彼女は安楽死を選んだ
昨日ついに力尽きて仕事のお休みをいただきました。
体調不良に加えて猛暑だったこともあり、外には出られなかったので久しぶりにゆっくりと色んな動画を観たりして過ごしました。
彼女は安楽死を選んだ
そんな中で今回のタイトルである
『彼女は安楽死を選んだ』
を観ました。
2019年に放送されたNHKスペシャルの番組です。
多系統萎縮症に苦しむ52歳の女性が
スイスでの安楽死を選択し亡くなるまでの時間に
密着した、ものすごく衝撃的な内容でした。
多系統萎縮症とは特に明確な原因は不明で治療法もないとのことで、徐々に運動機能が低下していき寝たきりになることもあり、最終的には呼吸不全や心停止により亡くなるという進行性の恐ろしい病気です。
日本では、延命措置を断って自然死を迎える
尊厳死は認められているそうですが
薬物投与などによる積極的安楽死は認められては
いません。
そのため、このご家族はスイスまで行きそこで
安楽死を迎えます。
最期までこの方はほとんど涙を見せることもなく
淡々としていて、最期に亡くなる時も
『幸せだったよ』
と微笑んで静かに本当に眠るように亡くなられます。
不条理
この方は仕事で韓国語の通訳をされていた方だったそうです。
通訳になれるほど日々積み重ねて来た方だったのだと思います。
そうして頑張って生きてきた方が
原因不明の病気にかかり、日々弱っていき
最終的には皆に迷惑をかけたくないと
自ら死を選ぶことになる…
最終的にその決断をするに至るまで、どれほどの無念な気持ちがあったことかと思います。
私には想像もつきませんが、
最期まで涙を流さなかったお姿を見て
逆に今までどれだけの涙を流されてきたことなのかと思いました😢
それこそ涙が枯れ果てる程の苦しみがそれまでに
あったことと思います。
また、その番組内ではもう一人
多系統萎縮症の患者の方が出てきます。
その方は全身を動かすことも出来ず、お話をすることも出来ません。
それまでシングルマザーとして頑張ってこられて
、40代半ばに発症したとのことです。
それほど頑張って生きてこられて、これから
お母さんの介護をしようとしていた時にご自身が
その様な重病にかかるという、その苦しみは想像を絶するにあまりあります。
その方は結果的には安楽死を選ばず、生きていく道をご選択されていました。
感想
私にはもちろん、安楽死を選ぶこと選らばなかったことの是非など問うことは出来ませんし、どちらがいいのかということなど誰にも決めることは
出来ないと思います。
そして誰にも当事者を批判する権利なんてないと
思っています。
私はただ、懸命に生きてきた方々が原因もよくわからないのにこのような不治の病に突然かかり、死を選択せざるを得ない状況にまで追い込まれてしまうというこの世の不条理が耐えがたいものに感じられます。
すべてを同列に語ることは出来ませんが、
精神疾患だってそうだと思います。
決して心のカゼなどという軽いものではなく、
時には人を死にまで追いやるうつ病や、様々な精神疾患もそうです。
なりたくてなった人なんていない。
人それぞれの原因はあるかと思いますが、
懸命に生きてきただけなのに、なぜかその病に
かかってしまった。
そして皆と同じようにしたい気持ちはあるのに、
出来ない…
その苦しみ。
病気でなくても、少し視野を広げれば世界では
生きたくても生きれない状況にある人々がどれだけいることか。
なんでこんなに世界は不条理に満ちているのかと
思わされます。
『彼女は安楽死を選んだ』は
私はNHKオンデマンドで観たのですが
YouTubeでは見つけられませんでしたがDailymotionにあったので↓に貼っておきます
番組公開後NHKには批判も多く寄せられたようですが、
かなりの力作をNHKは作ってくれたと私は思います。
自分自身が思うようにならないもので
色々考えてしまいました💧