チームビルディングとリーダー
私がチームビルディングを学び始めて7年半が経ちました。学び始めたころはあまり理解されていなかったように思いますが、コロナ禍を経て随分と耳にするようになりました。
最近はリーダーについてご相談をいただくことが増えてきておりチームビルディングを考える上でリーダーは重要なポイントだと思っています。
少し前の動画なんですが、個人的には興味深かったので取り上げてみたいと思います。
リーダーとマネジメントの役割
興味深いと言っても、これまで学んでいることが表現されているので、そうだよね・・・という感想なんですが、せっかくなので備忘録として書き留めようと思います。
特に印象深かったのが、チームビルディングが上手いリーダーの定義がされているところです。
上手くいっているリーダーは
・期待を明確にする
目標について「個人のやりたいこと」と「会社の期待」を一致させる
・いいタイミングでフィードバックしている
リーダーの期待と部下の実態の差分を普段からきちんと伝えている
この「差分」は部下の伸びしろでチャレンジさせることで成長を促すことができます。
そして、ただ伝えるだけではなく、チャレンジさせるために「それじゃどうしようかと一緒に考える」と表現されていて、ここは自分の過去の経験から響くポイントでした。
以前にも書きましたが、私は器用なオバサンで通っていたので比較的なんでも仕事が降ってきました。中には自分のキャパを超えるものもあり、上司にSOSを出してもスルーされるともっと追い込まれました。
こういう時は答えが欲しいのではなく、「一緒に考えてほしかった」と感じていたことを思い出しました。
ちょっと話が逸れましたが・・・
差分が伸びしろなので日頃の仕事の中でチャレンジさせることができていれば大々的な研修は必要ないと言われてドキっとしました。
仕事の能力は普段の仕事から80%は高められると言われているのはその通りで、そうであればリーダーがきちんとフィードバックできている組織は成長スピードが速いというのも頷けます。
日頃の仕事の中で成長の機会を創り出すことが、リーダーの重要な役割ということですね。
強いチームとは?
ベテラン・中堅・若手をミックスしてバランス良く仕事ができていること。ベテランが抜けたら一気にできなくなったではダメで、若手にも経験を積ませながら、どうやって伸ばすか考えながらチームづくりをすることが必要です。
これは最近、タレントマネジメントやサクセッションプランという言葉で聞くようになりました。キーとなるポジションを決めて役割と責任範囲を設定し、そこに当てはまる候補人材をプールしておくことは、必要な要素となります。
それから楽天の仲山さんが話されていましたが
・基準と視点をそろえる
チームの中で成功体験を共有していくことで、それが自分たちのルールになりますが、その時の基準はメンバーが同じところを見ていないと意味がありません。
よく会社の目標を伺うと
「前年より販売力をアップする」と言われるのですが、どうなっていたら全員が「アップしたよね」と思えるのか、ここの基準をそろえるということです。
いいお題が先
今回の動画の中で一番印象に残ったのがこの部分で、
チームになる必要があるお題を設計してメンバーにプレゼントするのがリーダーの仕事
いいお題がいいチームを作るのであって、いいチームを作ったらいい仕事ができるのではなく、いいお題が先
このチームでないとできない「お題」要するに目標なんですが、みんなでどうする??とやっているうちに段々できるようになり、どうしたらいいか見えるようになると、次に何か無理難題が来ても「このメンバーならなんとかなるんじゃない?」という気持ちになるということでした。
これは普段チームビルディングをお伝えしている時に
人材力(メンバー)⇒組織力(目標)⇒関係力(コミュニケーション)の順番が大事ということと一致しています。
信頼関係は意図してつくるもの
そしてこれらのチームの土台になるのが信頼関係で、これは相性とかそういうものではなく、努力してつくるものであるということです。
まずは自分と他人は違う(自己理解と他者理解、他者受容)ということからスタートして、ステップを踏んで信頼関係を意図して作っていくことが
いい人間関係をつくり
これを維持することで
勝ち続ける組織のベースができあがる
関係性に反応してしまう私としては、大きく頷いています!
結局どれも印象に残っているということでした(笑)
上司が部下に、自分の方が上だから言うことを聞けというポジションパワーが通用しない時代になってきています。これからもっとチームビルディングが広がっていくのかなと思いました。
ということで、そんな時代を生き抜くためのリーダーさんたちのための本、チームビルディングの師匠である石見さんの本が発売になりました。
たくさんのリーダーのみなさんに手に取ってもらえたら、もっともっとチームビルディングが理解されていくのではないかと思います。