今日の空は、少女には静かすぎた 空虚なひとりぼっちは今日も又、物思いに耽るのでしょう ― たまァにこんな事を考えたりする。 「私って孤独だなァ」 私はおもむろに1本の煙草を手に取りだした。 別に吸いたいからってわけじゃない。 でも、なんとなく。 火をつけ、フーっと吐き出し消えていく煙を見ながら勝手に口が開く。 「どうして空は青いンだろう」 「どうして雲はもくもくしてるンだろう」 「どうして鳥は飛ぶンだろう」 「どうして人間は歩くンだろう」 「死って…なンだろう」
「あーん?」君は間抜けな顔でそう言った。 ごめん、苦手なんだ。 濁す僕に君は不服そうだった。 「甘くて美味しいのに…」 ごめん、その甘いのが苦手なんだ。 女の子はどうしてあんな甘い物が好きなんだろう。 僕には皆目理解出来ない。 舌に纏わり付くなっとりとしたテクスチャー、 口に広がる人工甘味料の匂い、 終いには喉が鈍麻させられるような不快感。 頭が痛くなる。 未だ不貞腐れた君は、大きい苺を口に押し込めた。 おいおい、口の横にクリームが付いてんぞ。 何処ぞのドラマと同じ