見出し画像

会社名や肩書きではなく、自分の名前で仕事したい。

就職活動というものに直面して半ば現実から逃げるようにして行ったアメリカ・グランドキャニオンで、友人にこんな言葉を熱く語りました。お酒も入ってました。当時は仕事というのはしなければいけないもののように思えて、何をやりたいのか、どんな人になりたいのかをはっきり言えなかった自分にとって言い訳のようにも響いたこの言葉。30代も終盤になってきた今、実感を伴って捉えられるようになってきたように感じます。

WeWork + LinkedInイベント『Start-up Night vol.3 イノベーションを起こす働き方』@WeWork GSIX に行ってきました。GINZA SIXのWeWorkに行ってみたかったというのと、村上さんと高橋さんの話を聞きたかったというのが応募した理由。

会場からの質問に「10年後のコミュニケーションはどうなっていると思うか」という興味深いものが。その話の中で、「情報の扱い方が今以上に瞬間的になり、初対面でもあらかじめある程度パブリックな情報は仕入れた状態で会うことになるだろう。パラレルワークが当たり前で1人の人がやれることが増え、〇〇会社の誰々というよりも、誰であるかが先立って大事になってきて、その個人があんなことやこんなことをやっている、という捉え方になるだろう。」という話がありました。それを聞きながら思い出した自分の言葉が冒頭のもの。口にして以来、ずっと自分の中に響き続けている言葉です。

僕はこの4月に3回目の転職をしました。2社目の会社にもう一度お世話になる形で。働き方改革が叫ばれている昨今、2年離れていた間に働き方はずいぶん変化していて。フレックスやリモートワークはすでに当たり前に取り入れられて、仕事の内容によって程度はあれど各々のスタイルで仕事が進められます。
僕も勤務時間・場所に縛られない働き方を取り入れて生活しだして約2ヶ月。こういうタイミングだからというのもあるだろうが、仕事観が随分アップデートされた感覚があります。
場所と時間に自由度が増えた結果、僕の場合は仕事が生活の中に溶け込んだ。そんな感覚があります。
いつも仕事の考えるようになったとも言えるし、いつでも仕事から離れられるようになったとも言えるような感覚。平日と週末の感覚差が小さくなったというか。今までで一番仕事をしている状態が長いかもしれないし、同時に家族と時間を共有している状態も一番長いと感じています。結果的に今の働き方は今までで一番気持ちがいい。

この会社に戻るまでの2年の間に自分自身の経験値も上がり、知識や考え方、仕事の仕方や環境もアップデートされました。スキルや能力も戻って来る前に比べて成長したはず。この2年の経験(得難い環境と数々の出会い)は僕にとってものすごく重要でした。

非常にありがたいことに、おかえり!と言って受け入れてもらった今、自分の能力や肩書き以上に自分であることで仕事させてもらっているように感じ始めています。自分がやりたいと考えている仕事もあれば、頼まれて、任されてやっている仕事もある。昔に比べて働くことがしっくりきていて、デザイン、プロジェクトマネジメントなどコアになる役割や能力はあれど、よりいろいろなことに前向きに挑戦できるようになっているし、頼ってもらえることのありがたさを感じながら、新しいことも含めていろいろやってやろうとじんわりと意気込んでいます。

仕事観も自分にとってはデザインの対象になった。そんなことを思います。
会社名や肩書きではなく、自分の名前で仕事したい。
少しずつではあるけれど、17年前に自分で言ったあの言葉に近づいてる感じを覚えた記録として。初ノート。

いいなと思ったら応援しよう!