アフリカビジネスモデル図解vol.15「Andela/ナイジェリア発・アフリカ人エリートSEの育成&採用事業」
アフリカで会社とNPO経営中、ナイケルこと内藤獅友(Naikel0311)です。
アフリカビジネスモデル図解とは、アフリカ歴6年目、会社とNPOを経営している僕が、アフリカの主にスタートアップを中心に、ビジネスモデルを図解化し、そのユニークかつビジョナリーなイケてるアフリカ企業をご紹介するシリーズです。
第15回は「Andela」という、ナイジェリア発のスタートアップ企業です。
海外のアフリカビジネス本は3000円以上しますが、僕のアフリカビジネスモデル図解マガジンは500円です(近日1000円に値上げ予定)。毎週ペースでどんどん新しい企業が追加されていきます。現在は最新号が購読者様限定公開となります。定期購読マガジンも月額500円でこちらも読めて、他のエピソードも3000円以上のお話が無料で読めます。
尚、この図解は「チャーリーさんの図解ツール」と「いらすとや」を利用して作っております。ありがとうございます。
また、ここで出てくるゲストの方は、あくまで著者の想像上のインタビューとして載せておりますので、会話の癖だったり、事業と関係のないやりとりは、全てフィクションになります。
今回もナイジェリアのスタートアップです
前回の更新からだいぶん遅れてすみません、筆者のナイケルです!
アシスタントのベナン生まれのケビンだ!
おい!ナイケルはnote全体で登場できるからいいけどよ、おれはこのアフリカビジネス図解シリーズしか出番がないんだから、更新してくれないと困るぜ〜!
ごめんごめん。
ちょっとマラリアっていう病気でダウンしていてね。noteは更新していたんだけど、このシリーズはかなり体力つかうので休ませてもらっていたんだ。
ようやく復活したので、なんとか今年はあと2〜3本は更新したいと思っているよ!
なんだぁ〜。マラリアだったのか〜。
それは仕方がないな。おれも多いときは月に3回くらいマラリアになるからな。
それ、病院いかずに自己判断してズル休みしてるだけじゃないのか・・・?
ま!気を取り直して、今回は毎度おなじみナイジェリアのスタートアップ企業です!
ナイジェリアはほんとうにスタートアップ企業多いよな〜。
ナイジェリアはアフリカ最大の人口を誇る(約1億8500万人)国で、石油産出量と天然ガス埋蔵量も最大と、人口と資源にとても恵まれているんだ。
一方で、1日当たりの生活費が約200円未満で暮らす貧困層の推定人数では、ナイジェリアは世界最多の8700万人という結果が出ているから、所得格差もかなり大きい国でもあるんだ。
そうなんだ。ナイジェリアはとても可能性の大きい国だけれど、解決しないといけない問題も多いので、僕のような起業家がそれをイノベーションで解決していくことが使命といっても過言ではないね。
いやー、おれらベナン人もその姿勢は見習わないといけないな〜
って誰だ貴様は!部外者は立ち入り禁止だぞ!!
口が悪いぞ、ケビン。
この人は今日取り上げるナイジェリアのスタートアップ企業「Andela」の共同創業者のIyinoluwa Samuel Aboyejiさんだ。
連続起業家のナイジェリア人サミュエルさん
ハッハッハ!驚かせてすまない。
私が巷でうわさの連続起業家Iyinoluwa Samuel Aboyejiだ。
サミュエルとでも呼んでくれ。
なんだ〜、ビックリしたなぁ。てっきりこの前ナイジェリアの女の子をナンパしたから、そのお兄さんかと思っちゃった。
って、連続起業家ってことはいくつか起業をしているってこと?
そうなんだ!
サミュエルさんは、Andelaを立ち上げたあとに、Flutterwaveという決済サービス会社もやっている凄腕経営者なんだよ!
しかも弱冠27歳!
なんだってー!27歳で2つも起業しているなんてすごいなー!
てかおれと同い年じゃんかー!てっきり40歳くらいだと思っていたぞ!
それは貫禄があるという褒め言葉だと思っていいんだね?
今日はAndelaのビジネスモデルについて話を聞きたいっていうことで来たから、かるく紹介させてもらおうかな。
Andelaのサービスは、アフリカ人のエリートシステムエンジニアを育成し、世界中のIT企業とつなぐという事業なんだ。
アフリカ人のエリートシステムエンジニアを育てて、世界のIT企業とつなぐ・・・?
学校の経営と、仲介業者をやっているってことなのかな?
まあ、そう捉えてもらってもいいかもしれない。
しかし、我々は本来は別々である事業を、非常に戦略的で画期的な方法で展開をしているんだ。
うん、そうなんだ!
今回は、最初から図解をみながら説明してもらった方がわかりやすいと思うので、ここからは図解に沿って話してもらいたいと思います!
エンジニアを4年間契約で衣食住とトレーニング保証
それでは説明しよう。
まず、Andela社は①アフリカ人のシステムエンジニアと4年間の契約をする。その契約と引き換えに、住まいや食事の保証と、MacBookなどのソフトウェア開発に必要なツールを支給するんだ。さらに半年間の徹底的なエンジニアリングトレーニングを講習してもらう。
ん?え?4年間の契約?
でも6ヶ月のトレーニングがついてきて、衣食住が保証されて、さらにMacBookももらえるのか?
いったい給与とか、会社の利益はどこにあるんだ??
まあまあ落ち着いて聞いてくれ。
②6ヶ月のトレーニングを終えたエンジニアは、Andela社経由で企業から契約社員あつかいになったり、案件ごとに仕事を受注するんだ。
③ソフトウェア開発だから、国内にとどまらず、国外からも仕事をもらうんだけど、それらの遠隔サポートもAndelaが仲介で行なっている。
そして④企業はAndelaに対して報酬を払い、⑤Andelaはその3分の1をエンジニアに給与として支払いをし、残りがAndelaの経費などに当てられて、残った分が利益となるようになっているんだ。
おおおおお!!!
なるほど!!!
つまり、6ヶ月間のトレーニングで一流のエンジニアに育てて、高い給与で企業へ派遣したり仕事をもらって、その一部を利益として獲れるというシステムなんだな!これは画期的だ!!
そうなんだ!このビジネスモデルは本当に優れていて、契約するシステムエンジニアの人たちは「お金を稼ぎたい」「スキルアップして給与をあげたい」というのが大きな欲求としてあるんだけれど、基本的には前者は就職すること、後者は学校に通うことが必要だけれど、Andela社はそれを両方とも叶えることができるような仕組みをつくったんだね。
4年間契約という誓約が厳しいようにもみえるけれど、MacBookを与えて、住居と食事を提供して、6ヶ月のトレーニングを与えるとなると、1年やめられてしまうと赤字になってしまうから、確実に利益につながる期間ということで、4年にしているみたいだね。ここもとても素晴らしいリスク感覚だと思います。
そうなんだ!
今世界では多くのエンジニアの仕事が増えていて、需要は高まってはいるものの、同時に質の高い仕事ができる人へ依頼が集中している。
それこそインドなどには優秀なエンジニアがたくさんいるから、アフリカ人の中途半端なスキルでは世界から仕事が取れないんだ。
そこをAndelaは世界で戦えるスキルまで伸ばして、企業や案件につなぐことをしている。たしかに4年という誓約は長いように感じるけど、給与ももらえるし、衣食住は保証されているし、4年後になれば、フリーで仕事をするもよし、高給で雇ってくれる企業にいくのも自由だ。
その証拠に、2014年に設立したばかりだが、今現在は常に300人以上のエンジニアをうちは抱えていて、300人がトレーナー、300人が事業を回すスタッフとして、計900名以上の会社になっている。
事業所も、ナイジェリア、ケニア、ウガンダ、エジプト、ガーナ、アメリカまで展開している。
今後10年で100,000人のアフリカンエリートシステムエンジニアを輩出するぞ!
あ、ちなみに先日はFacebookの創業者のマーク・ザッカーバーグ氏もラゴス本社に遊びにきてくれたな。
うおおおおー!!!!まじか!!!すごすぎる!!
よーし!じゃあおれもAndelaと4年間契約をして、エリートエンジニアになっちゃおうかな〜。
ちなみにおれ、パソコンはぜんぜん使ったことなくて、できるのはパソコンゲームのソリティアだけだけど大丈夫だよな?
大丈夫なわけないだろ!!!
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