パクりとハートと換骨奪胎
勝手に引用してすまんな。なんかティンときたんや。そう、今回の議題は。
『パクりについて』や。
パクり。それはプロアマなんであれ、創作を志す者であれば絶対にやってはならない事案である(世に出ない習作とかなぞり書きとかもあるとは思うが、世に出してはならない、という意味では絶対ではないだろうか)。
だが。厳密には。この世には完全なるオリジナリティなど最早存在しないに等しい。そもそも現在の萌え属性の殆どが、手塚治虫とかいう神によって既に原型がなされていたものだったりする。しかもその手塚治虫自体ディズニーの影響を受けてたりする。後は分かるな?
つまり。『パクリじゃーっ! ワシのカンナエのパクリじゃーっ!』と叫ぶ(昨今は外野が言い出しているフシがあり、それ故のトレス忌避等もあったりするけど)ことには、なんの意味もない。
こんなオリジナリティの薄い世の中じゃ
ポイズン。替え歌って某著作権団体的にどうなんやろな。嘉門達夫レベルまで行くともう強すぎるけども。
さて、与太話は置いといて、や。取り敢えず世間でいうパクリってのは『完全コピー』のことを意味するはずや。うっかり? 今回は脇に置いとく。それ言い出すと例の五輪のロゴマークとか色々と出て来て俺がしんどい。
ともあれ。引用元で出て来た宮崎駿先生を例に取ると。
『空から女の子が落ちて来てそのまま逃亡。悪い大佐が古代遺跡を狙っていて女の子はその鍵。一度は敗れるが仲間の協力で大佐の前にたどり着き、最後は滅びの呪文で勝つ』
ってのを丸ごとそのままやるとパクりになる訳で。ただ、これをニンジャ文脈に置き換えて。
『空から落ちてきた女の子は、悪いニンジャに追われるニンジャだった。悪ニンジャは平安時代のニンジャ宝物を狙っていて、女の子はその鍵だった。主人公は悪ニンジャの前に一度は破れてしまうが、その時ニンジャにディセンションされ、最後はダブル・ヒサツ・ワザで勝利を掴む』
ってやるとまた違う空気出ません? 多分出る。出ないと言われたらそれは俺が下手なだけなんですんまへん。
まあしかし。これはニンジャ……ニンジャスレイヤーに相応の実績があるからこういう真似をしても多分怒られないんやろうけど、俺等素人がやるにはいささか気が重い。さて、どうするか?
そこで換骨奪胎や
換骨奪胎。要するに『大事な部分は残して後はごっそり置き換える』創作手法が、ここで役に立つんや。やり方についてはネットの海や書店に転がってるからそっちに行ってもらうとして、や。
とかく我々物書く者に必要なのは強いハートやと思う。俺が自分の意見に注釈差し込むのは無用なクソ反論を買いたくないという信念からやし(それで余計な謝罪とかもしたくない)、ちょっとしたカブりを外野からツッコまれても、その程度では揺るがない心がないとクリエイターは務まらんと思うとる。
ただし、それでもやらかし案件になってしもうたら。それはそれできちんと火を消さなならんというのも大事やと、俺は補足しとく。
クリエイターよ、ハートを抱け。