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メイシとサゲフダ。
残りわずかになった下げ札を発注した。
下げ札というか、私にとっては名刺でもある。
会社を辞めてどんな仕事をしようかまだはっきりしなかったとき、なんだか世間的にブームだったのか起業セミナーや、人脈を作るためのパーティーみたいのがあってよく誘われて行った。
その時には何が何だかよくわからないままに自分の希望や情報を盛り込みした名刺をデザインして、出会う人出会う人に配った。
あれが何の役に立ったか今ではよくわからないし、あの頃に知り合った人と今も付き合いがあるかというと全くない。
なんかみんな漠然と必死だったのは覚えている。
名刺交換したみなさんは起業に成功したんだろうか。
私自身も人に流されゆらゆらしていた時期だった。
服を作って販売する時に下げ札というのを付ける。
ブランドのロゴや服の品質表示、連絡先などを書いた札だ。
以前は名刺サイズの白札にブランドロゴをスタンプして作っていたが、作る服が増えた頃にその作業がなかなか手間になって、ある時から名刺を下げ札として使うことにした。
そもそも連絡先は私個人だし、服を買っていただいた方に自己紹介の意味も込めて。
そうやって決めたら名刺のデザインはとてもシンプルになった。
腹を決めるということはそういうことか。
だけどもうやたらに新しい人脈を求めていないから、名刺として人に渡すことはほぼない。
前回印刷屋さんには名刺のテンプレートで注文した。
ベーシックな名刺サイズ55×91mmの角丸で。
今回は下げ札のテンプレートで注文した。
デザインは前のと同じ。サイズも名刺のベーシックなサイズ55×91mmの角丸。
違うところは下げ札として注文したので紐を通す丸穴が空いている所。
穴あきの名刺ってどうなんだろう。そもそも下げ札と名刺を兼用するってどうなんだろう。
ビジネスマナー的に失礼とかあるのかな?
とあやしみながらも、私としてはいいアイデアだと思っている。
秋冬の作品からは今回注文した下げ札/名刺を使う。
作った服を通じて新しい出会いがあるといいなぁ。