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「ビジョン・プロセシング(仮)」の『おわりに』

先日ご紹介した「ビジョン・プロセシング(仮)~人と組織の「未来と向き合う力」をどう育むか~」の前書き https://onl.bz/D8S4XsB  に引き続き、今回は「おわりに」もご紹介させていただきます。

あらためて振り返ってみると、ここからレビューをしていただくのでまだまだ書き直しがあるかとは思いますが、まずはゴールに到達した達成感があります。
35.5万字くらいの文字量となりましたが、一冊当たり8万字の文庫本で換算してみると、文庫4.5冊分くらいになってます…
うーん…なんか、分厚くなりそう。。。
まあ、たぶん、無駄な文章が多すぎて、ここからばっさばっさと切られてだいぶスリムになるのだとは思いますが。

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長文になりますが、どうぞお付き合いくださいませ。

■結びにかえて

「あなたの仕事の中で、あなた自身が最も価値や意味を感じていることは何ですか?」
と問われたらなんとお答えになりますか?

もし、私自身が問われたとしたら、「どんな人であっても、一度きりの自分自身の人生を無駄なもの、駄目なもの、どうでもいいものにしたいとは、心の奥底では思っていない」と思わせていただけることだと答えます。

世の中にはたくさん、自分自身の人生を棒に振るようなことをしている人はいるだけでなく、自分の人生に悪態をつくにとどまらず、他の人の命をも奪うような巻き込み方をしている人が多くいることは知っています。そして、そういう人たちの犠牲に自分自身や家族が巻き込まれたとしたら私自身正常ではいられないでしょう。
それでも、生粋のサイコパスやソシオパスでない限り、そんなにも悪態をついてしまうのは、それだけ自分自身の唯一無二の人生が本当は素晴らしいものであってほしかったのに、そうではなかったという計り知れない痛みの結果なのだろうというのが、私のたどり着いている実感です。

それは私自身が頭の中で仕立て上げた綺麗な人間観というより、「この人、ほんとどうかしてる!!」と私自身が何度も逆上しては、それは自分の側に問題があったことを思い知らされ、その人の本当の真意に触れるといったことを繰り返していった結果、たどり着いた実感です。

その繰り返しの経験を通して、人の中には元々、素晴らしい可能性の種があるものの、それがしっかりとした木の幹となり、青々とした葉を広げ、豊かな実りをもたらしているのか、どこかで痛みを抱えてしまい、それが痛んだ葉をつけさせ、実りにつながっていないのかの違いなのだろうと思えるようになっています。

もし、そうであるならば、私たちはどこに立ち戻れば、もう一度その種から芽を出すことができるのか、道を外れていることに気づくことすらも出来ていないのだとしたら、何があれば気づき、自分の道を進めるようになるのだろうか。
それがご縁あって出会った人々と共に向き合い続けた問いでもあります。

本書は「激しい環境変化にさらされている私たち」という状況を前提として話を展開しているために、「コンサルティング会社や研修会社がよくやる脅し文句だろうな。」とか、「環境変化が激しいと煽り立てたいだけだよね」と冷ややかな目を向けられる方がいらしても不思議ではありません。
実際に私はこの環境変化の激しさに対して、指をくわえて傍観していればいいとは思っていない側であることには変わりありません。

しかし、それでもそうした脅し文句を並べたてたくて、本書を著したわけでもなければ、日々の活動に携わっているわけでもありません。
どれだけ厳しい状況であっても、一つずつ丁寧に自分の内面を見つめたり、思考を研ぎ澄ましたりすることで、困難と向き合える人の力強さや、その向き合いの中でこそ解放される人の可能性にこれ以上ないくらいに魅了されているだけなのです。

それは、人の美しさに直接触れさせていただける体験となるだけでなく、「人間はそれだけの美しさや可能性に溢れているのだから、同じ人間である私にもそれだけの美しさや可能性があるに違いない」という自己受容感や自己への確信を与えてくれることにつながっています。

「生きづらく、次々と困難が襲ってくる世の中だからこそ、生きる美しさや可能性に触れられる」

そんな逆説的な奇跡に、現在を生きる人々だけでなく、これから生まれ来る人たちにも、一人でも多く出会っていただけるようになるために、自分にできることは何だろうか。
そんな身分不相応な大それた願いから生まれたのが本書です。

本書がその奇跡に触れられる一助を担い、未来への軌跡を描いていくものになるよう心から願っています。

最後に、約4年に渡り執筆を伴走し続けて下さったプロデューサーの下田理さん、英治出版の皆さま、私の活動を温かく見守り、応援し続けてくださっているリーダーシップ・シフト講座の卒業生の皆さま、目を背け、耳をふさぎたくなるような現実と向き合うことを決め、弊社と共に自社の変革に挑み続けてくださっているクライアントの皆さま、名もなきリーダーとして発達指向型組織を日本で実践することを目指しているマジDの皆さま、そして、志を同じくする仲間として未来を見据え共に走り続けてくれている、オーセンティックワークス株式会社、株式会社ミライバ、社団法人プレゼンシング・インスティチュート・コミュニティジャパン、SOUNDコーチ養成講座講師メンバーに心からの感謝でこの場を締めくくりたいと思います。
本書を著すにあたり、未来と向き合い続ける勇気と喜びを私に与えてつづけてくださり、本当にありがとうございました。

皆さんお一人お一人が私の可能性の未来の源です。

                     2022年11月吉日 中土井 僚

★書籍「ビジョン・プロセシング」2023年5月発行予定!
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