シェア
「メロンソーダのお客様は……」 ウエイトレスさんはそう言いながらも、当然のようにわたしのほうへとメロンソーダを置こうとした。 「あ、それぼくのです」 わたしは烏龍茶。 彼がメロンソーダを頼んだのだった。 ウエイトレスさんの手が止まる。 「失礼しました」 去り際にウエイトレスさんが「ふっ」と笑ったのを、わたしたちは聞き逃さなかった。 *** 「ねえねえ、男がメロンソーダを頼むのって変?」と、彼がふくれている。 「ちょっとお子ちゃま……っぽい?」わたしはのど元に出か