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通級って知ってる?小学生ママのための〝通級〟利用ガイド!

あなたは、「通級」という言葉を聞いたことありますか?この制度のことをよく知っていますか?
特性をもつお子さんが、学びやすい環境を整えるために利用できる制度のひとつですが、実はあまり知られていないことが多いのです。
通級を知らずに補講のようなものとして、使っている人もいました。
「うちの子には関係ないかな?」と思うかもしれませんが、こどもの可能性を広げる学び方の制度。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。


そもそも「通級」って何?

通常学級に在籍したまま、その障害にあった特別な指導を行うクラスのこと。
通常の授業に加えて、別の場所で自分に合ったサポートを受けられる。
たとえば、注意欠如・多動症(ADHD)、自閉症スペクトラム(ASD)、学習障害(LD)などがあるお子さんが、授業中の集団活動が難しかったり、学びにくさを感じたりする場合に利用できます。

通級制度とは

通級制度(通級指導教室)
通級による指導では、小学校又は中学校の通常学級に在籍している
軽度の障害のある児童生徒に対して主として各教科等の指導を通常学級で行いながら、障害に応じた特別の指導を特別の指導の場で行う指導形態である

学校教育法施行規則第140条及び第141条より

「特別支援学級ではないけれど、通常学級だけでは足りないサポートが欲しい」というお子さんが利用できる制度。
拠点校と巡回校があります。
この制度を利用することで、お子さんが苦手な部分や課題に対してピンポイントの支援が受けられるため、学習や生活での不安を軽減できると言われています。

通級による指導を受けている児童生徒数の推移

文部科学省『令和元年度 通級による指導実施状況調査結果について』より


どんな内容の支援が受けられるの?

「通級」で行われる支援内容は、こどもの特性に合わせて様々です。
例えば、川西市の通級指導教室では、ソーシャルスキルトレーニング(SST)を行い、対人関係やコミュニケーションのスキルを学びます。授業中に通級の教室へ移動して行うケースが多いです。

通級担当の先生が週に数回、学校を巡回して指導に当たることもあります。

現在は、全小・中学校に1人通級担当の先生がいます。
複数の学校を担当する巡回校には、毎日必ず先生がいるわけではありません。
A校には月・水・金
B校には火
C校には木曜のみ
といったスケジュールで回るため、希望しても通級に空きがないケースもあります。

連絡方法
通級の取り出しをするとどんな内容の支援をしたのかを書面で教えてくださいました。
家庭で気になることがあれば、書面に返信する形で連絡となります。

単年度ごとの登録
わが家は、2学期ごろに打診されました。
学年が上がるごとに在籍確認があります。

通級の利用を検討する際のポイント

もし「通級」を検討する際は、前もって確認しておくとスムーズなポイント

  • 校区内に通級制度があるか?

  • 空きがあるかどうか?

  • 拠点校か、巡回校か?

  • 授業中の指導か、放課後利用は可能か?

  • どんな内容の指導が受けられるか?

  • 授業でわからないところを教えてくれる?それともソーシャルスキルトレーニング?(SST:対人関係の接し方を学ぶ)

自治体や学校によって、どのような支援が受けられるかは異なります。
ソーシャルスキルを中心に学ぶSST(対人関係の接し方を学ぶ訓練)を行う学校がほとんどですが、授業の遅れを補うための補講に力を入れている学校もあります。

通級と特別支援学級の違いは?

特別支援学級は、通常学級ではなく、特別支援学級に在籍。学年別ではなく障害種別学級。1クラス8人と手厚いサポートがされます。

特別支援学級は、障害種別ごとにわかれていて学年もことなる

一方、通級はあくまで通常学級に在籍しているお子さんが必要に応じて支援を受ける場なので、学籍上は通常学級。ほとんどが週に1回で1時間程度が多いです。

通級を受けるメリットとは?

1. 学びやすい環境が整う

通級では、苦手分野や特定の課題に対してピンポイントでサポートが受けられるため、学びやすい環境が整います。
たとえば、漢字の覚え方一つにしても、書いて覚える、見て覚える、唱えて覚えるなど、こどもに合った方法を見つけるサポートが受けられます。

2. 対人関係のスキルが向上

多くの通級教室では、ソーシャルスキルトレーニング(SST)に重点を置いています。これは、集団生活におけるコミュニケーションスキルを身につけるためのトレーニング。
特性によっては集団行動がしんどいこどもでも、適切なサポートを通して、少しずつ集団での関わり方を学ぶことができます。

通級を利用するために必要な準備

通級を利用するには、まず学校と相談し、該当の特性についての診断や指導計画が必要です。通級での指導は、年度ごとに在籍を決めます。
自治体によっては「個別の指導計画」「個別の教育支援計画」などが作成されます。こどもの実態に合わせて適切なサポートを行うための計画であり、保護者と情報共有します。年単位で内容が見直されるので、どんなサポートを希望するかを前もって考えておくとスムーズです。
引継ぎ、在籍変更、進級・進学と必要な場面は意外とありました。

個別の指導計画
個々の児童の実態に応じて 適切な指導を行うために学校で作成されるもの である。個別の指導計画は、教育課程を具体化し、 障害のある児童など一人一人の指導目標、指導内 容及び指導方法を明確にして、きめ細やかに指導 するために作成するもの。

特別支援学校学習指導要領解説「総則編」

個別の教育支援計画
平成 15 年度から実施された障害者基本計画においては,教育,医療,福祉,労働等の関係機関 が連携・協力を図り,障害のある児童の生涯にわたる継続的な支援体制を整え,それぞれの年代に おける児童の望ましい成長を促すため,個別の支援計画を作成することが示された。この個別の支 援計画のうち,幼児児童生徒に対して,教育機関が中心となって作成するもの

特別支援学校学習指導要領解説「総則編」

支援内容の事例

  • 個別の取り出し(グループで取り出すこともあります)

  • 週一の取り出しを少人数授業時(移動教室)にした

  • 通常学級での様子を見るために授業の入り込み

  • 雑談力の練習

高学年になるとアンガーマネジメント(怒りの感情をコントロールするトレーニング)を行うこともあり、集団生活におけるスキルの向上が期待されています。

通級による指導は、子供の自立を目指し、障害による困難を改善・克服するため、一人一人の状況に応じた指導を行います。
障害による学習面や生活面における困難の改善・克服に向けた指導が基本です。

文部科学省の初めて通級による指導を担当する教師のためのガイド

「うちの子に合うかも」と感じたら、ぜひ学校の先生と相談してみてくださいね。

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