ジーンズが嫌いだった私~10年越しに買ったジーンズ(後編)~
前述したように、ジーンズを嫌いになって、全部処分してから約10年が経っていた。もう履くことはないだろうと思っていた。
店員さんの勧めで再び自信を得る
ところが、今回お店でトップスを試着した際、それに合うボトムスとして店員さんにスキニージーンズを勧められた。「いや...あんまりジーンズは履かないんですよね...特にスキニーは...」と言うと、それはあまり体の線を拾わないのと、ストレッチが効いていて履きやすいのだという。....なら、一回履いてみるか。2サイズ持ってきてくれた。
履いてみたら、確かに結構履きやすかった。小さいサイズの方もややきついがそれほど違和感はなかった。
緊張して試着室を出ると「全然、大丈夫ですよ!」と言ってくれた。「そうですかね...。」と言いつつも、やっぱり違和感がある。
散々迷ったが、結局ジーンズは買わずにトップスだけを買った。
ただ、この経験でなんとなく手ごたえを感じた。案外大丈夫だった(何が大丈夫なのかよくわからないが)。単なる食わず嫌いだったのか...?
あるいは生地とかパターンなどが当時よりも進歩した?
自分で色々履き比べて再び自信喪失
その後、会社帰りに足しげく最寄りの量販店に寄ってはジーンズを試着してみた。しかし、どれも変にブカブカだったり、パツパツだったり、形が悪かったりと、がっかりして帰る日々を重ねた。あれは何だったんだ...?
偶然はZARAで
年末、ZARAでほんの少しだけ置いてあったジーンズをいくつか何となく手に取り、試着してみたところ、とてもぴったりで理想通りだった。
ようやく出会えた私のジーンズ!
スリットが入っていて少し変わっているがそれがかえって良い雰囲気を醸し出している。
なぜぴったりだったのか?
数あるジーンズの中で私自身が好きな形だと思って選んでも、いざ履いてみると何か違うものが多く、がっかりすることが多かった。以前は私の体形の問題だと思っていたし、ジーンズは人を選ぶというか、本質的に似合う人と似合わない人がいるのだと思っていた。
でも、こんな私でも似合うジーンズが見つかったのだ。
そこで、私は購入したジーンズと試着はしたが買わなかったジーンズをネットでサイズ比較してみることにした。また私自身の体の採寸もしてみて、なぜZARAのジーンズが私にぴったりだったのかを分析してみることにした。
体形に馴染むシルエットとは?
私の体形
・ウエストとヒップの差が大きく、また太ももがやや太い。
・背が低いだけでなく足もやや短い(腰の高さが低く、股上が長い)。
私が苦手な形
・スキニー:体の線がもろに出て、生々しくて恥ずかしい。
・ワイドやクロップド:足の短さが目立つ
・ストレート:太ももが張っていることでなんとなくやぼったい。
結局、私はつかず離れずのシルエットが一番スッキリ見えるようで、スリムなストレートか、ややテーパードが良さそうだということが分かった。
好きな形のジーンズとその寸法比較
自分の好みのシルエットであることと、ネットでサイズが詳細に公開されているものであることを条件に加えて選定した。
その結果、ZARAのジーンズがかなり自分の体形にフィットしていることが明らかだった。特に、最も着心地に影響するウエストとヒップがいずれも自分の採寸値とまったく同じ値であったことが、感動して購入した一番の理由だったに違いない。
一方、ストレートやスリム、スキニーの場合採寸値より小さいものはやっぱりどうしたってきついこと、さらにたとえゆとりがあっても採寸値より5%以上大きくなると、着心地が悪かったりシルエットが崩れてしまうことが分かった。
自分の好みとサイズ感がフィットすれば満足のいくジーンズは選択可能
今回、漠然と選んではがっかりしてきた経験からジーンズを嫌いになっていたが、最適の一本を見つけたことで、なぜそれが合うと感じ、他のジーンズは合わないと感じたのかを改めて考えるきっかけになった。
また、実際にシルエットや寸法などが、本当に自分の体形と合っているかを数値で比較してみたことで、その原因を客観的に知ることができた。
なお、今回ネットで色々とメーカーを調べると、各メーカーとも本当に細かいバリエーションを用意していることがわかった。
そのような服はジーンズ以外にないのではないだろうか?
以前はただただ面倒くさいと考えていたのだが、実は最もユーザーに寄り添った服なのかもしれない。
妥協せずに寸法にこだわって一生懸命探すことで自分の体形と好みにぴったりのシルエットのジーンズが手に入るかもしれないと思うと、とても嬉しかった。
今後は、少し興味を持って他の形のジーンズも気長に探してみようと思う。