新紙幣
今回の部員日記は経済学部2年、中田絢也が担当させていただきます。
早速ですが、皆さんは新紙幣が導入されてから自分の手元に渡ったことはあるでしょうか?新紙幣は今まで壱万円などと漢字で書いてあった場所が数字になったことにより巷ではおもちゃみたいだと批判されているようですが、実は贋札対策は以前より進化しているようです。今回はそんな新紙幣に秘められた偽造防止技術についてまとめて行きます。
・新技術
高精細すき入れ
従来の「すき入れ」に加えて、新たに高精細なすき入れ模様を採用しました。肖像の周囲に、緻密な画線で構成した連続模様が施されているそうです。
3Dホログラム
3Dホログラムストライプ型のホログラムを新たに採用しました。3Dで表現された肖像が回転する最先端技術を用いています。
この技術の銀行券への採用は世界初だそうです。私も最初に見た時に驚きました。
・継続して採用された技術
潜像模様
お札を傾けると、表面には額面数字の「10000」、裏面には「NIPPON」の文字が見えます。
パールインキ
お札を傾けると、左右両端の余白部分にピンク色の光沢が見えます。
マイクロ文字
「NIPPONGINKO」の微小な文字が印刷されており、カラーコピー機などでは再現が困難です。
深凹版印刷
お札の肖像部分などの主な図柄は、凹版印刷という印刷方式が使われています。額面数字や識別マークには、特にインキを高く盛り上げる「深凹版印刷」が使われ、触るとざらざらした感じがあります。
識別マーク
目の不自由な方が指で触って識別できるように、深凹版印刷によりざらつきを作っています。新一万円札には、表面の左右中央に付与されています。
すき入れバーパターン
用紙に棒状のすき入れを施したもので、透かして見ると、3本の縦棒が見えます。
特殊発光インキ
紫外線を当てると、表面の印章(日本銀行総裁印)や表裏の図柄の一部が発光します。
最後に
新しい紙幣は年齢や国籍を問わず多くの人になじみのあるアラビア数字による額面表示を、今までよりも大きくしているそうです。
私たちの生活と密接に関わりがあるお札が、より偽造しにくく、より識別しやすいものに生まれ変わりました。また、これまでのお札も引き続き使用できますので、「これまでのお札が使えなくなる」などといった詐欺行為には十分に注意しましょう!