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登り窯とガス窯について

こんにちは!
小代焼中平窯の西川です(^^)

今月は登り窯とガス窯を続けて焼きました。
過去に公式ホームページで書いていた内容ですが、私が考える登り窯とガス窯のメリット・デメリットを改めてご紹介いたします。


↓↓ちなみに登り窯を中心としたドキュメンタリー番組です↓↓





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小代焼中平窯ではガス窯と登り窯を作品によって使い分けながら作陶しています。

焼く回数ですがガス窯は年に10数回、登り窯は年に2回ほどという感じです。
特別なご注文でない限り、基本的にご注文品はガス窯で焼成しています。

ここで私が思うガス窯・登り窯の特徴を箇条書きにしてみます。



【中平窯のガス窯】


・小回りが利きやすく、期限のあるご注文品に合わせやすい。
・眠気との闘いはあるが比較的疲れない。
・強還元を掛けやすいため黒釉・ヤケ釉(赤い鉄釉)の発色が良い。
・還元焼成の時間帯では細かい調整が必要であり、夜中に焼き上げた方が結果が良い。(周りが明るい昼の時間帯では炎の様子が見えない)
・透明系の釉薬の発色にキレがある。


焼成中の登り窯


【中平窯の登り窯】


・小回りが利かない分、一度に大量の作品が焼ける。
・体力は必要だが炎を見るとテンションが上がる。(けっこう重要)
・薪の灰を被ったり、火跡がついたりして作品に変化が出る。
・藁灰釉系の発色が良く面白い変化がある。
・還元焼成の細かい調整が必要ない、というよりガス窯ほど細かい調整はできない。
・透明系の釉薬にキレはないが、逆に言うと温かい焼き上がりになる。




大体こんな感じです。
焼き上がりに関しては登り窯にもガス窯にもそれぞれ長所・短所があって一概に○○で焼いた方が絶対に良いとは言えないと思っています。

まぁそれは置いといて、個人的な感情で言いますと
「登り窯を焚くとテンションが上がる」という事はけっこう重要です(笑)
薪の炎を眺めていると「自分は焼き物屋なんだ!」と思いますし、窯を開ける時のドキドキハラハラ、良い予感がする時のワクワクは何物にも代えがたいものがあります。

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先日、無事に窯出しを済ませました。

焼いたばかりですが
「次はあれを焼きたい!これを焼きたい!どんな窯詰めにしようか!?」
と既に次の窯焚きに夢を膨らませているところです 笑



2025年2月23日(日) 西川智成

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