大学四年生冬

は「砂漠(伊坂幸太郎)」で最終章ではなかった すっかり結末を勘違いしていたので読み返して良かった 西嶋サイコー


同期 友人あるいは協力者として持てる距離をぴったりと強引に近寄せるように 私たちはわたしたちと呼び合い 甘い帰属意識のなかで悠々と共有物を増やしていった 小さな纏まり 微速度な空間はとっておきで心地良くずっと嬉しかった 私は馴れ合いを許し放恣な空想を認め このマイルールに凝っていった

2年の頃よく喫煙所にいた柴聡風のお姉さんを見かけなくなった 彼女は院生だったのかもしれない
最近は 散乱した過去の断片やわたしたちの共有物を取り集めて納めるような作業が必要と感じられ落ち着かない

キャンパスに前の日を見ている その間にも外界は冬めきまたひとつ卒業月に近づいた
何ともハリがあり頼もしい 12月 もう暫くキリのない作業に打ち込み放恣な空想に耽りたい

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