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もうすぐカタクリの花が見られる季節

田舎育ちなので、子供のころは山に入るのが好きだった。

ターザンのように、太いツルにぶら下がり、椎茸栽培の木を観察しに行ったり、お気に入りの大きな木を崇拝していて(笑)、木のみや花を集めて、手作りのマスコットと一緒に木の下にお供えするようなこともしていた。

特にカタクリの咲くのを見るのがとても好きだった。
小さな紫色の可愛い花が下を向いてみんなで咲いている。

子供ながらにも、暖かくなってきた山の中で、鳥の囀りを聞きながら、新しい緑と共に、小さく下を向き咲くカタクリの姿の神聖さに心奪われたのを覚えている。春の訪れを恥ずかしそうに喜ぶ妖精の様な存在だと思った。

カタクリの花が咲くスポットをいくつか把握していたので、ひとりで山に入ってよく見に行っていた。10歳くらいの時だったと思う。
あまり近所に友達がいなかったので、そういう遊びが最高に楽しかった。

25年近くだった今でも、やっぱり春が近づくと、一人で山に入ってカタクリの花が見たいと思っている。
おそらく、おばあさんになっても、そう思っていると思う。

私は自分がそういう風に育ったことを、本当に良い経験だったと思っている。
自然は人を救うチカラがあると思っている。
また今、自然の中で生活する様になって、本当にそう思える。

子ども時代の自然の経験は一生の宝物なんだな。
自分の子どもにもそういう経験を多く持たせてあげたい。

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