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【速報】OpenAIのAIエージェント[Operator]で,AIと働く未来を可視化する
OpenAIが米国時間の1月23日に発表した、AIエージェント「Operator(オペレーター)」。
「Operator」は僕らに代わって、パソコン上でさまざまな作業を行ってくれる、AIエージェントです。現在は米国のChat-GPT Proユーザー向けにリサーチプレビューとして提供されています(有料、月額200ドル)。
今回は「Operator」の紹介とともに、僕がこのごろよく聞かれる「『AIと働く』って、どういうことですか?」という質問に対する回答も記していきたいと思います。
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2025年にバズる「AIエージェント」
僕は昨年11月、12月にAIエージェントについて書き、2025年にバズると書いてきました。
「Operator」って何ができるの?
まず、「Operator」って何ができるのか簡単に説明しますね。
OpenAIのAIエージェント「Operator(オペレーター)」は、僕らの指示に従って、インターネット上でさまざまな作業を自動的に行うツールです。
最大の特徴は、AIエージェント自身がウェブブラウザを操作することで、様々なタスクを自動化できる点です。つまり、人間が普段ウェブサイトで行う操作(クリック、入力、スクロールなど)をAIが模倣できるようになったということです。
僕らがどうやって使うのかといえば、Chat-GPTの画面にプロンプトを入力するのと同じ要領で、テキストを打ち込んで依頼をします。
「Operator」の使用例
例えばオンラインショッピング。
「Amazonで24本入りの、無糖のスパークリングウオーターを購入して。一番安いやつ」と入力したとします。すると、Operatorがあなたのパソコンのブラウザを使ってAmazonのサイトを立ち上げてにアクセスし、条件に合う商品を検索します。そして条件に合った商品をカートに入れて、注文手続きを行い、配送先住所や支払い方法を入力します。
勝手に購入されるのは怖いので自分でチェックしたいなら、「後で検討するから、3商品選んで、カートに入れておいて」といった指示をすればいいのです。
Chat-GPTの使い方と同様、工夫次第でさまざまな使い方ができそうですね。例えば……
AIエージェント「Operator」の使用アイデア
旅行プラン:複数の航空券予約サイトやホテル予約サイトを横断的に検索し、希望に合ったフライトや宿泊先を比較検討する。航空会社のマイレージプログラムやホテルのポイントプログラムにログインして、お得な情報もチェック。
レストラン予約:評価が高く、希望の時間帯に予約可能なレストランをピックアップする。
オンラインショッピング:複数のECサイトで、希望の商品を検索し、価格を比較する。クーポンやキャンペーン情報を収集し、そのなかで最もお得な購入方法を見つける。
情報収集:複数のニュースサイトやブログを巡回し、特定のトピックに関する情報を収集する。競合他社のウェブサイトを分析し、価格やサービス内容を自社と比較する。特定の業界に関する統計データを収集し、レポートを作成する。
タスクの自動化:Googleスプレッドシートに、毎日決まった時間に最新の株価情報を記録する。オンラインフォームに、定期的に必要な情報を入力する。特定のウェブサイトの情報を監視し、変更があった場合に通知する。
コンテンツ作成:Googleドキュメントに、特定のテーマに関する情報をまとめ、記事の骨子を作成する。Googleスライドに、作成した記事の骨子を元にプレゼンテーション資料を作成する。作成した資料を、指定された形式で共有する。
現在、Operatorは主に開発者向けの「研究プレビュー」として提供されている段階で、一般のビジネスパーソンが利用するためには、今後の一般公開を待たなければなりません。
ただ、ネット上には早くも、使い勝手を検証している動画もアップされています。
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「AIと働く」のイメージができる
さて、ここからが、本稿の本題です。
最近よく聞かれるのは、「AIと働くと言われても、どういうことなのかイメージできない」ということです。この質問は一般のビジネスパーソンだけでなく、経営者からも尋ねられます。
実は、今紹介したOperatorの仕事ぶりをさらに発展させれば、「AIと働く」未来のイメージが、具体的につかめてくると思います。
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部署のSlackにAIエージェントが入ったら
ビジネスパーソンのみなさんは、部署やプロジェクトメンバーと、SlackやTeamsなどのチャットサービスでつながっていると思います。
特に、テレワークが進んだ昨今は、「@Aさんに、これをお願いします」と上司にメンションされたら、「Aです。かしこまりました」というふうに、業務の依頼や報告も、画面上で進むこともありますよね。
対面での会議とは異なり、チャットはデジタル・ツール上でのやりとりです。最近では当たり前の仕事の仕方ですよね。
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そんなメンバーの中に1人、AIエージェントが入ったとしましょう。
チャット上で議論が進み、だいたいの方向性が見えてきたけれど内容が煩雑でだれかにまとめてほしい、そんなとき、チームリーダーが「誰か〜!、手の空いてる人、このスレッドのやりとりを、議事録にして、部内に回覧して!」と書き込みました。
素早く「かしこまりました」という返信が書き込まれます。AIエージェントです。そして1,2分で「完成しました。添付ファイルをご確認ください」
これが、「AIと働く」です。
AIエージェントが増えてくると、
・議事録を作成するAIエージェントAさん
・交通費精算をするAIエージェントBさん
・請求書伝票処理をするAIエージェントCさん
・見込み顧客をネットから情報収集してリスト化するAIエージェントDさん
のようなAIエージェントがSLACK上に次々と登場してきます。
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部署50人のうち30人はAI、の時代へ?
経費精算したい時、Cさんに、@Cさん、お願いね!とメンションすると、Cさんは、頼まれた人の経費情報を、例えばタクシーサービスのGOの領収書画面にログインして、情報を取得して、交通費精算表を起票して、経理課にメールをする、という作業をしてくれます。
こうして、あと2年もすれば、XX部SLACK上に、50人が登場。うち20人はヒト、30人はAIエージェント、といった部門になるという訳です。
入社式にヒトとAIロボット(エージェント)が集合といった風景になるかもしれませんね(笑)
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……という話をすると、「そういうことですか!」と、みなさん合点がいったという反応をします。
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NVIDIAの語る「AIエージェントの未来」も重要(次回)
このあたりの話は、年明け1月7日に行われた、「NVIDIA CEO Jensen Huang Keynote at CES 2025」でも映像とともにプレゼンされています。
ジェンスン・フアンCEOはこのカンファレンスで「IT部門は人事部になる。AIエージェントを作り出し、その企業文化をAIに教育し、実際の仕事に就かせる(オンボーディングといいます)」と発言してました。
AIエージェント社会を端的に表現して、とてもわかりやすい。
つまり、
人事部:人を採用して教育して、各部門に配置する
IT部門:会社に必要なAIエージェントを開発して、各部門に配置する
ということですね。
「AIと働く」が特別でなくなる
「AIと働く」と聞くと、SFの世界のような、近未来的なイメージを持っている方もいたかと思います。でも、チャットに何人かがいて、そのうちの誰かがAIという状況は、イメージしやすいのではないでしょうか。
そして僕が前から書いてきたように、そんな状況になっても、慣れてしまえば特別なこととは思えなくなり、いつの間にか「当たり前になる」。だって、作業を迅速に進めてくれる存在がいて、仕事やコミュニケーションが円滑に進むなら、その人が人間であろうとAIであろうと、気にならない……。
そんな未来もすぐなのでは、と感じます。