内見係長

東京の中古マンション、終わらない内見の旅。

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最近の記事

中古マンション内見日記3 半世紀前、億ションだった家

ターミナル駅徒歩5分 3LDK 70平米 ついに出合った理想の物件。でもそれが築50年だった。そのとき、あなたはどうするだろうか。 今回の物件はいわゆる「住みたい街ランキング」常連エリアで、しかも駅近、周辺には豊かな自然、素敵な店も星の数ほど…。そんな文句のつけようのないマンションである。ただし、築50年であることを除いて。  その物件は私がかつて暮らした街にほど近く、通りすがりにその威容を憧れとともに見上げることは幾度となくあった。しかし「自分が暮らす」という目では見た

    • 中古マンション内見日記2 リバーサイドが過ぎる家

      JR駅徒歩6分 3LDK  築10年  突然だがハザードマップを見たことがあるだろうか。ちなみに私は見たことがなかった。というかいままでそういうことに、とんと興味がなかった人間である。住んでいるあたりは地盤が盤石だと言われるし、かといって海や川のそばや著しい低地に憧れたこともないからだ。  というのは置いといて、今回の物件は私の住みたい街ナンバーワンの駅徒歩圏内にある物件だった。もっと細かく言うと私の「住みたい街ナンバーワン」は2つある。仮にA地区とB地区としよう。A地区

      • 中古マンション内見日記1 名前が恥ずかしい家

        地下鉄駅徒歩6分 3LDK 67平米 築25年  史上まれに見る中古マンション活況に湧く東京で、うっかり終の棲家探しを始めてしまった間の悪い中年が、運命の一軒に出会うまでの「内見」という名の流浪の旅日記を始めていこうと思う。 閑話休題。 内見に行く前からこの物件には一つ懸念点があった。物件名が恥ずかしい。日本のマンションの名前は思わず聞き返してしまうような不可思議な、あるいは大げさでこっ恥ずかしいものが多いと常々思っているが、まさにそんな物件であった。それでもれっきとし