生きてる?

あの約束って今も生きてる?30年後のわたしってまだ生きてる?
今バナナを片手で食べながらこの文章を書いています。

小説なんて想像力と根気のいるものは書けない、わたしにはマジで小説のセンスがない。エッセイもまぁネタ切れ。日記?日記に書くほどの出来事のある日々を送ってないわ。薄味。ずーっとおかゆ。噛みごたえ、味、ともになし。

そんなわけで暇になるとこうやってiPhoneを右手に、バナナを左手にだらだらと何でもない文章を書くってワケ。お腹すいたな。バナナ食べてるのに。

色恋沙汰に惚けていた頃の話。
20代のわたしは、恋愛してない生活なんてありえないと思ってた。恋愛抜きの人生なんて、何の意味もない、と思ってた。

30歳のとき、死ぬほど好きだった男の連絡先を消して、(もうこれからは誰のことを想いながら空を見上げたらいいのかわからないよ……)と、aikoのパチモンみたいなポエムを考えていた。
でも32歳のわたしは、誰かに想いを馳せなくても、もちろん空は見られる。今日はぱっとしない天気だな、とか、雲の形がきれいだなとか。ババアになってもそう思いたいよ。隣に誰かいようといまいと関係ないよ。


バナナを食べ終えた。


昨日、ペットボトルの入った段ボールの箱を開けているときに、力を入れたら親指の赤いネイルがべろっと剥がれてしまった。一瞬、爪そのものが剥がれてしまったのかと思ってめちゃ焦った。うわ!グロ!やば!と語彙力ゼロの焦り。
でもただセルフネイルが剥がれただけだった。よかった。剥がれた赤いネイルはひっくり返って床に落ちた。なんとなく死んだセミみたいだと思った。

田舎のクソボロい家に住んでるので、ネズミが出ることがある。わたしはめちゃくちゃにネズミが嫌いだ。好きな人なんていないと思うけど、その人たちをかき分けて、わたしがアンチの代表です!と名乗り出たいくらいに嫌いだ。
ネズミが罠にかかっていると、自分の心が死ぬ音を聞く。
いつもそういう時は親に処理してもらうが、おとといまた小さなネズミが罠にかかって死んでいて、死んでいたし、もう夜中だったので親を起こすのもめんどくさくて、何だか全てがどうでも良くなって、初めて自分でそれを処理した。

わたしはネズミを自分で処理できるくらいタフなのに、なんで恋人がいないし仕事にあぶれてるんだよ。おかしいだろ。

まだ生きてる?