】
ローマ教会に一つの報告がもたらされた。
ポルトガルのイエズス会が日本に派遣していたクリストヴァン・フェレイラ神父が長崎で「穴吊り」の拷問をうけ、棄教を誓ったというのである。
この教父は日本にいること二十数年、地区長という最高の重職にあり、司祭と信徒を統率してきた長老である。
【名言】
※あらすじ(前編)は、第1回目をご覧ください♪↓↓
【あらすじ】(後編)
ロドリゴは窪地の小屋に入れられた。
そこでポルトガル語の通訳から、ロドリゴが棄教しなければ切支丹の百姓が拷問に遭うこと、フェレイラもイノウエによって棄教させられたこと、
フェレイラは現在、日本人名を与えられ、結婚して長崎に邸を持っていることなどを告げられた。
その夕方、ロドリゴは牢を移された。
道中、何度もキチジローの姿を見た。
長崎の郊外にある牢に入れられたロドリゴは、そこで基督に思いを馳せ、信徒の囚人らとともに祈りを唱和したり、告悔を聞いたりして過ごした。
ある夜、ロドリゴは、自分を見つめる基督の顔を感じた。
ロドリゴが「主よ、あなたは我々をこれ以上、放っておかれないでしょうね」と囁くと、「私はお前たちを見棄てはせぬ」という答えが聞こえたような気がした。
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