雑草である
私は、
コンクリートから出てきた雑草であります。
ひょっこり、
でてきてしまいました。
なぜここなのか、
ここが面白いじゃないか、
スリルがある。
出てこられるかわからない、瀬戸際。
こんな固い場所、
誰が選びましょう。
こんな誰も生やしていないところ、
誰が選びましょう。
そこがいい。
誰も選んでない、
未開拓の地。
みんな言います。
あそこは自転車が多い、
工事が進めばほっくりかえされてしまうから。
君はいつだってみんなのほうでないほうへいく
そしてだめだと思うよ。
でも、
みんな結果なんてわからないのでしょう?
そこに生えたことはないでしょうし、
私が生えた結果をお知りでないのですから。
わたしが実験をしてみたいのです、
抜きあげられて燃えるごみの袋に入る、
その最後まで。
批判や屈強を乗り越えてこそ、
私は根っこをもぎ取られないコンクリートにはえて、太陽へ昇っていく。
その太陽たるや、
ええ、
もう、
格別でしたよ。