朝7時に起きて夜11時に寝る人は採用してはいけない
・朝7時に起きて夜11時に寝る人のパフォーマンスは酔っぱらいと同じ。
・寝不足のまま車を運転する人は逮捕するべき。
というと、言いいすぎだと思いますか?
しかし、「寝不足の人は、酔っぱらいの人とおなじレベルの集中力しかない」と聞くと、見方が変わるのではないでしょうか。
オーストラリアで行われた実験では、それが証明されています。
寝不足の人は酔っぱらいと同じくらいアホ
寝不足の人は酔っ払いレベルのアホ。
ということを証明したユニークな実験がオーストラリアで行われました。
実験では、まず健康的な大人をあつめて、2つのグループにわけます。
グループAには、法律で酔っぱらいとされる血中アルコール濃度(0.8%)になるまでお酒を飲んでもらいます。
グループBには、一晩起きていてもらいます。
そして、両グループに集中力を計測するテストをうけさせました。
その結果、19時間眠らずに起きていた人は、法律で「酔っぱらい」とされるグループAの人と同じレベルのパフォーマンスにまで下がり、失敗率があがったのです。
実際、「飲酒運転」と「ドラッグ」による自動車事故をあわせた数よりも、「居眠り運転」による事故のほうが多くおこっています。
交通事故といえば飲酒運転をイメージさせますが、実は居眠り運転のほうが多いのです。
7時間以下の睡眠だと脳機能が下がる
では、最低でもどれくらい眠ればいいのでしょうか?
ペンシルベニア大学のデーヴィッド・ディンゲスがユニークな実験で明らかにしたように、人間のリサイクル率は約16時間だということがわかっています。
「人間のリサイクル率」とは、人間がどれくらい眠らなければ、脳のパフォーマンスが下がり始めるのかという数値です。
つまり、16時間起き続けているだけで、私たちの集中力や生産性などのパフォーマンスが下がってくるのです。
例えば、朝の7時に起きて夜の11時に起きる生活を続けている人は、常に脳機能が下がったままで、集中力や生産性がガタ落ちのままだということになります。
そうなりたくないのであれば、最低でも7時間以上は眠らなければなりません。
また、睡眠不足による記憶力の劇的な悪化も研究であきらかになっています。も研究であきらかになっています。
アメリカ連邦航空局も認める睡眠不足の恐ろしさ
「寝不足はよくないけど、眠いときの対処法は知ってるから自分は大丈夫」
と思っていませんか?
睡眠不足くらい、運転中に眠くなったときに飲むドリンクや、意志の力でなんとかなると思っていませんか?
実は、寝不足はそんなことではどうにもなりません。
睡眠不足の恐ろしさは、なんとアメリカ連邦航空局(FAA)も認めているほどです。
6時間しか寝てない人は24時間寝てない人と同じくらいバカになっていると実験で証明した、ペンシルベニア大学のデーヴィッド・ディンゲスさんは、アメリカ運輸省道路交通安全局の現局長のマーク・ローズカインド博士と、1980年代にある研究を行いました。
その研究を始めた理由は、FAAがこんなことを聞いてきたからです。
FAA「飛行機のパイロットって36時間の間に40~120分しか眠れないじゃん? そのときに仮眠の効果を最も大きくして、集中力や認知力が下がらないようにするにはどうすりゃええの?」
解説したとおり、人間のリサイクル率は16時間なので、36時間のフライトだと認知力が下がってしまいます。さらに、仮に19時間連続で起きていたら、酔っぱらいに飛行機のフライトを託すことになってしまうのです。
そして、長い間、起きていることがわかっている場合、短い仮眠でも脳機能や認知力の低下を抑えられるということが、彼らの研究でわかりました。
2人はこの仮眠を、当初は「予防的仮眠」として提案しましたが、FAAが「なんか違う」と文句を言ったため、名前を変えさせられました。
その結果うまれたのが、「パワーナップ」です。
「予防的仮眠」よりもパワーナップといったほうがカッコいいですよね。責任ある地位の人にとっても「仮眠をする」というよりも「パワーナップをする」と言えるほうがウケがいいのです。
パワーナップの落とし穴
「なんだ、仮眠でいいなら寝不足でもいいじゃん」
と思いましたか?
あなたと同じようにパイロットたちも思いました。
パワーナップが広まった結果、責任ある地位にいるリーダーたちは「パワーナップ最強! パワーナップですべて解決!」といわんばかりにたかだか20分程度の仮眠ですべて済むと信じてしまったのです。
いくらパワーナップが脳機能低下を抑えられると言っても、高度な脳機能を回復できるわけではありません。
後の研究で、仮眠やカフェインでは、高度な脳機能は回復しないことがわかっています。高度な脳機能とは、以下のようなものを指します。
学習、記憶、情緒の安定、複雑な論理的思考、意思決定など。
また、カフェインについては、以下の2分で読める記事にまとめてあります。
⇛【取引量世界2位】コーヒー【カフェイン】の恐るべき真実をみる。
⇛【カフェイン】仕事・勉強にコーヒーはNGかもしれない理由【クラッシュ】をみる。
仕事や勉強の際、コーヒーでもうひとふんばりしている方こそカフェインについて知らなきゃ損します。
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