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鰻 美味し 夏の山
小鮒 釣りし かの川♪
というわけで土用の丑の日前に鰻について少し書こうかと思います。
今回は味付けや調理法ではなく、生の鰻の焼き方から考える鰻の美味しさとそれから考えられる、美味しい鰻の温め直しを考えてみましょう。
生の鰻というと活けの鰻ではなく、それを開いたものを指します(少なくとも私の中では)。
まずやることは血合いをとったり皮のヌメリ、粘膜をとったりですが、店によっては粘膜を取らないパターンもあります。
どちらにしろ何日か経つと生臭さが皮のヌメリから出るので新鮮なうちに焼くのが一番でしょう。
続いて串うちですが、皮に刺すと縮んで抜けにくくなりますし皮と身の境目では皮が剥がれてしまいます。
なので皮から一、二ミリの身を刺すと良いですね。
身の厚さにもよりますが。
お次は焼きですが、鰻は皮から焼き始めます。
皮を如何に柔らかく、なおかつパリッと焼くのが鰻の美味しさを左右するといえます。
程よく焼けるまではじっと我慢です。
魚は大名に焼かせろと言いますが、良い焼き目がつくまでは動かさずじっくり待つのが肝要です。
無論、焦げては台無しですから、扇いだりして皮に煤がついたりしないようにせねばなりません。
良く焼けたらそこで私は一手間かけます。
水か酒を皮にふりかけて少し置いた後に、また皮を炙るのです。
柔らかくなりますし、パリッと感も増します。
タレをつけてからではどちらもうまくいきませんからこの段階で焼き加減はベストにするべきでしょう。
身側もタレが乗るようにしっかり焼いたら(脂が残りすぎているとタレをはじく)タレをつけ、乾かしてはかけるを二回繰り返せば完成です。
タレをつけ始めたらすぐ焦げるので電話が鳴ろうが宅急便が来ようが手を話してはなりません。
というわけでして鰻の美味しさのポイントとしては
①皮のパリッと感
②皮が固くない
③タレがしっかり絡んでいる
④焦げていない
調理で多少なんとかなりそうなのはこの辺でしょうか。
中国鰻の方が身厚で脂が多く、良いという意見も有りますが皮が少し固いものが多い気がします。
冷凍の素焼きを自分で調理するならともかく、タレがかかっているものは手の入れようが少ないですから 顎の強い方以外はあまりオススメしません。
う巻きでもうざくでも皮が固いと美味しくありませんので。
それでは買ってきた鰻を温め直していきましょう。
とはいえタレのついた鰻に出来ることは多くありません。
レンジでは台無しですのでフライパンに引っ付き防止のホイルを敷きます。
弱火にかけ蓋をしてしばらくそのままおきます。
パチパチいいだすと焦げますので音が聴こえたら、ひっくり返したらタレをかけて、身に絡めます。
これだけなのですが皮がしっかり焼いてあるだけで幾分香ばしさが出ますのでひと味変わってくるでしょう。
お店で食べるよりは高くないとはいえ、けして安いとも言えないものです。
少しでも美味しく食べたいですね。
皆さんもよければお試し下さい。