アフリカビジネスモデル図解vol.12「Njorku/カメルーン発・アフリカ版Indeedスタートアップ」
アフリカで会社とNPO経営中、ナイケルこと内藤獅友(Naikel0311)です。
アフリカビジネスモデル図解とは、アフリカ歴6年目、会社とNPOを経営している僕が、アフリカの主にスタートアップを中心に、ビジネスモデルを図解化し、そのユニークかつビジョナリーなイケてるアフリカ企業をご紹介するシリーズです。
第12回は「Njorku」という、カメルーン発のスタートアップ企業です。
ここに全てまとめたマガジンがございます。現在、最新号のみ定期購読者様あるいはマガジン購読者様限定公開となっております。それ以前のは、現在は無料公開中となっております。購読いただく方が増えると仕事そっちのけで更新し出すのでお願いします。
尚、この図解は「チャーリーさんの図解ツール」と「いらすとや」を利用して作っております。ありがとうございます。
また、ここで出てくるゲストの方は、あくまで著者の想像上のインタビューとして載せておりますので、会話の癖だったり、事業と関係のないやりとりは、全てフィクションになります。
Njorku社と創業者Mambe Nanje
やってまいりました!アフリカのイケてるスタートアップを図解で紹介していく、アフリカビジネスモデル図解シリーズ!
最近は図解というよりも、ゲストに創業者さん呼んでお話をするっていうのがメインになりつつありますが、まあピボットするのもスタートアップらしくて結果オーライということで、やっていきましょう!
おっとっと、僕はアフリカ系男子のナイケルです。
ピボットって最近ビジネスでもよく使われている言葉だよな。
ピボット(pivot)とは、本来「回転軸」を意味する英語で、バスケット用語として昔から使われていましたが、転じて近年は企業経営における「方向転換」や「路線変更」を表す用語としてもよく使われています。
(天の声)
過去のスタートアップ創業者からも「大切なのは続けることだ」って言われているから、大事なのはピボットしつつも、続けることだから良いと思うぞ!
おっとっと、俺はアシスタントのケビンだ!
さて、今日のスタートアップはカメルーン発の企業です!このシリーズでは初めてカメルーンが登場したね!
ケビン、カメルーンについての基礎情報を教えてくれる?
任せとけ!!
カメルーンの正式名称はカメルーン共和国。首都はヤウンデだけど、経済都市はドゥアラになっている。
アフリカ中部にあって、日本よりも1.3倍の面積と少し大きい国だね。「アフリカが凝縮された国」とも言われていて、200ほどある民族だったり、気候も大きく4つに分けられるほど多様で、産業も綿花、カカオ、コーヒーなど世界的にも魅力的なものをたくさん輸出しているぞ。
実は日本とは貿易相手国として、フランス、ドイツに続く三番目に活発に取引をしているんだよ。日本へは特にコーヒーを輸出しているよ。
日本とも関係性が深いんだなぁ・・・って誰だお前は!!!!!
口が悪いぞ、ケビン。
彼は今日のゲスト、Njorku社の創業者Mambe Nanjeさんだよ。
どうも、Mambe Nanjeです。ナンちゃんって呼んでくれ。
なんだよナンちゃーん!ビックリさせやがって!おれの命を狙いに来たスナイパーかと思って、危うくぶち殺そうかと思っちゃったよ。
(え?こいつ、やばいやつなのか?)
ごめんごめん、今日は僕の会社「Njorku」についてお話をさせてもらえるということで来させてもらったよ。早速だけどケビン。君は仕事を探すときはどうやって探している?
仕事か?そうだな〜、ベナンだと一応求人サイトみたいのはあるけど、たくさんの情報がないから、友達に電話して「仕事ある?」って聞きまくったり、あとは地方ラジオとかでも求人募集をしたりしているから、それを聞いて片っ端から連絡したりしてるな。
そうなんだ。日本だと仕事を探すときはインターネットや求人雑誌などで、かなり豊富な情報を得ることができると思うんだけれど、カメルーンを含むアフリカは、まだまだネットで良質で豊富な求人情報を探しにくい。
同様に、企業側もいろんな方法で募集をかけないと、良い人材が確保できないという状況なんだ。それを解決しようとしているのが、我々Njorkuなんだよ。
そのとおり!日本だとIndeedというサイトがあるのだけれど、まさにNjorkuはアフリカ版Indeedといった感じで、カメルーン国内はもちろん、アフリカ各国の求人情報を独自のシステムで集めてくれるサービスなんだ。
Indeed(インディード)は、求人情報専門の検索エンジンである。単独の分野に特化した検索エンジンとしては、垂直検索の一例でもある。求人サイト、新聞などのメディア、各種団体、企業の採用ウェブページなど、数千のウェブサイトを巡回して求人情報を収集している。検索結果は求人情報が実際に投稿されている掲載元へリンクしており、求職者は掲載元で求人情報の詳細を閲覧し、求人への応募も掲載元で行う。また、Indeed上から直接応募できる求人もある。いずれの場合もIndeedが採用に直接関与することはない。検索結果の表示画面の広告掲載により収益をあげており、求職者は無料で求人情報検索やそれに付随するサービスを利用できる。
出典:ウィキペディア
もともとIndeedはアメリカの企業で、2009年に日本進出をして、あっという間にたくさんの人たちが利用するようになり、2012年からは求人大手のリクルートが株式を取得して完全子会社化したんだ。
そう、我々はまさにアフリカ版Indeedのようなポジションを目指していて、2011年から運営を開始して、現在は毎日2500人がサイト経由で仕事を探していて、年間では1000万人が使ってくれている状況だよ。
実はアフリカ国内だけでなく、アジアに住んでいる人も、アフリカでの仕事をNjorkuから探しているというデータも取れている。
すでにカメルーンを含めて10カ国の求人情報を取得できるようになっていて、英語とフランス語にも対応している。最終的には、アフリカ全土の求人情報を全てNjorku内で見つけられるようにするつもりだ。
な、な、なんだってー!!!ナンちゃん、すげえよ!!
ふっふっふ。ありがとう。
さらに、Njorku内では採用したい側も会員登録をすることで、無料と有料のサービスを使って、登録ユーザーをリクルートすることもできるんだ。すでに5000人以上のリクルーターが登録をして従業員を獲得しているんだ。
うおおおお!すごいな!今サイトを見てみたけど、まだベナン共和国が入ってなかったぞ!!早くしてくれ!
はっはっは、ごめんよ。
このサービスはインターネットインフラがあることを前提に作られているから、ネット環境が整っている国から優先的に展開しているんだ。
Njorku社のお金とサービスの流れ
ではでは、ナンちゃんにこのままNjorkuが、どうやってお金とサービスを結びつけているのかを説明してもらいたいと思います!
待ってました〜!ナンちゃん!おれでもわかるように簡単に説明してくれよな!むずかしかったらぶん殴っちゃうぞ❤︎
(ケビンはサイコパスなのかな?)
オッケー。では上に用意してもらった図解を使って説明していこう。
まず、Njorkuは独自のシステムを使って、すでに各企業や他の求人サイト経由で発信されている求人情報を高頻度で集めているんだ。(PCイラスト部分)
そして、仕事が欲しい人と、従業員が欲しい企業側がユーザー登録をできるようにしている。
①企業は企業情報を登録しておくことで、Njorkuがそれにあった仕事を探しているユーザーをメールなどを使って紹介する。
②さらに有料登録をすることで、上質な人材の紹介ができたり、求人情報を優先的に多くのユーザーに表示させたりするサービスを提供しているよ。
③仕事を探している人は、無料で会員登録なしで使うことができる。でも、④会員登録をすることで、希望にそった求人を定期的に流すというサービスを提供しているので、本気で早く仕事が欲しい人は登録をオススメしている。
最後に、⑤年間1000万人もみてくれるサイト内に、企業が広告費を払って広告を載せることもできるので、そこからも利益を得ているね。
ありがとう!
Njorkuの収益源は、大きく2点あります。
1つ目は、リクリートをする企業側が有料登録をした場合。これは月額プランになっているので、継続課金モデルとして、比較的安定して未来予測をしやすい収益モデルになっています。
2つ目は、サイト内広告。これは求人とは関係がないけれど、年間1000万人いるユーザーに対して広告を出したい企業が払う広告費の収益です。広告モデルと呼ばれるビジネスモデルになります。
補足をありがとう。先ほどもいったように、現在は10カ国で展開をしていて、今後もインターネットインフラが充実した国を優先的に展開をして、最終的にはアフリカ全土で使えるようにしたいと思っている。
それができると、3億5000万の人たちにNjorkuを使ってもらって、仕事を見つけてもらえるようなサービスになる。
「アフリカの人たちが仕事で困らない世界を作ること」が我々のゴールだよ。
いやー、素晴らしいプロジェクトだったよ、ナンちゃん!
とりあえず今日から友達ってことで、いい仕事が入ったら、おれに優先的に流してくれよな!頼むよ!
自分で探せよ!!!
面白かったらスキ&シェアお願いします🙇♂️
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