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20代でがん保険に入ると損?20年後に解約した私の体験談

癌になると、とてもお金がかかるからがん保険は必要。そう思って毎月保険料にお金を使っていませんか?
がん保険は、癌になった場合に多額の医療費を補償してくれるため、安心感を得られる保険です。しかし、その保険料が本当に必要なのか、もしかすると無駄になっている可能性もあります。
本記事では、がんになる確率0.4%の20代にがん保険にはいり、これから癌のリスクが高まる40代に解約をした私「なごむ」の実体験をお伝えします。
読み終えるころには、がん保険に対する考え方が変わるかもしれません。

 がん保険に入って解約するまでの話

 がん保険に入った理由

20年前にがん保険に入った理由は主に3点ありました。

  1. 会社の団体割引で少し安く入れるメリットがあったこと。

  2. 「よーく考えよー、お金は大事だよー」というCMのフレーズが耳に残っていた。

  3. 掛金が1ヶ月3,425円強で、当時それほど高いと思わなかったこと。

今思えば、何も考えずに、雰囲気で入った感が強い。

がん保険に入って10年ぐらいして思ったこと

がん保険に入って不思議に思ったことがある。
それは、あまりにも郵送物が多いこと。
内容は、今のままのプランだといざという時に対応できないことがあるから、プランを変えませんか?という内容。
契約者にこれだけの郵便を送るだけでも相当なお金がかかるはず。
保険業界ってよっぽど儲かるのかな?と思ったことを覚えている。
入った当初は、深く考えずにがん保険に入ったけど多少は状況がわかってきた。

1つ目は「傷病手当金」の存在。
病気で働けなくなっても、働いていた時の3分の2のお金が健康保険から振り込まれる。
それも1年6ヶ月もの長い期間。
がん保険に限らず医療保険は、病気になって働けなくなったら大変だというけれど、生きていくのに必要なお金は公的保険でちゃんとカバーしてもらえる、ということが分かった。

2つ目は「高額療養費制度」の存在。
たとえ癌になって、高い医療費を請求されても、ほとんどの人は1ヶ月9万円以上支払う必要はありません。
健康保険だと先端医療が使えないじゃないか?という反論があるかもしれませんが、そもそも先端医療は効果や安全性が確立されていないという理由で健康保険が適用できないケースが多い。
実際に先端医療が必要な人は多くありません。
癌になったらとんでもないお金が必要、というイメージがありますが、高額医療制度があれば、ある程度貯蓄を切り崩すことでなんとかなると思います。

結局、日本の健康保険は超優秀でかなりの部分をカバーできる。
そのことが30代の時に分かって、がん保険って必要がないのでは?と思っていました。

がん保険に入って20年経って思ったこと

実は10年ぐらい経った30代の時に、がん保険やめようかと何度も思いましたが継続していました。
その理由は「サンクコスト」。
「サンクコスト」とはすでに発生してしまい回収不可能なコストのことです。
10年もがん保険に加入していて、今解約したら今まで掛けていたお金が無駄だったことになってしまう、と思うと解約する決断ができずにダラダラと契約をしていた。
40代後半になって、解約した直後に癌になったら嫌だな、という思いもありました。

そして「保険」のそもそもの目的を考えました。
「保険」は何かあったときに、人生の致命傷になる事態を回避するためのもの。
20年前、10年前に比べて多少は資産も蓄えることができて、癌になっても金銭的に致命傷にはならない、ということに気がつきました。
「サンクコスト」に影響されて解約をためらっていたけど、そのまま継続をしていたほうがデメリットが大きいと思って解約を決意しました。

がん保険を解約する

がん保険を解約する前に、一応がん検診をしました。
市が行っていて、無料でやってくれました。
癌がないことを確認して、晴れて20年かけたがん保険は1回も使うことなく解約しました。

もし、がん保険に使ったお金を積立投資していたなら

がん保険の掛け金は毎月3,425円でした。
そのお金を毎月インデックス投資に積み立てていたらどうなっていたのでしょうか?
229万円もの資産が増えていた、という計算結果でした。

まず、利回りを全世界株式を20年投資した場合の実績である6.3%としました。
毎月の積立額をがん保険に掛けていた3,425円を積み立てたとして、楽天証券のシミュレーションに入れてみたところ、元本82万円運用益82万円
合計164万の資産となっていました。

82万円をがん保険に支出していますが、このお金は所得税控除で優遇されます。
概ね20%は税金で返ってきているとすると、実際の支出は65万円程度と計算されます。
積立投資をしていた場合に得ることができた資産164万とがん保険で支払った金額65万から、もしもがん保険をせずに、インデックス投資を毎月積み立てていた場合は229万円資産が増えていた計算になります。

まとめ

20年かけたがん保険を解約したことの内容を書きました。
今考えれば、20代でがん保険の契約はしないけれど、時間をもとに戻すことはできないから、仕方がありません。
今、解約する決断をしっかりしたことは良かったと思う。
若いうちにがん保険に入るお金があれば、インデックス投資の積み立て投資をすべき、というのが私の結論。
保険や投資の参考になれば幸いです。

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