クルマを使わない人がストレスなく自由に移動できる社会へ――シンポジウム開催
名古屋大学COI-NEXT(地域共創分野)のプロジェクト「地域を次世代につなぐマイモビリティ共創拠点」は12月15日、シンポジウム「地域モビリティサービスの維持・発展は可能か?」を東山キャンパスのEI創発工学館で開催しました。
公共交通の存続が危ぶまれる中、クルマを持たない・運転できない人をはじめとしたすべての人が、最適な移動手段を得て自分の「行きたい」「会いたい」「参加したい」を実現できる社会を目指す取り組みなどが報告されました。
シンポジウムではプロジェクトの関係者らが「地域を次世代につなぐマイモビリティ共創拠点」の開始から1年間の成果を報告。プロジェクトリーダーの森川高行教授(名古屋大学 未来社会創造機構)は、高架の専用軌道を走るバス「ゆとりーとライン」や高蔵寺ニュータウンでの自家用有償旅客運送による地区内オンデマンド型自動運転サービスを紹介。「高蔵寺ニュータウンでは、低速で走る自動運転カートの運行など、着実にプロジェクトを進めています」と報告しました。
また、今年10月にスタートした内閣府SIPの研究開発プロジェクト「先進的モビリティシステムを活用したスマート・ディストリクトの構築」も紹介。筑波大学の石田東生名誉教授は「戦後は自動車中心の“道路”を整備していくことが重要視されていたが、今後はより市民の生活に寄り添う“みち”にリデザインすることが求められている」と述べました。
研究開発課題に取り組む先生によるインプットセッションやパネルディスカッションも行われ、地域モビリティの課題解決に向け議論がなされました。
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