【5/29 #日めくりクラシック音楽 】今日はロシアの作曲家ミリイ・バラキレフの命日(1910年):東洋的幻想曲『イスラメイ』
こんにちは、名古屋クラシック音楽堂(@nagoyaclassicca)です。今日の #日めくりクラシック音楽 では、1910年5月29日が命日であるロシアの作曲家ミリイ・バラキレフの東洋的幻想曲『イスラメイ』をご紹介します。
ミリイ・バラキレフとは?
ミリイ・アレクセエヴィチ・バラキレフ(1837年1月2日 - 1910年5月29日)は、ロシアの作曲家。今日では作品よりも「ロシア五人組(ミリイ・バラキレフを中心として19世紀後半のロシアで民族主義的な芸術音楽の創造を志向した作曲家集団のこと。)」のまとめ役として知られている。
少年時代に母親からピアノを習い、続いてジョン・フィールドの弟子アレクサンドル・デュビュークにつく。さらに作曲家カール・トラウゴット・アイスリッヒの息子でピアニストのカール・アイスリッヒの下で研鑽を積み、彼の紹介で、ロシアにおけるモーツァルトの伝記作家ウーリビチョフから、さまざまな有益な音楽教育を受けた。
18歳でサンクトペテルブルクに上京、大学で数学を専攻した後、ウーリビチョフの紹介でミハイル・グリンカの面識を得る。バラキレフを中心にツェーザリ・キュイらが集まって、1862年に無料音楽学校が設立される。
1869年にバラキレフは、帝室宮廷礼拝堂の監督と、帝国音楽協会の指揮者に任命される。指導者やロシア音楽のまとめ役としての発言力から、新たな運動の発起人という役割を得た。
「ロシア五人組」ばかりでなく、チャイコフスキーもいくつかの標題音楽や《マンフレッド交響曲》の作曲に、バラキレフの助言や批評を仰いでいる。
しかし、1870年代からは無料音楽学校の経済的な問題、演奏活動の失敗などから精神的に落ち込み、1874年に無料音楽学校学長を辞任して以降ほとんど創作活動から遠ざかる。
生活のためにサンクトペテルブルク・ワルシャワ鉄道で勤務したこともあった。この創作活動の停滞は、結果としてバラキレフの音楽界への影響をほとんど失わせることになってしまった。
1881年に無料音楽学校学長に復帰して以降ようやく徐々に創作意欲を取り戻し、未完のまま放置していた2曲の交響曲などの作品を完成させていった。1883年には宮廷聖歌隊の長に任命された。
1910年に死去した時には《ピアノ協奏曲第2番》などの作品が未完のまま残され、私淑していたセルゲイ・リャプノフにより完成された。他の「五人組」の同人と同じく、サンクトペテルブルクのアレクサンドル・ネフスキー大修道院のチフヴィン墓地に埋葬されている。
ミリイ・バラキレフ:東洋的幻想曲『イスラメイ』
東洋的幻想曲『イスラメイ』は、ロシアの作曲家ミリイ・バラキレフが1869年9月に書き上げたピアノ曲。1902年には、第2版の、改訂版が出版されている。作品を献呈されたニコライ・ルビンシテインにより初演された。
好戦的な民族主義者であったバラキレフは、ロシアの伝統音楽に影響された作風を採っていたが、カフカス地方(ロシアとイスラム圏の間にあり、黒海を経て東ヨーロッパにもつながる位置にある。)に旅行した後で着想されたのが本作である。
バラキレフが本作に残した旋律が、今なお旧ソ連の民謡に健在であることが明らかとなった。たとえば第1主題は、カバルディノ・バルカル自治共和国の「レズギンカ」の一種である。ただし、バラキレフの作品とは拍子が異なる。第2主題は、バラキレフが受けた説明のように、起源はタタール人の恋歌であった。
『イスラメイ』はピアノの難曲の歴史において独自の地位を占め、後世にも大きな衝撃を与えた。
モーリス・ラヴェルは友人に、『夜のガスパール』の作曲の目標は「『イスラメイ』以上の難曲を書き上げること」だと伝えている。
また、ロシア五人組の仲間のうち、ボロディンはオペラ『イーゴリ公』に、またリムスキー=コルサコフは交響組曲『シェヘラザード』において、『イスラメイ』の一節を引用している。
『イスラメイ』はバラキレフの死後まもなく、門弟セルゲイ・リャプノフによって管弦楽曲として編曲された。またイタリアの作曲家アルフレード・カゼッラによる管弦楽編曲版やフランツ・シャルクの管弦楽編曲版も存在する。
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