コージくん①
前回から起業に至る経緯を書いてまして、今日から2回にわたってコージくん。
彼とは僕が転校して行った先の中学の同級生で塾も一緒でしたが、特に仲良しって訳ではなく、会ったら話すくらいの間柄でした。
そんな彼から、今から約12年前、我々がまだ30歳になるかどうかのとき10年以上ぶりに電話がありました。出てみたら「オレが働いてる会社の保険の話を聞いてほしい」と言われました。
僕が世間知らずだったので「うん」て言ったんですが、いわゆる一般的に嫌がられる営業の電話が再会のきっかけでした。
「うん」となったのには理由があります。
当時の僕は「どうやったら仕事で成功するか」を24時間考えてる相当偏った人間でした。
なので、「優秀」みたいな言葉とは程遠いイメージのあのコージくんが(失礼笑。彼は学年一明るい人気者ってキャラだったので)、めっちゃ稼ぐあの◯◯生命で働いてるってのが超意外で、どんな仕事してんだろう、という興味からでした。
今でも、待ち合せ場所も時間帯もその日の天気もなにより彼の僕を待つ立ち姿もすべて鮮明に覚えているくらい、久々に会う彼のキラキラ感はその時の僕には相当インパクトのあるものでした。
スーツや靴などの身なりから話し方や表情までできるビジネスマンそのもの。
そして、なにより仕事が心の底から楽しそうなのが衝撃でした。
こんなビジネスマンが熊本にいるんだという衝撃と、なんか同い年で自分も命かけて仕事頑張ってるはずなのに、凄い差を見せつけられたような気がして。
たぶん1時間くらい続いた保険の話の間ずっとボーっとしてて、内容は何も覚えていません。覚えているのは、A4革張りのメモパッドの上をサラサラと動くモンブランのペンだけです。
気づいたら話は終わろうとしていて、次のアポイントの予定を聞かれていました。
あ、今日保険入りません?みたいなとこまでいかないんだ、でも次会うときがそれなんかなとぼんやり思いそれは避けたかったので、当時僕はイカれた働き方をしていて朝5時半に出社していたのをいいことに
「平日の朝4時ならええよ」って断り文句のつもりで言ったら
「その時間はアポイント入らんので超ありがたいわ!!」ってほんとに嬉しそうに言われたので、なんかもうよくわかんないけど朝4時に僕の会社の近くのファミレスで会うことになりました。
翌週の平日朝4時、コージくんは同じキラキラ感でファミレスに現れました。
その時はプランの提案をされたのですが、前回同様僕は全く話を聞いてませんでした。
アタマの中をずっとグルグルしていたのは、
なぜコイツはオレと同じくらい働いてるのにこんなにも楽しそうなんだ。。
そればかりでした。
当時の僕はキツくてキツくて仕方がありませんでした。
朝5時半から働いて、毎朝8時半に始まる師匠の鑑定評価書原稿チェックに間に合わせるために死にもの狂いでした(当時僕は不動産鑑定士という仕事をしてました)。
ほんとに必死そのものだったと思います笑
いまでも尊敬してやまないのですが、僕の師匠ほど仕事ができる方にはその後もまだ出会ってません🤣
超絶仕事ができる師匠のチェックは朝8時半から長いときは12時まで続くんですが、僕の原稿は甘々なので
「これの論拠は?」
って毎日180回くらいは言われてたと思います笑
早朝残業は時間が足りずどんどん早まり、早いときは夜中の12時に出社してました(どんだけ仕事できないの?泣)。
朝8時になると、「あぁもうすぐ8時半だぁ。今日も始まるぅ。。」と師匠のデスクに並べた原稿達を眺めながら全身がかゆくなり、トイレにダッシュしては全身を掻いてました。
完全にビョーキですね笑
今思えば、中くん、その仕事向いてないよ。それに尽きると思います笑
セールスの世界に入ってからは楽しすぎてどれだけ働いてもひとつもキツいと思ったことないので。
自分には向いてない階段をひたすら根性だけで登ってる。そんな僕から見るコージくんは輝きすぎて見えました。
まあ、死ぬ程頑張ったからほんとに向いてないないんだなって思えたとも考えられますが。
話は戻りますが、さすがトップセールス。
何の話も聞いていなかった僕ですが、早朝のファミレスできっちり保険のサインアップをし、晴れて彼のお客さんとなりました。
そこから本格的な我々の関係性がスタートすることとなりました。
今日はこのへんで。
続きは次回。