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e-mask誕生!ありそうでなかった高コスパな検査用マスク 【11】

今回ご紹介するのは、「e-maskイーマスク」の話題です。どんなものかというと、使い捨てマスクの真ん中に2ヵ所の切り込みが入っていて、一見「大丈夫なの!?」と目を疑ってしまいそうなマスクなんです…が…

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実は、特許出願中の研究開発のタマモノなんです! 開発したのは名古屋大学の呼吸器内科の医師と名古屋のマスクメーカーのチームです。

呼吸器内科では、肺や気管支を検査するときに、細い管状のカメラをのどの奥に通して観察します。当然、患者さんの口は開いていますし、咳き込んでしまうことも少なくありません。コロナ禍では特に、感染リスクが心配です。

そこで、患者さんがマスクをつけたまま検査を受けられるようにするのがこのe-maskです。実は、2ヵ所の切り込みのサイズや位置は、検査用カメラや吸引チューブをスムーズに通せるよう、綿密に設計されています。気になる飛まつ防止効果ですが、微粒子もとらえる高感度カメラで確認済みとのことです。

研究メンバーの佐藤和秀さとうひでかず特任助教と岡地祥太郎おかちしょうたろう助教は、次のように話しています。

「実際の医療現場で使われなければ意味がないので、簡単・安価・使い捨てを意識して医療従事者が使いたいと思えるものを開発しました。開発して実装するのには、製造会社や販売会社の協力が必要であり、その体制を構築するのは大変でしたがやりがいがありました。今後は安全性の臨床研究を行い、コロナ禍でも、ポストコロナ禍でも本マスクを使用することが普通になるようにガイドライン化を行い、新しい経口・経鼻内視鏡のスタイルを提案していきたい」とのことです。

シンプルなしくみで低コスト、使い勝手のよさが魅力のe-mask。発売開始は2021年11月の予定で、 株式会社スズケンから販売されます。検査でお目にかかれる日もそう遠くないかもしれません。

詳しくは、2021年6月17日の名古屋大学研究プレスリリースもご覧ください!


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