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「猪木VSアリ」世紀の一戦

1976年6月26日土曜日に行われた猪木対アリ戦の当時の評価は 「世紀の凡戦」だったと言う。確かに今、見てみても退屈な試合に見えてしまう。

そもそも、この対戦が実現するきっかけとなったのは、1975年3月にアリが当時の日本レスリング協会の八田一朗会長に「100万ドルの賞金を用意するが、東洋人で俺に挑戦する者はいないか」と発言したことである。

無論これはアリお得意のリップサービスだったのだが、そこに猪木が挑戦を表明したのである。世間はこれをまともにとらえず、アリも一度は挑戦を受諾するも、マネージャーたちがそれを撤回するなど、世界的に知名度の低いレスラーとの対戦を回避しようとする動きをみせた。しかし、猪木がアメリカやヨーロッパのマスコミにアピールしつづけたことで、その反響が大きくなり、アリ側もこれを受けざるを得ない状況となった。1976年3月25日に調印式が行われ、対戦が正式決定。

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