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石ころを売る人 > ダイヤモンドを売る人

ダイヤモンドを売れる人はすごい

ダイヤモンドを売れる人は普通に考えてすごいと思う。まず、ダイヤモンドを仕入れられること。そして、それを売る先があること。誰にでも出来ることでは無い。

小さな石ころで巨額の資金が動く。
小さな石ころにたくさんの人が関わる。

ダイヤモンドにはそうした魅力がある。

普通なら、石ころを売る人よりもダイヤモンドを売る人の方がすごい人だと思う。小学生に聞いても同じことを言うと思う。

一般的な価値観ではそれが常識だろう。

でも、逆に考えてみたらどうか?

道端の石ころを本当に売ることができたら、道端の石ころに価値を見出すことができたら。

ダイヤモンドも元々硬い石ころだ。ダイヤモンドの中にはクズもある。
純度の高いダイヤモンドだけを特殊なカット(ダイヤモンドカット)で加工してはじめてダイヤモンドとしての価値を生む。

探すことも大変。加工も大変。だから価格が上がる。
価格が高い物を売るのはもっと大変。その価値をちゃんと説明できないと売れないからだ。

石ころに価値はない?

でも、道端の石ころならどこにでも落ちている。
加工は必要だろう。どんな加工をしようか?
みんなが欲しがるような加工ならどうだろう。

石のことを本当に知っている人なら、道端に落ちている石にも価値があることを知っている。道端で探すのは難しいなら、河原に行けばいっぱいある。

そこに本当に価値のある石もあるだろう。

例えば、化石だ。これは、その物で価値がある。

ダイヤモンドを掘り当てるのは大変だが、河原で珍しい石を探すのは誰にでも出来る。5歳ぐらいの子供の方が得意かもしれない。

そこに価値を見出すことができれば、石は売れる。

仕入れのしやすさと量で差をつける

そして、石はいくらでも手に入る。
一方、ダイヤモンドは手に入りづらい。

ダイヤモンドを1つ売っている間に、きれいな石や珍しい石を加工して売った方が儲かる。
仕入れなく、加工を自分ですれば、原価はかからない。
全て利益になるから、たくさんの人に石を売った方が儲かる。

そう考えると、ダイヤモンドを売る人が必ずすごいわけでは無さそうだ。
身近な物を視点を切り替えて売った人の方が商売は長続きしそうだ。

石ころでも需要があれば、価値が生まれる

ちょっと昔、高度経済成長の中国では資源が不足していた時期があり、特に鉄などの需要が高まった。そこに目をつけた人たちが、日本国内から鉄くずを集めて、中国に資源として輸出していた。

また、欧州にはドラム缶に詰められて捨てられる数の子をみて1缶1ドルという価格で買い取って日本で売って大儲けした話などもある。

ダイヤの原石を探しに行くよりも価値のあるものが、意外と身近にあったりするものだ。


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中江兆史
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