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ソフトウェアエンジニアの私がiPadを買わないと決めた理由

iPadが欲しい。
買わないと決めた今でもそう思っている。iPadが底知れなく魅力的に見えてしまう。そんな製品を作ったAppleには感服である。一台持っていれば、大きな画面で動画を楽しめるし、Apple Pencilがあればどこでもノートを取れる。洗練されたデザインや直感的な操作性もあり、多くの人が手にしたくなるのも無理はない。iPadの利用想定は、ノートテイキングと読書、Webブラウジング。iPadでコーディングをする気はない。

しかし、私の場合は少し事情が異なる。現在のソフトウェアエンジニアとしての生活スタイルや仕事環境を考えると、どう考えてもiPadを購入する必要性を感じないのだ。そういった葛藤に苦しんだので、徹底的に購入を検討した。

購入を検討したのは、2024年に発売されたiPad Air (M2) 13インチである。AndroidのタブレットはUI/UXの観点から外し、他のサイズや型落ちモデル、中古品も選択肢から除外した。なぜなら、Apple製品のリセールバリューの高さを考えると、初期費用に差はあれど、自分にもたらす価値は新しいものも古いものも同じだと考えたからだ。

結論、いらん!


私の生活スタイル

  • 作業環境:

    • 自宅:

      • Mac Mini

      • Windowsの自作PC

      • Ubuntuのノートパソコン

      • 4Kモニター2台

    • 職場:

      • Windows PC

      • Ubuntuのノートパソコン

      • 4Kモニター1台、WHDモニター2台の計3台

    • 周辺機器: 高品質なものを揃えている。キーボードはHHKBを各場所に1台ずつ、マウスもMX Master 3を各場所に1つずつ。

  • ノートと読書:

    • アイデア整理: 紙のノートで行っている。

    • 電子書籍: Kindleで活字中心の本を読んでおり、カラーで見るような書籍は読まない。

  • モバイルデバイス:

    • iPhone 15 Plusを使用しており、画面サイズも比較的大きい。

  • 仕事のスタイル:

    • 基本的に自宅と職場の往復で、外で作業することはほとんどない。

    • 会議も少なく、職場でも自分のデスクから移動することは少ない。

  • 趣味:

    • NetflixやYouTubeの動画を自宅の大きなモニターとiPhone 15 Plusで楽しんでいる。

世の中で言われているiPadを買うべき理由とそれに対する反論

1. iPadは軽くて持ち運びが楽

私の場合:

  • 99.5%は車で移動するため、荷物の重量や大きさは問題ではない。自分の車の移動以外は、Uber。

  • 持ち歩いているのは紙のノートとKindleだけで、不便を感じたことはない。

  • カフェで作業をすることもなく、持ち運びの利便性は私には大きな魅力ではない。

2: 生産性が上がる

私の場合:

  • 自宅と職場の高性能なPCと複数のモニターで作業環境は十分に整っている。

  • ソフトウェア開発には高度な開発環境が必要で、iPadでは対応できない。というか、iPadでコーディングをするつもりはさらさらない。

  • コードを書く際のエディタやデバッグツールはPC専用のものが多い。

3. iPadとApple Pencilで手書きのデジタルノートが取れる

私の場合:

  • 紙の手書きの感触に物凄いこだわりはないが、紙の方が書き心地がいいのは理解できる。

  • PDFへの書き込みが謳われているいるが、私の編集する資料は主にExcelやPowerPointが中心で、キーボードで直接入力している。

  • 良い品質の紙を使えば、Apple Pencilに置き換える必要は必ずしもない。

4. 動画視聴の体験向上

私の場合:

  • 動画視聴は魅力的だが、そのためだけに700ドル(2024年11月時点で約105,000円)を出すのはためらわれる。

  • iPhone 15 Plusで動画を視聴しており、特別不便を感じたことはない。

  • 大画面で何かを見たいなら、4kモニターで楽しめる。

5. iPadがあれば複数のデバイスを一つにまとめられる

私の場合:

  • iPhoneとノートパソコンと紙で十分。

  • アプリを使えばWindowsとiPad間でコピー&ペーストも可能だが、仕事場には2台目のコンピューターがあり、それで事足りている。

  • 既にiPhone、Windows PC、Kindleを使っており、それぞれの役割に満足している。

  • iPadを追加するとデバイス管理が煩雑になる可能性がある。

6. iPadをセカンドスクリーンとして使えば作業効率が上がる

私の場合:

  • WindowsとiPadを連携させる場合、ラグが発生するのではないかという不確実性が高い。

  • 自宅と職場で複数のモニターを使用しており、画面スペースには困っていない。

  • 追加でiPadをセカンドスクリーンとして使う必要性は感じない。

7. iPadで絵を描いたり音楽を作ったりできる

私の場合:

  • そのような趣味を持っておらず、今後始める予定もない。

  • 過去にiPadを持っていたが、活用できなかった経験がある。

8.気分が上がる

私の場合:

  • 私の経験上、物欲による気分の高揚は一時的なものであり、高額な投資に見合う効果があるとは思えない。

  • 気分を上げる他の方法もある。

9: 投資としての価値

主張: iPadは高価だが、その価値がある。

私の場合:

  • iPadは約700ドル (約10万円) と高価で、この投資が生活や仕事にプラスになるのか疑問である。

  • Chat GPTにROI, NPV, IRRを計算させたところ、以下の結論となった。悪くはない投資ではあるが、機会損失を考えると最適な決断とは言えないと判断した。

    • ROI: マイナス

    • NPV(3年): プラス

    • IRR: プラス

  • 動画視聴のためだけにこれだけの金額を出すのは合理的ではない。

ただし

将来的に起業する際には、iPadが役立つかもしれない。訪問が増え、プレゼン資料をその場で見せる必要が出てくる場合、iPadの携帯性と利便性は有用である。しかし、現時点ではその予定はなく、すぐに必要になるわけではない。重要なのは、「将来必要になるかも」で購入しないことである。今必要かどうかで購入判断をしないと、キリがない。

結論

iPadは非常に魅力的なデバイスであり、多くの人にとって有用であることは間違いない。大きな画面での動画視聴や、Apple Pencilを使ったノートテイキングなど、その機能は魅力的である。しかし、私の生活スタイルや仕事環境、そして現在所有しているデバイスとの兼ね合い、iPad購入による機会損失を考えると、購入する必要性を感じない。

高性能なPCや複数のモニター、紙のノートやKindleなど、既に持っているツールで日々のニーズは十分に満たされている。iPadを追加することで得られるメリットは限定的であり、700ドル (+Apple Pencil等の周辺機器) という高額な投資を正当化する理由にはならない。

物欲による一時的な満足感のために大きな出費をするよりも、自分の実際のニーズに基づいて判断することが大切である。将来的に状況が変わり、iPadが必要になる時が来たら、その時に改めて検討すれば良いだろう。今は、購入を見送り、現在の環境で満足している。

これが、ソフトウェアエンジニアとしての私がiPadを買わない理由である。

でも、ほしいなー。笑

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