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わかってて

頭の前の部分におもりが付いているみたいに、倒れたくなるような、重さ。

全残納得ができないのに、片付けもできないのに、埃が四隅に溜まったまま日々が重なっていく。
片付けなきゃ、いま。でも、傾く。

綺麗になることがない。
部屋も、やることも、明日のことも、これまでのことも。
重くて嫌になって逃げ出すようなことを溜めたまま、目を逸らすために新しいことに手を出して、また埃を溜める。
たまに埃で息が詰まって、潰れて、人に謝る。
謝り続ける。
ほんとうはもう、何も考えられていない。
目の奥は空白だ。吐く息は嘔吐だ。

こんなに自由なはずなのに、何からも逃れられないように感じるのはなんでなんだろう。
少し離れて考えれば愛してる家族のことも、なんでこんなにきれいにならないんだろう。
鼻水が奥にいって、炎症を起こしたピアス穴のかさぶたがとれる。
解決にならない対処療法だけを繰り返し続けて。

今をみる。
ただ今を見る。
空気の匂いを嗅いで、扇風機の風だけをみる。
誰かに会えば引っ張り出してくれるんじゃないかと人に会う。
勝手に期待してそうならなかったら落ち込む。
めちゃくちゃで無理やりなことを考え続けて、大事にしてくれたひとが大事にしてくれていたということに、遅すぎてから気づく。
自分の中身が透明になって体から半分離れてるみたいだ。
おばけみたい。

誰かに触ってほしい。
あまりにも触ってほしい。
自分が触っても、実態がじゅわって溶けるようで、手がガタガタする。
触ってくれたら安心できる気がする。
また無茶を考える。

ガザのことが考えられない。
たいせつなニュースを見ない。
改憲とか、暴力とか、抑圧とか、腐敗とか。
頭が重くて。
実は寝る前に弟の顔とガザの頭のなくなった子がみえて。
大事なことがにもできなくて。

ちがう。
なかったことしたい、今までの生。
もう嫌だから、責任が負えないから。
ごめんなさい、私どこからどうしたらいいのか何も分からなくて、何も動けなくて、こういうことがクソなことは分かってて、わかってて片付けができなくて、だから


眠い。
寝たのに。
泣きたい。
何も覚えてないのに。

ちょっと、どっかおかしくなってる。
わかってる。
いつも時間がかかるだけ。
だいじょうぶだから。

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