PASSION ウユニとパタゴニアで休息を
犯罪に合わない旅人はいない?
サンタクルスからラパスへ戻ったあと、ホテル・一番を離れて、バックパッカーだらけの安宿へ。ラパスでローカルバスに乗っている時、鞄を切られ、財布を気づかぬ間に盗られるという犯罪に合ってしまった。幸い、現金のみ、7000円ほどの被害で済み(とはいえ、ボリビアでいったら7000円なんて相当なお金になるが…)、切られた鞄をチクチク縫っている時のほうが切なかった…。
南米は危険なイメージ。これは(軽?)犯罪が多いためだ。スリ、首絞め強盗などが多発。「地球の歩き方」にも注意喚起がよく書かれていた。
私は、カメラのSDカードと、クレジットカード、(ペルーでATMに食われたキャッシュカードは日本で再発行→それを母にラパスの日本大使館宛てに送ってもらい、無事に受け取っていた)キャッシュカード、パスポートは肌着の下に常に身に着けていたポーチに入れていた。そのため、現金のみ、の被害で済んだのだ。
旅の間、私はカメラを撮られた旅人にも多く出会った。
「首絞め強盗に遭った(首を絞めて気を失わせて財布を奪う。でも、気が戻った時は、気持ちが良い?!)」「アルゼンチンではへんな液体をかけられて『拭いてあげるよ』と言われている間に財布を盗られた」
宿にある情報ノートで目にした多くの注意情報。
南米で犯罪に合わなかった旅人に出会わない…かもしれない。
だけど、命は奪われないのが南米…かもしれない。
(ヨーロッパやアメリカはテロが起きやすいし、いつ巻き込まれるかわからないけど、南米ってテロは起きないよなぁ…。軽犯罪にはものすごく遭いやすく、危険かもしれないけど、ある意味では南米は安全。命が奪われる確率はものすごく低い気がするのです)
とびっきりの、旅のエッセンス
「せっかく南米にいるのなら、パタゴニアには行ったほうがいいよ!!」
そう強い推薦もあった。パタゴニアとは南米大陸の南緯40度以下の地域の総称のことである。
「観光メイン」で、ウユニ塩湖、チリ、パタゴニアを旅行して、アルゼンチンの首都・ブエノスアイレスを目指す「旅」に入った。
私が求めていたのは、「ウユニ塩湖へ一緒に行ける旅人」。だから、バックパッカーが集まる宿に移動したのだ。タイミングよく、日本人女性1人、男性3人のグループができ、ウユニ塩湖からチリまで一緒に旅することができたのだった。
10時間、23時間、17時間、8時間、28時間、12時間。
ボリビアの首都・ラパスからウユニ塩湖を通り、チリを抜け、アルゼンチン領にある世界最南端のまち・ウシュアイアにたどり着くまでに長距離バスに乗った時間だ。
―南米は広い。
世界最大の塩の湖・ウユニ。魚介と青空と芸術を感じたチリ。パタゴニアにあるペリトモレノ氷河。形があまりにもカッコよくて惚れてしまう山、フィッツ・ロイ。ウシュアイアの23時の夕暮れなど、20日間の旅路で見た風景は、どれもとびっきりのエッセンスを含んでいた。日本人が多く泊まる安宿を選んでいたため、「一人で観光」した時間は少なく、違う場所で「再会」もあり、とても楽しい日々だった。
もう、「外に出るのが怖い」なんて思う私はいなかった。
すっかり「旅慣れ」していた私であった。
南米最南端のまち・ウシュアイアからアルゼンチンの首都・ブエノスアイレスへは飛行機で一気に飛んだ。
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