金曜日夜8時 新日本プロレス
【金曜日の夜8時】
このシチュエーションだと、みなさん、どんな事をイメージしますか?
サラリーマンや学生なら、1週間が無事に終わって、休日前のまったりとする時間帯でしょうか?
このご時世だと金曜の夜は、飲み会だ!とは、なりませんが、少し前なら、街へ繰り出して、友達や恋人と遊び回る時間帯だったかも知れませんね。
【金曜日の夜8時】僕の場合は、今でも新日本プロレス(アントニオ猪木)をイメージしてしまいます。そんな人もまだまだいらっしゃるのではないでしょうか?
そんなこと考えているのは、僕だけですか?
80年代土曜はまだ休日ではなく、僕ら小・中学生は、半ドンではありましたが、明日の学校の準備や宿題に追われていました。
そんな慌ただしいなか、ご飯を食べて、お風呂に入り、ホッとひと息ついてテレビをつけるとそこには、タイガーマスクが飛び跳ね、長州力が藤波辰巳にかみつき、アントニオ猪木がラッシャー木村やハルク・ホーガンと名勝負を繰り広げていました。
僕ら子どもたちは、ブラウン管のプロレスラーに憧れの眼差しを向け、その勝敗の行方を固唾を飲んで見守っていました。
そして、8時50分最後にアントニオ猪木が延髄斬りで、対戦相手から3カウントを奪うと、その結果に満足し、金曜日の夜は無事に終わりを告げます。
「あの頃は良かった」
と言う言葉だけでは表現できない「なにか」が、あの時代のあの時間帯には、確かに存在していました。
その幻影を今も求めてはみるものの、プロレスが変わったのか、僕が変わってしまったのか、当時の「なにか」を見つけることは出来ない。
そして、もう一度その「なにか」を求めて、僕は80年代のプロレスを何度も何度も見返すのである。
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