試合レポるよ 東京Z vs 青森 編
こんばんは。
なぎ氏とぱと美です。
B2の試合観戦は初めてです。
記念すべき初観戦、書きたいことがありすぎたので、本日はいつもと違った形でレポらせていただきます。
それではお読みくださいませ。
『ヒサタケとぱと美。〜ヒサぱと〜』
第一章 ヒサタケに会いたい
今シーズンのスケジュールが発表されるやいなや、なぎぱとはぱと美の家に集まり、紙とペンを駆使して観戦予定を立てた。
だいすきなスサマジのアウェイ戦を中心に、見てみたい選手、旅行してみたい場所、食べたいものを欲望のままに詰め込み、最強のスケジュールを完成させた。チケット購入に苦戦する日もあったが、昨シーズンの学びを活かし、順調に最強スケジュールを満喫していた。
そんなある日、なぎ氏のスマホにぱと美からメッセージが届いた。
「この試合見に行かない…?ヒサタケ見たい…。」
最強スケジュールを変更するだと…?なぎ氏はスマホを強く握った。砂時計のような形になったスマホをなんとか操作し、ぱと美にメッセージを返した。
「行こうよ」
心の広さをぱと美にアピールした。ぱと美はとても喜び、二月に新たな観戦予定が加わった。
「なんだよぉ。元々観に行く予定だった試合を変えるのかと思ったよぉ。」となぎ氏はスマホを撫でながら呟いた。
第二章 誰よりも速く
時の流れは早いもので、ヒサタケに会うためのチケットを購入する日がやってきた。
ぱと美は一度しかないチャンスに全てを賭けようと、前日から指のストレッチを念入りに行った。
チケット争奪戦まで残り1分、ぱと美の指は震えた。大丈夫。できる。何度も勝ってきたじゃないか。
かつて購入した神席からの景色を思い出し、チケット購入画面を素早くタップした。
っしゃあ!!!!!
エンドの一列目という、最高の席を手に入れた。
ぱと美は人生で初めてゾーンに入るを体感したという。
第三章 便利な世の中
ヒサタケに愛を伝えるにはどうしたら良いか考えたぱと美は、ヒサタケのネームタオルを購入することにした。
青森ワッツ公式様から、アウェイ会場でグッズは発売しないとご回答をもらい、通販サイトを開いた。
送料を見て、ヒサタケとの物理的距離感を感じたが、愛の力で購入を決意した。
数日後、大きく名前が書かれたタオルが届いた。ヒサタケに向かってタオルを広げる自分を想像した。そして、その姿を撮るなぎ氏を想像した。
ヒサタケェヒサタケェという小さな鳴き声も録音されてしまうだろうな…と頭を抱えた。
第四章 どうするぱと美
ぱと美はカフェラテを飲みながら、Twitterのタイムラインを眺めていた。
仲間たちの推し活は今日も捗っているようで、とても幸せな気持ちになった。
しかし、ぱと美は見てしまった。
なぎぱとの試合観戦予定は来週。チームに帯同できないほどの体調不良。
ヒサタケに会えないのではないか、そもそもヒサタケは大丈夫なのか、目の前が真っ暗になった。
推しの幸せが私の幸せ。ぱと美はヒサタケの健康を祈ることしかできなかった。
第五章 試合前昼
なぎぱとは仕事のお昼休憩を楽しく過ごしていた。話題はもちろんヒサタケだ。ヒサタケは元気になったのか、ヒサタケに会えるのか、ずっと同じような会話を繰り返していた。
知りたくないけど、知っておいた方がいい。そう思ったなぎ氏は、Twitterで情報収集を始めた。
青森ワッツ公式様は仕事が早かった。
明日の試合にヒサタケが帯同しない旨がツイートされていた。
なぎ氏はスマホの画面をぱと美に向けた。ぱと美はラーメンをすすりながら少し泣いた。
第六章 大都会にて
今日という日を素敵な一日にするために、なぎぱとは品川のニューヨーク、サラベスでお茶をすることにした。
店内には品川中のセレブが集合していた。
パンケーキとドリンクを注文し、料理が届くまで品川っぽいなんか…なんだろ…頭が良さように見える話題ついて意見交換をした。
白熱する議論に終止符を打ったのはパンケーキだった。程よい甘さでふわふわのパンケーキは、まるで程よい甘さのふわふわのパンケーキのようだった。
ニューヨークで朝を迎え、朝食にこのパンケーキを食べている人は、夏休みの宿題のドリルの答えを写すなんて卑怯なことはしないのだろうと思った。ちなみに、自由研究はいつも書道だった。
第七章 運命
品川駅から京成蒲田駅に向かい、大田区総合体育まで歩いた。いや、走った。
風に対抗するには走るしかなかったのだ。
競歩以上ジョギング以下の走りは、体を暖めるには最適な速度だった。
会場に入ると同時にチラシを受け取った。チラシを握り締め、一番奥のエンド席までひたすら歩いた。
ようやくたどり着いたエンド席からの景色は素晴らしいものだった。"すぐそこ"という言葉がぴったりな席だと思った。
もしこの席でヒサタケを見れていたら…そんな考えが浮かんでしまい、気を紛らわせるために入り口で受け取ったチラシを開いた。
ぱと美は「ハンカチとチケットだ。」と呟いた。
なぎ氏はぱと美が何を言っているのかわからなかった。しかし、ぱと美の手には確かにハンカチとチケットがあった。
ぱと美の配布物は当たりだったのだ。
悲しみと不安を乗り越えて会場にきたことを、誰かにわかってもらえた気がした。
試合が始まるまで、東京Zのアップを眺めていた。初めて見る選手が多く、Bリーグの世界の広さを感じてわくわくした。
そして運命の時は唐突に訪れた。
ぱと美のタイプを絵に描いたような男性が目の前に現れたのだ。
なぎ氏は思わずぱと美の顔を見た。
ぱと美は「えっ…えっ?えっ?えっ?」と壊れたレコードのようになっていた。
彼の名前は城宝匡史。
なぎ氏とぱと美は城宝選手を城宝さんと呼ぶことにした。
城宝さんは何をしていてもかっこよかった。
目の前を通り過ぎるだけの動画を何回も何回も撮影した。
写真フォルダが城宝さんで埋まっていった。容量が少ないスマホを使っているなぎ氏は、容量不足に陥り、ぱと美との思い出の写真を消した。
「これもぱと美のためだから…」となぎ氏は呟いた。アツい友情が確かにそこにはあった。
第八章 Z
いよいよ試合開始。
ヒサタケがいなくとも、青森ワッツの勝利はヒサタケの勝利。青森の勝利を祈った。
まずはモンゴメリー選手がNBAのイケメン選手、テイタムに似ていることに気づき盛り上がった。
そして、そのイケメンモンゴメリー選手は序盤から大活躍だった。
青森ブースターの方が「モンゴちゃん!」と呼んでいるのが羨ましかった。
そんなモンゴメリー選手に負けないくらい会場を沸かせていたのがデイビス選手だ。
デイビス選手がアウェイ側で豪快なダンクをきめたとき、「後半戦では目の前でダンクを見れるかも!その時は必ず写真撮るね!」とぱと美は意気込んでいた。
そしてその時は本当に訪れた。
とても豪快なダンクだった。
こんな素晴らしい動画を残すことができたなんて、ぱと美は天才だとなぎ氏は思った。
しかし、ぱと美の手にはスマホはなかった。
ただただ見惚れていた。
ぱと美はハッとして、悔しさに苛まれた。
カメラマンとしては失格だが、バスケファンとしては素晴らしいとリアクションだと思いたかった。
また、青森は選手だけでなく、チームスタッフの動きも目を離せなかった。
スキルコーチ兼コーディネーショントレーニングコーチの大島さんだ。
ハーフタイムに大島さんは、選手数人とシュート練習を行っていた。大島さんはリングから返ってくるボールを取り、複数人の選手に向かってノールックパスをしていた。
パスは鋭く、とても正確だった。
選手時代の大島さんは、コートの支配者だったに違いない。なぎぱとは大島さんを全力でリスペクトした。
一方の東京Zは、交代で城宝さんがコートインした。
見るしかなかった。見る以外の選択肢はなかった。青森を応援しないといけないと頭ではわかっていたが、城宝さんの視線泥棒レベルは、三河のマーシーに匹敵するレベルだった。
また、東京Zの応援コールのZ!のポーズは、誰もがやりたくなるような不思議な魅力をもっていた。
青森ブースターはZ!の誘惑に負けずに座っているというのに、なぎぱとは小さくZ!のポーズをしてしまった。
大田区総合体育館に行くアウェイチームのブースターは、自制心を試される覚悟を持って挑んで欲しいと思った。
試合は青森ワッツが勝利した。
ヒサタケも喜んでいるはず、なぎぱとは今日の試合に来て本当によかったと思った。
目の前に推しがいなくても、推しの大切なチームメイトを応援できる。
新しい場所に行けば、新たな出会いが必ずある。
なぎぱとはヒサタケのおかげで、当たり前のことを大切に思えるようになった。
ありがとうヒサタケ。
You are a wonderful person.
※何言ってんだこいつ…と感じた箇所は全てフィクションなので安心してください。
※それでもほとんどノンフィクションなので、何言ってんだこいつ…の気持ちは正しいかもしれません。
次回の観戦予定は千葉 vs 宇都宮です。
『今回こそぴえんのプレー姿を見れるのか。ドキドキぴえぴえ。』
お楽しみに!
〜ゴールデンタイムにBリーグを〜