食品サンプルを見ていると

面白くて、たまに販売店に見物に出掛ける。

大きいプロ用はさすがに手が出なくて、小さいキーホルダーなどを買ってくるのだが、それでも充分ほくほくする。

しかしこの間、どうしても何の食べ物を模したものなのか解り兼ねるものがあった。

皿に盛られた千切りキャベツに串が立っており、その先に白とオレンジ色のマシュマロ状の物が突き刺さっているという、料理というより盆栽か箱庭を思わせる一品だった。

サンプルである以上、これ何ですかと聞くのは似ていないと言うようで失礼かと危惧しながら店主に尋ねると、「いろんなもんができますよっていうのを披露したくて造ったらしいんだけどね。解んなくて当たり前だよ。造った職人さんだって解んねぇんだから」と言われた。