母の夢と、わたしの目標
わたしの母には少しばかりメルヘンな一面があったように思う。
例えば手持ちの洋服、小物などには小ぶりながらも必ずフリルやリボンがなければ不満であったしマイホームを建てる際にも請け負ってくれた地元のおじいちゃんたちがやっている小さな工務店に対して"ヨーロッパの石畳の町並みに映えるようなレースのなみなみカーテンを吊り下げるとかわいい出窓"を要求し非常に困惑させた。母の好み全開に作られた庭には薔薇のアーチが鎮座している。ちなみに母考案、わたしの名付け第一候補は「エリザベス」だった。