じかん
ここにひとつの砂時計がある
時間は10分のもの
このひとつの砂時計、
こいつに所持できるじかんは勿論ひとつ。
あなたは
あなた自身に使いますか、
それとも目の前にいるわたしにつかいますか?
あなたにはわからないかもしれませんが、
私は実はこっそりと、
私も同じく10分の砂時計をもっているのです。
でもそれをだれにも秘密にしている。
なぜって?
わたしに砂時計をくれるのなら、
わたしのじかんは増えるからです。
しかし、あなただけにいいます
じかんはま待ってはくれないのです。
砂時計の砂は絶えずおちてゆきます。
じかんはみな同じくあるものですが、
他人にあげたなら、
あなたのじかんは減ります。
自分を持つじかんになさい
あなたはあなたのじかんを使いなさい
わたしはわたしのじかんがある