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トンネルの先、雨上がり

長い、長いトンネルだった。光が見えたかと思ったら出口ではなく非常口だったような、ずっとじんわり暗くて本当にここから出られるのだろうかと心配になるような。 5月の最終戦、アウェイ藤枝戦の後に、大島監督の解任が発表された。そんなわけない、早すぎるとも思ったけれど、予兆を感じていないわけではなかったし『残留』という絶対的な目標を鑑みるとプロの世界では温情措置を取っていられるほど悠長なことは言っていられない、そんな中での決断だったのだろうと想像できるし支持できる。 それでも、私が初

    • 勝ち点『1』、その価値

      『サッカーは勝敗がすべて、経過なんて関係ない』と言う人がいる。どれだけそれまでの戦況が良くても引き分けであれば勝ち点は1以上に増えないという意味では正しい。 けれど昨日の試合における勝ち点1は、その数字以上に大きなものになったと感じている。水戸戦の勝ち点と愛媛戦の勝点は同じ『1』だけど、見える景色は全然異なっていた。 ユナイテッドは、前節山形戦まで5戦勝ちなし。さらに言えば攻撃的なチームを標榜しているのに無得点。山形戦をDAZNで見終わって『勝てないねえ…』とため息が出てし

      • アウェイ、ゴール裏の一人旅

        「2連敗」というのは、なかなかしんどかった。大分戦も横浜FC戦も所用でリアルタイムで見れていなかったので、結果だけ見てズシンとくるものがあった。もちろんそれは私に限った話ではないし、応援に行った現地サポーターの人にとってはもっとしんどかったものだったのではないかと思う。 横浜FC戦は追っかけでフルタイムで見たのだが、本当に甘い甘い感想かもしれないけれど、「後半1点取られただけで済んだ」と思ってしまった。前半でガタガタに崩れてしまったゲームプランをハーフタイムできちんと組み直し

        • 歓喜の白波、そして私達

          勝った日の夜の我が家は、会話が多くなる。DAZNであれ現地であれ、大体は夫と一緒に試合を見ることが多いのだが、試合中はほとんど話さない(というか私が話しかけてもスルーされる)のに勝った試合の終了のホイッスルが鳴った瞬間に堰を切ったように会話が始まる。 昨日だったら『藤本はすごい』『タクミ、茶髪になったからどこにいるか分からなくなるね』『それはしょせも同じ』『やっぱりうちはサイドからのチャンスメイクが多いな』『藤本はすごい』『田中いいねえ』『五領よく走って偉いねえ』『チャーリー

          今シーズン初の敗戦、そして来る『来週』

          とにかく風が強くてやりづらそうだなというのが、試合開始1分後からいやと言うほど分かった。FKを蹴るためにピッチに置いたボールが押し戻されるくらいの風なんてかなり久しぶりに見た。 前半は風下にエンドを取っていたからか押し込まれる時間も長く、『逆に考えれば後半は風上に立てるから自分たちが優位になれる』と言い聞かせて耐える時間が長かったし、実際後半開始すぐに同点に追いついたのでやっぱりそうだったのだなと感じた。 それでもいわきの力に徐々に押さえ込まれた、と試合終了の笛が鳴った瞬間

          今シーズン初の敗戦、そして来る『来週』

          ルヴァンカップの熱狂、中と外

          「か、勝った…?千葉に?勝った!?勝ったー!!!」とにわかに信じられないフルタイム。勝ってました、ルヴァンカップ1回戦。 鹿児島はJ1にいたことがないので、ルヴァンカップへの参戦は今年が初めて。上位リーグのチームが下位リーグのホームで戦うというユニークなレギュレーションの中で同リーグの千葉が鹿児島のホームに来るということに喜んでいたのもつかの間、10日後にはリーグ戦でも戦うという『日程くんさあ!!!』と言いたくなるような組み合わせ。笑 リーグ戦のスタメンではないメンバー中心

          ルヴァンカップの熱狂、中と外

          鹿児島ユナイテッドFC、と私

          こんにちは初めまして、Lenaといいます。 鹿児島生まれ鹿児島育ち、もうちょっと言うと奄美生まれ本土育ちの生粋の鹿児島人です。 高校まで鹿児島で過ごし、大学で県外に出て今は関東に住むアウェイサポ芸人です。 鹿児島ユナイテッドFC(以下ユナイテッド)を好きになった、もとい本格的に応援し始めたのは2021年シーズンからです。そう、コロナ禍真っ只中。初めて行った試合は三ツ沢のYSCC横浜戦、まだ声出し応援が解禁されておらずクラップだけで応援していた頃でした。 この怪文書を書いた時

          鹿児島ユナイテッドFC、と私