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大事な資産を活かすことがマネジメント

先日運転中にラジオから聞こえてきたことがありました。
どこの会社でも欲しいと思われているスキルは何か?というものでしたが、
・プロジェクトマネジメント
・データー分析
・セキュリティ
の3つのスキルを持っている人の求人が多いそうです。

スキルを持っていることとマネジメントができることは違う

自分はあまり得意な分野ではないので、凄いなあと思いながら聞いていました。よく考えてみると前回のブログに書いた管理職の方がまさにこのタイプでした。上記の仕事を完璧に正確にこなすスキルを持っていて、周りもそのことについては彼を優秀であると認めています。

優秀なプレーヤーであることは間違いないのですが、必ずしも管理職として優秀という評価は得られていません。
このようなことはどこの会社でも起こっていると聞きます。

管理職を任せるのですから、仕事ができる人から選抜しようと考えるのは
仕方ないことなのですが、プレーヤーとしての能力とマネジメントの能力は別であるということを理解しておかないといけません。

プレーヤーは自分に矢印が向いている状態ですが、管理職は部下に矢印が向いていないと上手く機能しません。

そもそもマネジメントとは?(P.F.ドラッカー)

マネジメントと言えばP.F.ドラッカーですが、

<大前提>
マネジメント=「人を活かすこと」
人=「大事な資産」

と定義しています。大事な資産(人)を活かすことがマネジメントだと理解できます。
しかしドラッカーはこうも言っています。

「人は弱い。悲しいほどに弱い。問題を起こす。手続きや雑事を必要とする。人とは費用であり、脅威である。
 しかし人は、これらのことのゆえに雇われているのではない。人が雇われるのは、強みのゆえであり、能力のゆえである。組織の目的は、人の強みを生産に結び付け、人の弱みを中和することにある。」

『マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則』(ダイヤモンド社)より

マネジメントする側の手腕次第で、大事な資産にも問題を起こす脅威にもなるということがドラッカーの基本的な考え方です。

優秀なスキルを持っているからマネジメントもできるわけではなく、マネジメントはマネジメントを学ぶ必要があるということです。

部下を活かせる管理職が優秀なマネジメント

これまで色々な管理職の方とお話してきましたが、気になることがあります。それは「アイツは使えないからよその部に行ってもらう」「使えなければ切ればいい」「自分が採用したわけではないから責任はない」というようなことを言われる方がいます。

わからないわけではないのですが、部下が全員優秀で、上司の思った通りに動いてくれるのであれば、マネジメントは誰でもできます。
そんな楽な仕事はありません。もしかしたら新入社員でもできるかもしれません。

与えられた人材(資産)で最大限の成果を上げることができる人が求められているのではないでしょうか。

もっと言えば、うまく仕事ができない部下を、部下の強みを活かして成長させることができる上司が優秀な上司なのではないでしょうか。

上手くいかないことも大変なこともたくさんあります。だからこそそこに尽力できる人に上司として会社も期待しているし、高い報酬も払うわけです。

少し前の記事になりますが、個人的には共感できる記事だったので
ここで紹介しておきます。

私は会社員を辞めて別の道に進みましたが、もし目指すとしたら記事のような上司になりたいと思いました。

学べる素材はたくさんある

マネジメントは本もたくさんありますし、記事もたくさんあります。
また、最近ではWBCの栗山監督、サッカー日本代表の森保監督など、学べる管理職のお手本がたくさんいます。

栗山監督も森保監督も、現役時代はプロであったものの、そこまで目立った実績をあげた超スーパースターだったわけではないと思います。
しかし二人に共通しているのは、選手をよく見て、選手とよく話し合い、選手の力を信じて、チームが目指すゴールのために誰の力をどのように活かすかを実践した結果があのような結果につながったのだと思います。

今は管理職になりたがらない若手社員が多いそうですが、この二人の監督を見ていると、管理職も面白い仕事なのではないかと思うのは私だけなのでしょうか(笑)


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