The Beatles「Across The Universe」✖「白い春～君に贈る歌～」
🌸note創作大賞2024応募作品🌸
三鶴✖️仲川光🌸
共作小説【白い春～君に贈る歌～】
（全編まとめ）
余命わずかの彼女と、夢を諦めた彼。
２人が出会った時、起きる奇跡は？
生きるとは？人生とは？
小説を通して、一緒に考えていきませんか？
一気読み、大歓迎です🌸
The Beatles「Across The Universe」
✖「白い春～君に贈る歌～」
いつも私の記事をご覧下さり、本当にありがとうございます。
共作小説「白い春～君に贈る歌～」の余韻を楽しむ新企画として、
【白い春～君に贈る歌～】×ビートルズ（ジョン・レノン）英語
を予告していた私。
怒涛の夏休みに追われ、ついに９月に突入！
さて、ここで始めなければ企画倒れに終わる……！
というわけで、今回から少しずつ取り上げ始めます🎶
音楽✖英語✖白い春！！
小説「白い春～君に贈る歌～」では、これでもかというくらい沢山の音楽が登場していましたね！
あれだけ取り上げたのに、深堀りしないなんてもったいない！
そう思った私は、密かに新企画を立ち上げることにしました💖
（共作者の三鶴さんには何の許可も取っていません！
でも、いつもながら温かくスルーしてくださるかと🥰🌸笑）
「白い春」に出てくる楽曲の多くがジョン・レノンの曲。
ジョン・レノン、ビートルズと言えば、格好の英語教材としてもよく使われていますね🎶
ずばり英語学習にまで踏み込むことは難しいのですが、英詞から広がる世界観について、ご紹介していければ幸いです。
🌟ビートルズ/ジョン・レノンについて🌟
「白い春」の作品内には、ジョン・レノンの曲が沢山出てきます。
そうすると、必然的に知りたくなるのがビートルズやジョン・レノンについて🎶
「白い春」のヒロイン、上野紗良は生粋のジョン・レノンファンでしたが、私のジョン好きも、知る人ぞ知るところです🎶
noteの過去記事には、ジョン・レノンにまつわる記事がいっぱい！
気になる方は、ぜひチェックしてみてくださいね💖
さて、第一回目の今回は、最初に登場する「Across the Universe」をご紹介します！
「Across the Universe」×「白い春～君に贈る歌～」
「白い春～君に贈る歌～」では、物語の始まりに、ヒロイン上野紗良が入院中のベッドで「Across the Universe」を聴いているシーンが入っています。
そして、主人公の三浦蓮と初めて出会うときにも、「Across the Universe」が流れていました。
これだけをとってみても、紗良にとって、そして「白い春」にとって、音楽が、とりわけジョンの音楽がどれだけ大切な存在であるかがわかると思います。
さっそく、紗良が何度も繰り返し聞いたであろう「Across the Universe」の楽曲と歌詞を、ご紹介していきましょう。
「Across the Universe」
Words are flowing out like endless rain into a paper cup
They slither wildly as they slip away across the universe
Pools of sorrow, waves of joy are drifting through my opened mind
Possessing and caressing me
Jai Guru Deva, Om
Nothing's gonna change my world
Nothing's gonna change my world
Nothing's gonna change my world
Nothing's gonna change my world
言葉は降り止まない雨のように紙コップに溢れ
激しい流れとなって、宇宙の彼方へと消えていく
悲しみの溜まりと喜びの揺らぎは僕の心を漂いながら
僕を包み、撫でていく
ジャイ・グル・デヴァ・オム（我らの師よ、神に栄光を）
何ものも僕の世界は変えられない
何ものも僕の世界は変えられない
何ものも僕の世界は変えられない
何ものも僕の世界は変えられない
Images of broken light which dance before me like a million eyes
They call me on and on across the universe
Thoughts meander like a restless wind inside a letter box
They tumble blindly as they make their way across the universe
Jai Guru Deva, Om
Nothing's gonna change my world
Nothing's gonna change my world
Nothing's gonna change my world
Nothing's gonna change my world
屈折した光の残像が無数の瞳みたいに僕の目の前で踊り出し
宇宙の至る所から僕に呼びかける
思考は郵便局の中のつむじ風みたいに交錯し
闇雲に転げまわりながら
宇宙の至る所へ進んでいく
ジャイ・グル・デヴァ・オム（我らの師よ、神に栄光を）
何ものも僕の世界は変えられない
何ものも僕の世界は変えられない
何ものも僕の世界は変えられない
何ものも僕の世界は変えられない
Sounds of laughter, shades of life are ringing through my open ears
Inciting and inviting me
Limitless undying love which shines around me like a million suns
It calls me on and on across the universe
Jai Guru Deva, Om
Nothing's gonna change my world
Nothing's gonna change my world
Nothing's gonna change my world
Nothing's gonna change my world
Jai Guru Deva
Jai Guru Deva
Jai Guru Deva
Jai Guru Deva
Jai Guru Deva
Jai Guru Deva
笑い声と生命の影が僕の耳で鳴り響き
僕の心をかき立て、僕を招き入れる。
際限の無い不滅の愛は無数の太陽のように、
僕を囲んで輝き
宇宙の至る所から僕に呼びかける
ジャイ・グル・デヴァ・オム（我らの師よ、神に栄光を）
何ものも僕の世界は変えられない
何ものも僕の世界は変えられない
何ものも僕の世界は変えられない
何ものも僕の世界は変えられない
※【Jai Guru Deva, Om：ジャイ・グル・デヴァ・オム】
ヒンドゥー教のマントラの一節で、「神を崇め感謝を示す言葉」だそうです。
「Across the Universe」、いかがでしたでしょうか？
とても神秘的で、エキゾチックでありながら、宇宙の彼方にまで響いていきそうな楽曲ですよね。
ジョン自身も、「実際のところ、最高傑作かもしれない」という言葉を残しています。
特に気に入っているのは、メロディ抜きでも単体で詩のように読むことができる歌詞だそうです。
それでは、「Across the Universe」に関連した「白い春～君に贈る歌～」の記述を見ていきましょう。
【第２話】
真っ白い肌の女性が、ベッドの頭側を上げて座っている。テーブルで本を読んでいたようだ。ブックカバーをかけているから、何の本かはわからない。しかし、猫と魚のお洒落な柄である。手元には珈琲も置いてあった。
CDラジカセから、ビートルズの曲が聴こえてくる。「アクロス・ザ・ユニバース」という曲だ。
壁には、アビーロードを歩きながらピースをする、彼女の元気な姿の写真が飾ってある。
それにしても、入院二日目とは思えない。あまりにもリラックスした、独自の空間が出来上がっている。彼女は、自分が幸せを感じられる環境を、よく理解しているようだった。
【第３話】
我が家の車の中ではいつも、ビートルズの曲が流れていたけれど、特に印象的だったのは、「アクロス・ザ・ユニバース」。
「Nothing's gonna change my world（何ものも僕の世界は変えられない）」
３回繰り返されるこのフレーズは、自分を励ます時によく口ずさむ。
なんでもこの曲は、ジョンの最初の妻・シンシアへのイライラに起因しているらしい。
延々と喋り続けてくる妻の言葉に腹が立って寝室を出たジョンが、階下に降りた瞬間。
イライラの歌が宇宙の歌へと変わったのだそう。
まさしく発想の転換。ジョンは天才だ！
曲の誕生秘話はもちろんのこと、どこかインド風なイントロながら、宇宙の中心にまで届きそうな曲が、たまらなくエキゾチックで好きだった。
この曲構成には、ジョンがインドに滞在し、内省的な生活を送ったことも影響しているだろう。
インドのマハリシ師に学んだジョンらしく、感謝を捧げるマントラも入っている。
この辺りから、ジョンが東洋思想に心惹かれて、我らが日本女性、オノ・ヨーコとの結婚に繋がっていったのは間違いない。
三浦蓮の視点では、上野紗良との出会いに、必然的に「Across the Universe」が入り込んでくるような流れ。
一方、上野紗良の視点でも、入院生活をはじめた日記のなかで、真っ先に「Across the Universe」の誕生秘話が語られています。
紗良の病気への不安を消し去る音楽。
生と死の現場で、二人が出会った時に流れていて、打ち解けあうきっかけになる音楽。
物語のはじめにして、すでに「君に贈る歌」がはじまっていたのかもしれません。
【第2話】
「ビートルズ、好きなんですか？」
上野さんを知るための、何か手がかりになるかもしれない。そう思って訊いてみた。
「ビートルズも好きですけど、特に好きなのはジョン・レノンです」
ジョン・レノン……。
その名前を聴いて、自然と緊張が解ける。次の言葉が反射的に出てきた。
「ジョンですか！ いいですね。そんなに詳しいわけじゃないですけど、僕もよく聴いてましたよ。あの、人を惹きつける声とメロディ。本当に吸い込まれそうになりますね。ジョンの中で、一番好きな曲は何ですか？」
「Across the Universe」のおすすめフレーズ２選！
Words are flowing out like endless rain into a paper cup
They slither while they pass, they slip away across the universe
言葉は降り止まない雨のように紙コップに溢れ
激しい流れとなって、宇宙の彼方へと消えていく。
曲の出だしのこの一説をご覧ください🎶
ジョンが詩人としても卓越した世界観を持っていたことが分かります。
妻の小言を言われてイライラして……
という背景から、
「言葉は降り止まない雨のように紙コップに溢れ」
という表現が生まれ、さらには、
「激しい流れとなって、宇宙の彼方へと消えていく。」
という表現力の高さよ！
ジョンには可哀そうですが、
鳴りやまない小言を浴びせてしまった前妻のシンシアさんも、
「Across the Universe」という稀有なる作品が生み出されることに一役買っていた！ということになります。
私たちも、夫婦げんかで心ない言葉を浴びせられた時には、
「言葉は降りやまない雨のように紙コップに溢れ……」
と綴ってみたいものです🎶笑
……でも、その流れから「宇宙」へと繋がるのは、やっぱりジョンぐらいだろうなぁ……！
Nothing's gonna change my world：何ものも僕の世界は変えられない
サビで何度も繰り返され、ついつい耳に残る言葉。
たとえ妻から延々と小言を聞かされようとも、自分の精神は宇宙にまで広がっていくのを感じている。
広く深い世界間に没入していく感覚。
このジョンの内定空間だけは、何ものにも代えられないものなのだと思います。
僭越ながら、ジョンがそうであったように、「白い春」の紗良もまた、死を目前にした小さなベッドの中で、広く深く広がる内的空間の旅に出ていたのかもしれません。
そして、そんな世界間に気付いていく存在が蓮である、ということが暗示されていきます。
どんな始まり方だっけ？
と思った方はぜひ、もう一度「白い春～君に贈る歌～」をチェックしてみてくださいね🌸
今回の企画はここまで。
最後までご覧くださり、まことにありがとうございました。
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